親の健康寿命を延ばし、孤立化を防ぎたい子供世代にぜひ知って欲しい

料金もお得になった“普及版”「らくらくスマートフォン me F-03K」

2018/03/28 | 赤池淳子

富士通製のシニア向けスマートフォンとして知られる「らくらくスマートフォン」シリーズ。その最新機種「らくらくスマートフォン me F-03K」が発売中だ。本体価格や料金プランがさらにお得なモデルでありつつ、新たにシニアにニーズが高い健康づくりに配慮した機能も搭載されている。シニア世代を親に持つ子供世代に向けて、その特長をご紹介したい。

シニア世代もスマホが多数派に!絶好のタイミングで出た“普及版”のらくらくスマートフォン

ケータイは誰もが使うにも関わらず、世代によって使い方が大きく違うアイテムだ。アプリやSNSの利用がメインでほとんど通話しなくなった現役世代に比べて、シニアにはいまだに通話の方が便利だと譲らない人も多い。そういう人はレストランの予約からピザの注文、通販、タクシーの迎車まで、いまだになんでも電話でこなす。

我が家の70代の母親も、普段知り合いからかかってくる電話の回数がとても多く、電話で本当によく話している。だからケータイは通話しやすさが大切で、あとはちょっとしたメールと写真が撮れれば十分なのだそうだ。とはいえ、子供世代としてはLINEで連絡したりFacebookで情報共有しているから、親だけに連絡し忘れて後から不機嫌になられると面倒この上ない。こっちが不便だから早くスマホにしてほしい!と思う子供世代としては、スマホをどう勧めれば良いのか悩むところだ。

ただ、そんな頑固なシニア層を取り巻く環境も変わりつつある。まだまだガラケーが残っているとはいえ、シニア世代でも確実にスマホ化の流れは進んでいるのだ。「シニアガイド」の2018年2月18日付の記事「60代後半でも「スマホ」所有者が「ガラケー」を上回る」でも、東京を中心とした半径50km圏内を対象とした調査では、2017年にとうとう60代後半のスマホ率が過半数になり、70代前半もすでにスマホが3割を超えているという。記事中のグラフで見ると、70代前半も今年がその「過半数超え」の年になりそうだ。

2017年9月に本サイトに掲載されたシニア向けスマホ「らくらくスマートフォン4 F-04J」のレビュー記事「高齢の親に是非とも「らくらくスマートフォン4」で「スマホデビュー」してほしい理由」で「シニア向けスマホ講座」の現場を取材した際も、シニアにスマホが徐々に普及している様子を実感させられた。あれから半年が経ち、あらためて周囲のシニアにヒアリングしてみたところ、確かにスマホ化はさらに進み、60〜70代でもすっかりスマホが定着して多数派になっているという。昨年の取材時には「子供からの勧めは押しつけられるようでイヤ。でも知り合いがスマホにすると自分もしたくなる」というリアルな声を聞いたのだが、過半数を超えるとこの連鎖も早い。この、絶好のタイミングで出たのが“普及版”のらくらくスマホ「らくらくスマートフォン me F-03K」である。

シニア向けモデルの最新機種「らくらくスマートフォン me F-03K」

長く使い続けるシニアに最適な「docomo with」に対応、永年1500円割引

今、シニアの親にスマホを勧めるなら、正直言って「らくらくスマートフォン」一択だ。ガラケーの時代から20年近くシニア向けに独自の進化をし続けている「らくらくシリーズ」スマホである。「通話しやすさ」「操作しやすさ」「サポートの充実」が特長で、徹底して「シニアが使いやすい」という目線で作り込まれている。

2018年2月28日にこのシリーズの最新モデルとして発売されたのが「らくらくスマートフォン me F-03K」。約1年前に発売された前機種「らくらくスマートフォン4 F-04J」と同じく、約4.5インチの有機EL液晶(720×1280)を搭載。約1310万画素のカメラや、内蔵メモリー16GB、防水・防塵対応、ワンセグ搭載、Google Play対応などの基本的な機能やスペックは変わらない。

