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メール&メロディで楽しめる「Sky e pad」

■ J-フォンユーザー向けメール端末登場!

 昨年11月に開催されたCOM JAPAN1999に参考出品され、今年2月末に発表されていたJ-フォン「Sky e pad」の出荷がJ-フォン東京のエリアで開始された。COM JAPAN 1999の当時はそのスペックが一切わからなかったが、スピーカーを内蔵していることや画面に五線譜が表示されていることなどから、メロディ機能を重視した端末ではないかと見られていた。先週末に無事、製品を購入できたので、早速、製品レビューをお送りしよう。



■ メール機能を中心に構成

Sky e pad
J-フォン Sky e pad
サイズ:156×78×21.5mm(幅×奥行×高)、217g(電池含)。筆者購入時の実売は1万5800円

 NTTドコモのポケットボード以来、ますます増え続けるメール端末だが、最近ではメールだけでなく、Webページを閲覧できるものも増えている。今年はじめ、このコラムで紹介したツーカーセルラー東京の「Cara」や間もなくDDI-セルラー/IDOから出荷される予定の「ウェブパレット」などもそうだ。しかし、Sky e padはメールを中心に機能を構成している。J-フォンと言えば、携帯電話のみでインターネットメールができる「スカイウォーカー」をかなり早い時期から提供していたことでも知られているが、やはりメール端末もメール機能を重視したということだろうか。ちなみに、Sky e padはシャープが製造を担当している。

 Sky e padのメール機能はJ-フォン東京などが昨年末からサービスを開始したJ-スカイウォーカーとインターネットメールに対応している。従来のスカイウォーカーが送信で最大全角64文字、受信で最大全角192文字に制限されているのに対し、J-スカイウォーカーでは最大全角3000字というロングメールに対応している。携帯電話やPHSでインターネットメールをできるサービスは今や当たり前だが、最大全角3000文字というスペックはJ-フォンのセールスポイントのひとつになっている。ただ、3000文字のメールを送受信できても携帯電話の小さい画面でメールを読んだり、携帯電話のボタン入力で長文メールの返信は事実上、不可能に近い。そこで、今回のSky e padが登場するわけだ。

 J-スカイウォーカーのロングメールのセットアップは入力する情報が最小限だが、機能的には「全メール受信」「リスト選択受信」が選べるようになっている。このあたりは製造元のシャープがザウルスやコミュニケーションパルで培ったノウハウが活きているということだろう。
 一方、インターネットメールへの対応だが、標準的なPOP/SMTPによるメールの送受信に対応し、ウィザードに似た形式で必要な情報を入力する。送信後受信、サーバ上のメール削除、一定サイズ以上のメールの受信スキップ、送信前のPOP認証などの機能も搭載し、認証もPAP/CHAP/スクリプトに対応している。

 この接続情報の入力画面で意外に面白いのが用語の統一だ。複数のプロバイダと契約していないユーザーはあまり意識したことがないかもしれないが、接続に必要なユーザーIDやメールサーバといった用語は、実はプロバイダによって異なる。筆者も「できるシリーズ」などでインターネット関連の情報を掲載するとき、何度も頭を悩ませた経験がある。

 そこでSky e padでは「ODN」「IIJ4U」「@nifty」「So-net」の4つについて、それぞれのプロバイダで使われている用語に合わせて、メニューを構成している。たとえば、PPP接続時に必要なIDは、ODNなら「接続ID(ユーザー名)」だが、IIJ4Uを選ぶと「PPPログイン名」、@niftyなら「コネクションID」、So-netなら「PPPログイン名(ユーザー名)」といった具合いに表示される。ただ、こうした配慮がなされているのは用語面だけで、それぞれのプロバイダの接続時に必要なメールサーバ名(サブドメインを除く)やDNSアドレスなどの入力補助はない。

Sky e pad メインのメニュー画面。並び方が独特だが、数字キーを押すと、ダイレクトに機能を呼び出すことができる。

 送受信したメールはSky e padのメールボックスに保存されるが、マイメールという2つのメールボックスに異動して保存しておくこともできる。受信したメールへの返信や転送はもちろん、発信者のメールアドレスのアドレス帳への登録機能も備える。ちなみに、本体へのメールの保存件数は、本文が約1000文字のメールで計算して約520件となっている。

Sky e pad 携帯電話との接続ケーブルは底面に備える。上部の傷は購入後にできたものだが、意外に塗装は剥がれやすいかも……



■ 全角40文字×10行のワイド液晶ディスプレイ

 Sky e padのボディサイズは、既存のメール端末よりもややスリムな印象を受ける。写真はNTTドコモのポケットボードプラスとの比較だが、本格的なキーボードを装備したメール端末としては最もコンパクトと言われるポケットボードよりも小さい。

