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消費税増税前に必要な生活家電を検討しよう【洗濯機・その他家電編】

前回はエアコンと冷蔵庫の買い替え時期や理由についてご紹介したが、今回も消費税増税前に買い替えや購入を検討しておきたい商品についてお届けしよう。

斜めドラム式洗濯機の乾燥が異様に遅くなったら……

高額の生活家電を消費税増税前に買い替える。洗濯機もその選択肢のひとつだろう。特に故障しやすいのが、斜めドラム式洗濯機の乾燥機能だ。

毎日、4~5年も乾燥機能を使っていると、購入時に比べて乾燥時間が倍近く伸びることがある。もちろん、きちんとフィルターのお手入れをしていても、だ。

その原因は、斜めドラム式洗濯機特有の乾燥機能にある。ドラムの湿った空気を吸い込んで乾燥させ、乾いた空気をドラムに再び送る。この空気の循環経路の途中に、フィルターが設けられているのだが、フィルターにキャッチされなかった、ごく微細なほこりや糸くずなどが経路に付着する。特に湿った空気を乾燥させる「ヒートポンプユニット」という装置に絡み付くと、乾いた空気をつくり出すことができず、永遠に湿った空気を循環させてしまうので、「洗濯物がさっぱり乾かない!」という結果になる。

経路にあるフィルターのお掃除をさぼると、さらに故障しやすくなるので注意

対処方法は、ヒートポンプユニットの交換と循環経路の掃除だが、これは自分でできないので修理を依頼することになる。だいたい4~5万円費用がかかる。もし初めて「乾燥時間が異常に長くなった」場合なら、買い替えずにヒートポンプユニット交換を選ぶといい。これであと4~5年は使えるようになる。

除湿ユニットとヒーターユニットがセットになったヒートポンプユニット

買い替えを視野に入れたほうがいいのは、2回目の故障だ。おそらくその時点で製品寿命の8~10年を迎えているはず。そこで修理して延命しても、あと4~5年使える保証はない。

最近の斜めドラム式洗濯機の乾燥ユニットは、経路にごみが付着しづらくなっているので、斜めドラム式洗濯機を選んでもいいだろう。また、子どもが生まれて泥汚れなどの洗濯物が多くなったという場合は、縦型への買い替えも検討したい。

オーブンレンジなどの調理機器も準買い時!

新生活を機にオーブンレンジや多機能調理家電がほしいという人も多いだろう。

ただし、高級調理家電の多くは、インターネットと接続してレシピを提案したり、手順を教えてくれたりというガイダンス機能がメインになる。なので「料理好き」の人にとって便利か? と聞かれると、首をかしげてしまうときもある。

最新式のオーブンは、電気なのに300℃まで加熱できるものがある

最近のオーブンレンジ傾向としては、ガスオーブンに迫る大火力、短時間の予熱ができるようになっている。料理が得意で大火力のオーブンがほしいという場合は、ガイダンス機能のないワンランク下のモデルをオススメしたい。

さらに、もう1点。もし電子レンジを買い替えた場合は、食品温めの再加熱は自動レンジにまかせるといいだろう。つい癖で「×00Wで3分」というように、手動で加熱時間を指定してしまいがちだが、最近のレンジには高性能なセンサーが搭載されていて、自動モードが非常に賢くなっている。

電子レンジはセンサー機能の向上により、自動温めが一番賢い。もう自分の勘と経験に頼る時間設定は必要ない

レンジによっては、食品の重さと温度を調べ、適宜加熱時間を調整してくれるものなどもある。

また、消費税増税前に高級炊飯器を購入しようという人もいるだろう。ただし、お米に関しては、家族でも好みが分かれるように、おいしいと感じるお米は千差万別。なので、炊きあがりのお米の具合を評価して、次回の炊飯で調整してくれる学習機能がつく炊飯器がオススメだ。

高級炊飯器ブームは落ち着きを見せたので、型落ちやワンランク下のモデルでも十分おいしいごはんが炊ける

また、もっちり系のお米がお好きな人は、一般的に圧力をかけるタイプの炊飯器がオススメ。しゃっきり系が好きな人は、圧力をかけない炊飯器のほうがおいしく感じられるはずだ。ただし、圧力をかける炊飯器でも、しゃっきりモードを選ぶと圧力をかけないで炊く機種などもあるので、カタログなどを見て十分に下調べしてほしい。

東京2020オリンピックを見込んで大型4K/8KテレビやHDDレコーダー

東京2020オリンピックを大型テレビで楽しみたいという人も多いだろう。1年以上先の話だと思うかもしれないが、消費増税後の8カ月後の2020年7月24日から開催される。つまり、次回の夏のボーナスを逃すと、次は消費税増税後のボーナスになってしまうのだ。さらにギリギリの2020年夏のボーナスで購入する場合は、オリンピック特需で値引き率も悪くなり、納品にもそれなりに時間がかかるかもしれない。

4Kや8K放送に対応したチューナー内蔵モデルのテレビも店頭に並び始めた

特に4K/8K放送でより臨場感を楽しみたい、有機ELの明るい画面で楽しみたいという場合は、消費税増税前の夏のボーナスが狙い目だろう。現時点では4K/8Kチューナー内蔵のテレビは少ないが、消費税増税とオリンピック需要で2019年夏に新型モデルが多数登場するだろう。選択肢が一気に広がる。

ましてや4K/8K対応のHDDレコーダーなども購入するなら、2019年の夏を逃さないようにしたい。

買いたいものはいろいろあるけれど……

買い替えたいものを言い出したらきりがないのが家電。今年10月の消費税増税に備えて、高額商品から買い替えどきをリストアップしていくといいだろう。

また、前回もお伝えしたように、特に省エネ性能が向上しているエアコンと冷蔵庫は、優先順位を上げて買い替えリストの上位にしておきたい。