デジタル・エブリデイ Windows XP Movie eXPerience
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2003.06.24 NEW
第6回 「FinePix F410」で手軽に撮って、手軽にオンラインプリント!
成松 哲
Sound eXPerience
2003.06.19 NEW
第4回 デジタルサウンドの“小さい巨人”Sound Blaster Digital Music
藤本 健
Movie eXPerience
2003.06.18 NEW
第4回 「DV Messenger」で 一歩進んだビジュアルコミュニケーション!
望月 貞敏
Mobile eXPerience
2003.06.24 NEW
第3回 第3回 無線LANと@FreeDのコンボカードでどこでもモバイル~いつでも、どこでも自由自在のインターネット
~「Free Man」編~
eXPerience Days
2003.06.24  NEW
第10回 Windows Media Player 9 シリーズならポータブル・ミュージック・プレイヤーとの連携もバッチシ!
音楽ライター
ahtei

2003.06.17 
第9回 Windows ムービー メーカー 2で記録から作品へ
CGやじうま
望月 貞敏

2003.06.10
第8回 Windows XPならデジカメ写真の印刷も快適
エディター
成松 哲
第3回 「IXY DV M」+「Windows ムービー メーカー 2」でムービーにいろんな効果を加える!
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■小さなボディに高性能を詰め込んだ「IXY DV M」で撮ったムービーを料理する!

見せたいところだけをつなぐカット編集、スムーズな場面転換を演出するビデオ切り替え効果、そしてBGM。今回は「Windows ムービー メーカー 2」で編集するムービーにふたつ要素を加えてムービーを完成させていく。ひとつは映像に加える特殊効果。もうひとつはテロップ、タイトルなどの文字要素だ。どちらも我々がテレビやビデオ、映画で目にする映像には必要不可欠なもの。これらの要素も「Windows ムービー メーカー 2」ならばカンタンにムービーに付け加えられる。

素材となるムービーは「IXY DV M」で撮影した。キヤノンの「IXY」シリーズといえば小さくてカッコいいボディに高性能、高画質なメカを詰め込んだブランドだが、この「IXY DV M」ももちろんその路線を踏襲したDVカメラだ。DVカメラの中では「縦型」と呼ばれるスタイルだが、グリップのところが回転してちょっと上向きに指鉄砲で構えるような形でカメラを握るようになる。ちょうど人差し指のところにズームボタンと静止画のシャッターが位置して、なかなか手にしっくりきてイイ感じだ。

装備面でまず注目なのは133万画素メガピクセルのCCD。ムービー記録時には最大69万画素、SDカード、マルチメディアカードへの静止画記録時には123万画素が使われ、「IXY」のブランド名にふさわしい高画質を誇る。静止画は1280×960ピクセルまで撮影可能だ。

映像の通り道的に言うとこのCCDよりも前に位置しているのは光学10倍のズームレンズと光学式手ぶれ補正機能だ。光学式の手ブレ補正は電子式よりも補正の効果が高く、見た感じもスムーズな映像になる。基本をしっかりと抑えているから撮れるムービーも失敗がない。

通常撮影するときは、フルオートでもキレイな映像を撮ることができるが、「IXY DV M」にはポートレートモードやスポットライトモード、スポーツモードなど、撮影対象や周囲の明るさによって最適なモードを選ぶこともできる。マニュアルで露出を決めるのもOKだ。また、マニュアルフォーカスもできる。

また、光量を抑え、屋外撮影時に画面が明るすぎないようにする「NDフィルター」とレンズを守る「MCプロテクター」がセットになったオプションのフィルターセット「FS-34U」を使ってレンズの入り口で光学的な補正をかけるという手もある。NDフィルターを使ってレンズに入る光を抑えると、レンズの絞りが開放側になる。そのため、被写界深度を浅くする(ピントの合う範囲を狭める)という効果もある。本当に撮りたい対象にだけピントが合って、背景や前景はボケているといったような絵作りのときにもよく使われるフィルターだ。