Sky e pad ポケットボードプラス(右)との比較。幅や厚さはほとんど変わらないが、奥行が狭いため、Sky e padの方がスリムな印象を受ける。

 キーボードは標準的なQWERTY配列を採用し、右下にカーソルキー、左上にワンタッチ受信が可能なボタンを備える。液晶ディスプレイ側に電源のON/OFFスイッチ、バックライトスイッチ、スクロールスイッチも備える。ちなみに、スクロールスイッチの内側にあるのは「画面送りボタン」と呼ばれるもので、画面のページ単位の切り替えができる。キーは楕円形のゴムタイプを採用しており、キーピッチは12.7mmを確保している。キータッチは比較的軽いため、意外に入力はしやすい。

Sky e pad キーボードはQWERTY配列を採用。音引きや句読点(英数字なら、ハイフンやピリオド、カンマ)などは直接、入力できるが、「@」などの記号類は「2ndキー」を併用する必要がある。「戻るキー」の位置もやや慣れない

 そして、Sky e padで最もスペック的に奮っているのが液晶ディスプレイだ。多くのメール端末は全角で横20〜25文字程度しか表示できないのだが、Sky e padは全角40文字×10行も表示できる480×160ドットのワイド液晶ディスプレイを採用し、必要に応じてON/OFFできるバックライトまで装備している。2万円以内で購入できるメール端末としては、かなりの高スペックだ。ちなみに、表示フォントは製造元のシャープが開発したLCフォントが採用されている。

Sky e pad 全角40文字×10行表示が可能な液晶ディスプレイを搭載。このクラスのメール端末としてはトップクラスの表示能力。バックライトも備える

 Sky e padのもうひとつの特長と言えるのがメロディ機能だ。従来もNTTドコモのポケットモペラのように、着信メロディを入力できるメール端末は存在したが、Sky e padは五線譜での入力、メール端末上での再生、4和音着信メロディへの対応など、かなり高機能なものとなっている。

 標準で4曲が収録されているのだが、この内の「アヴェ・マリア」のサイズの着信メロディが約1750件まで登録しておくことが可能だ。言わば、『着メロライブラリー』のような使い方もできるというわけだ。また、音が出るのは着信メロディだけではない。Sky e padの起動時、メニューを切り替えるとき、警告音など、とにかく良く鳴る(笑)。それほど耳障りな音ではないが、正直に言ってしまうと「そこまで鳴らさなくても……」という気にもならなくはない。

Sky e pad メロディ機能の画面では五線譜で入力が可能。写真は標準収録の曲を読み込んだ状態。パート単位の再生なども可能

 この他には、J-フォン端末の電話帳を読み込むこともできる「アドレス帳」、J-フォン端末間で1対1のチャットができる「お話しモード」、タイピング練習ソフトとポーカーの2種類の「ゲーム」などが搭載されている。ちなみに、アドレス帳はJ-フォン端末の電話帳を読み込めるが、修正した内容をSky e pad側からJ-フォン端末に送信する(登録する)機能はない。



■ J-SH02ユーザーは要注意

Sky e pad
「Sky e pad」と「J-SH02」の組み合わせは、現在のJ-フォンのユーザーで最も人気がありそうなものだが、製造ロットによってはJ-SH02のバージョンアップが必要になる

 機能的にはなかなか面白いSky e padだが、対応端末に若干、制限があり、購入には注意が必要だ。J-フォン東京のホームページでも情報がまだ公開されていないので、パンフレットとパッケージに添付されてきた情報を元に紹介しよう。

 まず、J-スカイウォーカーのロングメールは今のところ、J-SH02しか対応していないのだが、J-SH02で利用する場合も製造時期によってはバージョンアップが必要になる。

 パンフレットなどからの情報によれば、バッテリーパックの内側の製造番号シールに「(e)」(eに○印)の表示がないJ-SH02についてはバージョンアップが必要とのことだ。バージョンアップは基本的に無償で行なわれ、J-フォンショップとシャープのサポート窓口である「シャープドキュメントシステム」で受け付けている。

 J-フォンショップに依頼した場合はメーカーに作業を依頼するため、中一日(営業日)が掛かるが、シャープドキュメントシステムに依頼したときは約1時間程度で作業が終了する。J-フォン東京によれば、J-フォンショップに依頼した場合の代替機は用意してくれるそうだ。ただし、必ずしもJ-SH02が代替機として用意されるわけではないので、J-スカイウォーカーやJ-スカイウェブを頻繁に利用するユーザーは注意が必要だろう。

 ちなみに、筆者は東京都墨田区石原にあるシャープドキュメントシステムに持ち込み、バージョンアップを行なった。しかし、修理が終わった製品の製造番号シールを確認したところ、なぜかシールに「(e)」マークは追加されていなかった。単に、修理担当者がシールを貼り忘れただけなのかもしれないが、J-フォンショップやシャープ側にも若干、混乱があるように見受けられる。先日、出荷が開始されたばかりのJ-DN02についてもバージョンアップが必要になるが、こちらはバージョンアップサービスの開始時期が6月上旬からとなっている。

Sky e pad バージョンアップ後、バッテリーパック内側の製造番号シールを確認したが、問題の「(e)」マークはなぜか貼られなかった。インターネット上では「修理に出したら貼られた」という情報も出ている。統一しなくてもいいのだろうか!?

