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ソニーとエムスリー、デジタル治療で新会社。第1弾は在宅リハビリ「リハカツ」

エムスリーとソニーグループは、テクノロジーと医療の知見を融合したソリューション事業を行なう新会社「サプリム」を設立した。新会社では、デジタル技術を活用し、病気の治療を行なうデジタル治療(DTx:デジタルセラピューティクス)を視野に、在宅でのリハビリ支援を行なう身体機能改善事業や高齢期の虚弱予防事業、IoTを用いた医療センシング事業などを展開する。

エムスリーは、日本の医師の9割、世界の医師の5割が登録するプラットフォーム。新会社では、エムスリーの医療分野の知見やネットワークにソニーのテクノロジーとエンタテインメントのノウハウを融合し、患者が楽しみながら治療やリハビリを続けられるようなソリューションを提供していく。

第1弾は、ひとりでできる在宅リハビリサービス「リハカツ」。脳卒中患者をはじめとしたリハビリ運動を支援する在宅リハビリ支援サービスで、先行無料アプリを26日から提供開始した。

脳卒中の後遺症者をはじめとした継続的なリハビリが必要な人は、290万人と推定され、退院後のリハビリを継続するためには、理学療法士や作業療法士による専門的な指導を受ける必要がある。一方、場所や時間、経済的な制約により、リハビリの継続を諦めてしまう方も少なくないという。

リハカツでは、ソニーの「姿勢推定技術」と正しく運動が出来ているかを判定する動作解析技術を用い、脳梗塞リハビリのエキスパートであるワイズの協力の下、身体の動きの評価や評価結果に合わせたトレーニングを提案する。また、トレーニングが正しく実施できているかをAIが判定するため、自分のペースで身体に合ったトレーニングを正しく実施できるという。理学療法士によるリモートレッスンも定期開催する。

近年医療分野においては、病を抱えた上でも幸福であること「ウェルビーイング」が求められており、病院を中心とした医療から、地域連携・在宅を中心とした医療の重要性が高まっている。また、デジタル技術の進化で、医療従事者負担を軽減しながら、患者に寄り添った医療の提供が可能となってきた。サプリムでは、病の予防や治療、病と共に生きる生活において、楽しく、心が豊かになれるよう、デジタル技術を軸としたソリューションを提供していく。