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「津波フラッグ」運用開始。海水浴場で旗を振って警報を伝達

気象庁は、海水浴場等における津波警報等の伝達に赤と白の格子模様の旗を用いて利用者等に伝達する「津波フラッグ」の運用を、2020年の夏より各地で順次開始する。

津波フラッグは、大津波警報、津波警報、津波注意報が発表されたことを、海水浴場等の利用者に対して知らせる取り組み。聴覚に障害を持っている人や、波音や風で音が聞き取りにくい遊泳中の人にも知らせることができるよう、視覚的伝達により速やかな避難を呼び掛ける。

津波フラッグは、長方形を四分割した、赤と白の格子模様のデザイン。縦横の長さや比率に決まりはないが、遠くからの視認性を考慮して、短辺100cm以上を推奨する。

赤白格子模様の旗は、国際信号旗の「貴船の進路に危険あり」を意味するU旗と同様のデザインで、U旗は海外では海からの緊急避難を知らせる旗として多く用いられているという。ただしU旗は、他の国際信号旗と組み合わせることで別の意味になることがあるとしている。

津波フラッグについて説明したリーフレットでは、海岸付近で地震の揺れを感じたり津波警報等が発表されたら、ただちに徒歩で高い場所に急いで避難するよう呼び掛けている。

津波警報等はそのほか、テレビやラジオ、携帯電話、サイレン、鐘等の手段で伝達される。

津波フラッグ リーフレット

気象庁は、海水浴場等における津波フラッグの運用が全国的に普及するよう、また、多くの人に津波フラッグを知られるよう、関係機関とも連携し、周知広報に努めるとしている。