F-04Jに搭載されていた、タッチパネルを物理ボタンのように強く押し込んで操作できる「らくらくタッチ」と、赤外線通信機能、防犯ブザースイッチは廃止されている。赤外線通信は現状ほとんど利用機会がないので、「らくらくタッチ」にこだわりがなければ、迷わず「らくらくスマートフォン me F-03K」を選んでいい。

OSはAndroid 7.1になり、ボディカラーはブルー、ゴールド、ピンク、ブラックの4色が用意されている。画面メニューも本体と同色で、ブルー、ピンク、ブラックは白抜き文字、ゴールドは黒文字での表示になる。

ボディは「ウルトラタフガードplus」で傷つきにくい

カラーバリエーションはブルー、ゴールド、ピンク、ブラックの4色

「通話しやすさ」の面では、通話の多いシニアのためにダブルマイクを搭載。ノイズを軽減し、はっきりとしたクリアな通話を可能にする富士通のセンシング技術「ヒューマンセントリックエンジン」とドコモの「VoLTE(HD+)」の組み合わせで聞きやすく伝えやすい通話を実現している。

また、「操作しやすさ」の面ではらくらくスマートフォンに採用されている独自のシンプルなメニュー構成に押しやすい大きなボタン表示が特長。

表と裏の両方にマイクを搭載する「ダブルマイク」で声も聞きやすい

ワンセグ搭載でテレビ視聴もできる

待機中は時計、カレンダー、歩数計のみのシンプルな表示

メインの操作を行うメニューは大きなボタンが並ぶわかりやすい作り

タッチの際に振動があり、押しているのがわかりやすい

カメラボタンを長押ししている間はどの画面も拡大表示できる

ボタンの表示も日本語で書かれ、わかりやすい

サポート面では、操作などでわからないことを無料で電話相談できる「らくらくホンセンター」が便利。本体の専用ボタンを押すだけで、午前9時〜午後8時まで年中無休で対応してくれる。なかなか電話に出ない子供世代より圧倒的に頼りになるし、子供世代の負担軽減にもなる。また、電話帳に未登録の番号からかかってくると相手に警告のアナウンスがかかり、会話も録音される「迷惑電話対策」や、迷惑メールを自動で判定して警告表示を行う「らくらく迷惑メール判定」も搭載している。

トップメニューの「らくらくホンセンター」を選択するだけで簡単に質問の電話ができる

何より、F-03Kの最大の特長はそのお得さだ。本体価格はドコモオンラインショップで一括だと3万8880円、分割払いで1620円×24回。月額料金がずっと割引になるドコモの新料金プラン「docomo with」にも対応しており、同じ端末を長く使い続けることが多いシニアには、このプランの方が実質的にかなりお得になる。

月額料金の増加を嫌ってスマホへの機種変更を拒む親も多いが、パケットさえ家族の「シェアパック」を利用する「シェアオプション(500円)」を利用すれば、あまり通話しないシンプルプランの場合で端末代金を含めて月額1,922円(税込)からとかなりお得に利用できる。国内通話無料で誰とでも何時間でもカケホーダイのプランでも、月額3,780円(税込)。docomo withの割引は2年後に端末代の分割が終わったあとも続くので、その後はシンプルプランなら最安で月額302円で維持できることになる。カケホーダイでも月額2160円だ。

※文中の料金は2018年3月28日時点のものです。料金は今後変更になる可能性があります。

アプリやサービス、コミュニティでシニアの健康づくりをサポート

シニア層の親にスマホを勧める際のキラーコンテンツが「健康づくり」だ。「らくらくスマートフォン me F-03K」では、毎日の歩数を管理したり、睡眠時に枕元に置いて睡眠深度を測ることができる。ドコモの「つながりほっとサポート」(利用料無料)に登録すれば毎日の歩数が自動的に登録先に送信されるので家族も安心だ。

