ニュース

KDDI、バーチャルヒューマンでアパレル業界をDX。サンプル制作をVR化

KDDIとKDDI総合研究所は、スマートグラス、バーチャルヒューマンなどを活用し、アパレル業界の商品企画、デザイン時のサンプル制作をDX化する取り組みを開始した。

現在のアパレル業界は、1つの商品を生産するまでの企画、デザインの段階で多くの実物サンプルが制作され、時間とコストがかかる上、廃棄処分される布地も大量に発生する。

今回の取り組みでは、実物と同等の高精細な3DCGの衣服をバーチャルヒューマンに着せて確認できるシステムを開発した。実際に制作可能なドレスとマスクの3DCGを「au VISION STUDIO」のバーチャルヒューマン「coh」が身に着け、その様子をスマートグラスで確認できる。KDDI総合研究所が開発した「VPS(Visual Positioning Service)」を活用することで、目の前に実物があるかのような感覚を作り出し、体験者は近付いたり回り込んだりして素材感やコーディネートを確認可能。

スマートグラス「NrealLight」

これにより実物のサンプルがなくても実寸大で商品を確認可能になり、サンプル制作のリードタイムを短縮し、コストを削減するほか、商品イメージをリモートで共有できるようになる。また、サンプル制作時に消費される資源を最小限に抑えることができ、環境に配慮したモノづくりに貢献する。

バーチャルのドレスを着たcoh(左)と実物のドレス

実際のドレスやマスクの制作には、「ホールガーメント横編機」を使用。一着分の糸のみで無縫製のニットウェアを出力可能で、資源の無駄を軽減する。

ホールガーメント横編機

またシステムを応用することで、スマートグラスによるバーチャルファッションショーを配信し、場所や時間の制約にとらわれないショー体験の提供も可能になる。

両社は今後、アパレル業界のサプライチェーン全体をDX化することで、環境にも生産者にも優しいサステイナブルな業界への変革を支援する取り組みを推進する。

同システムは、9月10日から12月28日までKDDI research atelier(東京都港区)で、企業・研究機関向けに公開する。事前予約制。