IXY DV M FS-34U
スタイリッシュなコンパクトボディとメガピクセルCCDで高画質を実現した「IXY DV M」。NDフィルターとMCプロテクターのセット「FS-34U」など、オプションも多数

ムービー1
(画像をクリックすると再生を始めます)
[1660kbps/720×480pixel(4:3)/1.66 MB/WMVファイル]
※視聴にはWindows Media 9シリーズが必要です

「IXY DV M」の撮影サンプル NDフィルター使用 マニュアルフォーカスで撮影


■ガラスと鉄のアートの現場をムービーにしてみる

今回は静岡県豊田町にある「豊田町新造形創造館」(http://toyoda-souzoukan.jp/)でガラス造形と金属造形の作業風景を撮影させていただいた。ここはガラス、金属造形を柱とした全国でも珍しい公立の文化施設。造形を通じて生涯学習や新産業創出につなげようというコンセプトのもとに作られていて、一般向けの造形教室やショップ、レストランなどを備え、一方では全国有数の設備を利用して専門家の育成が行われている。モノづくりに興味がある人が訪れたら、その魅力にハマってしまうこと間違いなしだろう。

ガラス造形はスタッフの寺田光晴氏に、金属造形はスタッフの松村明育氏に、それぞれ工房の中までおじゃまして作業風景を見せていただいた。

撮影してきたテープをIXY DV MからWindows ムービー メーカー 2を使ってパソコンに取り込んで、クリップをストーリーボードに並べていくのはいつもと同じ。並べ終わったらムービーに文字要素を入れてみることにしよう。[ツール]→[タイトルおよびクレジット]を選択して、ウィザードの質問に答えていくだけでタイトルやテロップができあがる。「タイトルはどこへ追加しますか?」との問いには、まずは[ムービーの最初にタイトルを追加する]と答えてみよう。タイトル文字を枠内に入れると、右側に今入れたタイトル文字が画面中にどんな風に表示されるのかがプレビューされる。

[タイトルアニメーションを変更する]をクリックすれば文字の流れ方が変わる。文字を1行にするか2行にするか、どんなアニメーションで流すのかなど、細かな指定ができる。[実行後タイトルをムービーに追加する]をクリックで確定だ。タイムラインを表示させるとタイトルもクリップと同じようにタイムラインに並んでいるので、長さを変えたい場合などはドラッグで調整しよう。

「タイトルはどこへ追加しますか?」の問いに[タイムラインで選択したクリップにタイトルを追加する]と答えると、タイトルはクリップの上にオーバーレイされる。いわゆるテロップだ。ニュースのヘッドラインのように映像をスライドさせたり、文字の中をくりぬいたような感じで映像を流すなんてこともできる。タイムラインの「タイトルオーバーレイ」トラックに表示されるので、長さはここで調整しよう。

タイトル タイトル
▲タイトルはウィザード形式で作っていける
タイトル
▲タイトルのアニメーションを選べば、ニュース映像風、スポーツのスコア風などのタイトルが作れる

サンプルはBGM(前回と同じくインプレスから発売されている著作権料フリーの「サウンド素材集 MIDI&WAV」を使った)にあわせて、タイトルをスパイス的に入れていった。作業工程を追うようなムービーを作る場合には、もっと落ち着いた雰囲気のタイトルにした方がいいだろう。ムービーの最後の部分には撮影協力などのクレジット表示を入れたが、ここではシンプルに「基本タイトル」を使った。「クレジット」のカテゴリからスタイルを選べば映画のようなエンドロールを作ることだってできる。

ムービー2
(画像をクリックすると再生を始めます)
[340kbps/320×240pixel/2.58 MB/WMVファイル]
※視聴にはWindows Media 9シリーズが必要です

タイトルを使ったムービー

もうひとつの要素、映像自体に特殊効果を追加するは[ツール]→[ビデオ特殊効果]で呼び出そう。特殊効果のサムネイルをストーリーボードかタイムライン上のクリップにドラッグアンドドロップするだけでOKだ。「グレースケール」でモノクロフィルムのような色調にしてもよし、「フィルム時代」を使ってアンティークな映画のようにしてもよし。「水彩画」でにじんだ風景にしてもおもしろい。特殊効果はいくつも重ねられ、重ねる順番はクリップ左下の星印のアイコンを右クリック→[ビデオ特殊効果]で現れるダイアログで調整できる。