「歩数計」で歩数や睡眠時間の管理ができる

「つながりほっとサポート」に登録するとその日の体調や歩数の記録が家族に送信できる

「らくらくスマートフォン3」「らくらくスマートフォン4」「らくらくスマートフォン me」が対象のヘルスケアサービス「ララしあ」も注目だ。「楽しく健康知識や習慣を身につけられるヘルスケアサービス」と銘打たれており、利用者の健康作りをサポートしてくれる。

サイトでは毎週「健康ミッション」が更新され、例えば歩数計と連動した「1日に4,000歩こう」をクリアすると10ポイント、カメラと連動した「空の写真を撮ろう」で写真を投稿して10ポイント、コラムを読んでクイズに回答して正解すると10ポイントなど、楽しみながらミッションを達成していく。貯まったポイントはAmazonギフト券やQUOカードに交換できる。

毎日を健康的に楽しく過ごすきっかけ作りになるヘルスケアサービスの「ララしあ」

毎週更新される「健康ミッション」をクリアするとポイントをゲット!

ポイントが貯まると賞品と交換もできる

このララしあは、対象の端末なら無料で利用できるサービスだが、さらに月額500円(税抜)の「ららしあプレミアム」に登録すると、「専門家相談」のコーナーで医師に1対1で相談できるほか、獲得ポイントの高い「プレミアムミッション」にも参加できる。医師には匿名で相談もできるので利用しやすい。

「ララしあプレミアム」に登録すると、医師への専門家相談も可能に

担当編集が実際に相談してみたところ、遅めの時間帯だったにも関わらず30分足らずで回答が。解説も丁寧で嬉しい

どの健康ミッションも、家から1歩出歩いたり、趣味に取り組んだりできるよう促すもので、「生きがいややりがいを感じる場を提供する」というララしあの主旨が見て取れる。実際に取り組んでみると、「ララしあのミッション達成」という目的があるおかげで毎日の散歩や買い物もより楽しめ、なんだか得した気分だ。毎日引ける「おみくじ」もあるなど、一度やり始めると「今日もポイントをためよう」と思ってしまうなど、なかなかよくできた仕組みだと感心した。ついつい家に引きこもってしまいがちなシニア世代の健康づくりのきっかけ作りには最適そうだ。

元々散歩が趣味なうちの母親はララしあをかなり気に行って、操作しているうちに、らくらくスマートフォンにあらかじめインストールされている会員登録制のコミュニティサイト「らくらくコミュニティ」も自然に見るようになった。会員登録である程度人数も限られ、慣れないネットで失敗しないよう運営側が書き込みも見守ってくれていて、安心感があるコミュニティだ。雰囲気がとてもほのぼのしていて、居心地が良い。

コミュニティサイト「らくらくコミュニティ」でほのぼの交流も

ゲームコーナーも充実

これまで母親にはSNSを勧めても「いまさら新しい人間関係は面倒くさい」と言われていたが、らくらくコミュニティの書き込みは気になったものだけ読んだり「拍手」したりして、数日で徐々に慣れていったようだ。オンラインで対人戦もできるゲームコーナーもかなり楽しんでいた。1日でも長く、健康寿命を伸ばしてほしいと思う子供世代としては、意欲的に楽しんでくれているだけで安心できる。


健康作りやコミュニティといった付加価値は、スマホに「通話より便利な機能」があるとシニア層にわかってもらえる「入り口」にもなる。これからスマホデビューを考えるシニアの両親に勧めるなら、迷わず「らくらくスマートフォン me F-03K」をお勧めしたい。

押す感覚がわかりやすく、肩が凝らない重さで画面が見やすいと好評だった「らくらくスマートフォン me F-03K」

らくらくスマートフォン me F-03K