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おサイフケータイは「タッチレス」に向かう。ドコモとソニーが実証実験

おサイフケータイのタッチレス化に向けた実証実験がスタートする。NTTドコモとソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズは、UWB(Ultra Wide Band)やBluetoothなどの無線通信規格とFeliCa技術を組み合わせ、スマホをかざさずに決済できる「おサイフケータイのタッチレス化」実験を12月10日から開始した。実証実験は2020年1月末まで行なわれる。

キャッシュレス決済の使用例として、ポケットやかばんにスマートフォンを入れたまま、支払エリアに立つと支払いが完了。あるいは、ドライブスルーなどの離れた場所からアプリ操作で支払いを行なう形を想定。

そのほか、スマートフォンを使った「デジタルキー」でのクルマの開鍵/施錠、デジタルサイネージでの広告クーポン配信、といった用途を想定している。

ドコモは、スマートフォン試作機やアプリ開発、実験装置の仕様検討を担当。ソニーは、読み取り機器の試作機およびソフトウェア開発、読み取り機器と対向デバイス(モバイル、カード)の認証、実験装置の仕様検討などを担当する。実験は両社が担当し、UWB向けICチップや関連技術提供でNXP Semiconductorsが協力する。

おサイフケータイは、近距離無線通信のNFCを利用し、スマホを読み取り機にかざすことで、FeliCa方式のサービスが利用できる。今回の実験は、高精度な測距技術であるUWBやBluetoothなど無線通信とFeliCaを組み合わせ、スマホをかざす必要のない「タッチレス」を実現する。

実験を通じて、安全かつ便利なタッチレス対応おサイフケータイの機能性検証、業界標準化動向と整合性検証、ユーザビリティ検証を行なう。今後、決済にとどまらずおサイフケータイのタッチレス対応を、さまざまな分野や業態で活用する実証実験を進め、パートナー企業を拡大。将来の実用化と普及拡大をめざす。

なお、同実験は2020年1月23日、24日に東京ビッグサイトで開催される「DOCOMO Open House 2020」で一般公開される。