 J-フォン東京によれば、こうしたバージョンアップ作業が必要になった原因は、Sky e padとJ-SH02の開発時期のズレにあるという。つまり、J-SH02の出荷を開始する時点では、Sky e padが完成しておらず、対応ファームウェアをJ-SH02に搭載できなかったそうだ。具体的にいつから出荷されたものが対応製品なのかは今のところ、把握していないそうだが、インターネット上の情報や筆者が独自に得た情報をまとめると、どうやら2月頃が対応/未対応の別れ目になっているようだ。

 また、インターネットメールとアドレス帳のデータ取り込み機能についても若干、機種に制限がある。こちらは比較的範囲が広いので、最近の機種であれば、まず問題はないようだが、Sky e padを購入するときはパンフレットか、パッケージ内の対応機種一覧を必ずチェックすることをおすすめしたい。



■ メール機能は充実しているが……

 J-フォンが発売したメール端末「Sky e pad」だが、メールにこだわってきたJ-フォンらしい製品だ。携帯電話のみでメールをやり取りできることも重要だが、それを補うための機能が搭載され、メールサービスをより活用することができる。

 しかし、全体的に見れば、やや不満が残る面も少なくない。たとえば、インターネットメールの設定画面では、ODNや@niftyなどの用語に合わせたメニューを用意し、設定項目もメニューを深くたどれば、かなり細かいことまでできるのだが、実際にDNSアドレスなどの各プロバイダに合わせた情報は何も入力されない。ここまでやるのなら、各プロバイダの情報を反映したウィザードを採用すべきではなかったのだろうか。シャープが販売するコミュニケーションパルやザウルスには、DNSやメールサーバの情報なども部分的に入力するだけで済むインターネット接続アシスタントが搭載されていることを考えれば、決して難しい話ではないはずだ。

 また、携帯電話からのアドレス帳の取り込み機能は便利だが、なぜ編集したアドレス帳を携帯電話側に書き戻せないのか。現在の機能のままでは、単にアドレス帳を転用するに過ぎない。やはり、バックアップができるのなら、書き戻し機能も欲しいところだ。端末のみでメールが送受信できる環境をいち早く実現したことはJ-フォンのセールスポイントだが、メールを送りやすくするには携帯電話の電話帳にメールアドレスを登録しやすい環境を用意することも大事ではないだろうか。

 そして、最大の不満は対応機種の問題だ。今回、筆者は新宿の家電量販店でSky e padを購入したが、購入時に販売店からは対応機種の情報を何もアナウンスされなかった。事前に編集部などから対応機種の情報を得ており、販売店に置かれていたパンフレットでも対応機種の情報を確認できたが、このような状態ではおそらく大多数のユーザーは何も知らずに購入してしまうだろう。特に、J-SH02と言えば、昨年末の発売以来、爆発的にヒットしており、J-スカイサービスを提供していないエリアでもトップセールスを記録しているほどの売れ行きだ。こうした状況を踏まえれば、ユーザーや販売店などに対し、十分に情報を周知し、混乱なく購入できる環境を整えるべきではないだろうか。

 昨年末に発売されたNTTドコモのF502iの初期ロットで、一部不具合があったことはモバイルセントラルでも報じられたが、NTTドコモは販売したユーザーに対し、ダイレクトメールを送り、NTTドコモの販売店での即日無償交換に応じている。J-SH02のケースとはトラブルが起きるときのダメージの大きさや条件が異なるが、問題が起きたときはきちんと情報を開示し、対処するのが製品を販売する企業としての責任だ。今のところ、Sky e padはJ-フォン東京のエリアでしか販売されていないが、その他の地域で販売されるときはきちんとした情報開示がなされることを期待したい。

 かなり厳しいことを書いてしまったが、1万5800円という実売価格を考慮すれば、Sky e padはなかなかお買得であることは間違いない。特に、液晶ディスプレイの大きさはメールを頻繁に使うユーザーにとって、大きな武器になるはずだ。メール端末を欲しいと考えるJ-フォンユーザーなら、まず最初に検討してもらいたい1台だ。


◎関連URL
■ Sky e padニュースリリース(J-フォン東京)
http://www.j-phone-tokyo.com/company/n/000224a.htm
■ J-SH02商品情報(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/jsh02/text/

法林岳之
2000/03/29


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