前回のムービーでは、フェードイン・アウトを使ったが、実はこれ、特殊効果の「フェードイン(黒から)」と「フェードアウト(黒へ)」を使っている。このかわりに「フェードイン(白から)」と「フェードアウト(白へ)」を使うとまた違った趣のムービーになる。

特殊効果
▲クリップに対する特殊効果の一覧が表示される。ここで順番を変えることも可能

ムービー3
(画像をクリックすると再生を始めます)
[340kbps/320×240pixel/3.52 MB/WMVファイル]
※視聴にはWindows Media 9シリーズが必要です

特殊効果を使ったムービー1
ムービー4
(画像をクリックすると再生を始めます)
[340kbps/320×240pixel/2.71 MB/WMVファイル]
※視聴にはWindows Media 9シリーズが必要です

特殊効果を使ったムービー2

■Microsoft Plus! Digital Media Editionで特殊効果、切り替え効果をパワーアップ!

デフォルトでWindows ムービー メーカー 2に入っている特殊効果、切り替え効果だけでも十分楽しめるが、現在発売中のWindows XP用拡張機能パック「Microsoft Plus! Digital Media Edition」 を導入すると、さらに特殊効果、切り替え効果が追加される。特殊効果では色調を変える系列のものが、切り替え効果では炎、ほころび、雪、蒸発など、有機的な模様を使ったものがそれぞれ強化されている。

ビデオ編集の教則本などでは「特殊効果や切り替え効果は最小限に」というようなことが書いてあることが多い。いくら劇的な効果でも、連発するとそのインパクトが薄れて映像が煩雑になってしまう、というものだ。だからといって、億劫がらずにこれらの効果を試してみよう。試してみるうちに「これ以上やるとやりすぎかな?」というボーダーラインが見えてくるはずだ。

このほか、Microsoft Plus! Digital Media Editionに入っている「Plus! フォト ストーリー」で作った、静止画をもとにしたムービーをWindows ムービー メーカー 2に取り込んで、ムービーと写真とを組み合わせた新しいムービーを作ってみるのもおもしろい。ムービーに限らず、パソコンでメディアを使って遊ぶためのパワーをアップしたいならば、ぜひゲットしておきたい。

さて、3回にわたってムービー作成方法を紹介してきたが、カット編集、BGM、切り替え効果、タイトルがついたところでひと段落。次回はキヤノンのDVカメラとWindows XPを使って、ネットワークコミュニケーションを楽しんでみよう。

Plus!
▲Plus! Digital Media Editionで追加されるビデオ特殊効果
Plus!
▲Plus! Digital Media Editionで追加されるビデオ切り替え効果

ムービー5
(画像をクリックすると再生を始めます)
[433kbps/320×240pixel/1.41 MB/WMVファイル]
※視聴にはWindows Media 9シリーズが必要です

Microsoft Plus! Digital Media Editionのビデオ切り替え効果を使ったムービー

□キヤノンのホームページ
http://canon.jp/
     ・“IXY DV M”ニュースリリース
     http://cweb.canon.jp/pressrelease/2002-08/pr_ixydvm.html

□製品情報:IXY DV M
http://cweb.canon.jp/dv/lineup/ixydvm/index-j.html

□Windows ムービー メーカー 2
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/moviemaker/downloads/moviemaker2.asp


□Microsoft Plus! Digital Media Edition
http://www.microsoft.com/japan/plus/dme/dmehome.asp


望月貞敏
またの名を“モッティ”。東京インターから約250Kmの地点在住。3DCGやDTVの世界に首を突っ込むことを生きがいとする“CGやじうま”。一般的にはCG雑誌編集者を経てフリーライター兼編集者やってます、と説明することにしている。

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