『バンディッツ』

【犯罪ドラマ】 2001年　アメリカ　124分 12月29日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にて公開 監督：バリー・レビンソン 出演：ブルース・ウィリス、ビリー・ボブ・ソーントン、ケイト・ブランシェットほか 配給：20世紀フォックス

　ジョーとテリーは刑務所を一緒に脱走し、2人で銀行強盗を続けている。それぞれの持ち味を生かし、完璧なコンビネーションを誇っていた2人の前に、運命の女性ケイトが現れる。以来、男たちの関係は徐々にバランスを崩していく。

　本作は痛快犯罪映画であるが、実は痛快恋愛映画でもある。『スティング』を彷彿とさせるスリリングなストーリー展開が本作の大きな魅力のひとつだが、3人の男女が織り成すちょっときわどい人間関係にも強く興味をそそられる。

　人間関係において“3”という数字はやっかいなものである。そこに犯罪がからめば、嫉妬や裏切りといったドロドロな展開が容易に予測されるのだが、本作はそう単純ではない。予想の裏をかき続け、見事に意表をついてくれるのが観ていて何とも楽しい。犯罪に関しても恋愛に関しても終始“痛快”に徹しているところが、非常に愉快で嬉しい作品なのである。

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