左から、喜吉憲PCCWジャパン会長 J.トッドボナーPCCWジャパンCEO 森好文ジャレコ専務取締役 ディビッドルイスPCCWジャパンCFO

　 香港を拠点にブロードバンド・インターネットに関するコンテンツやサービスを展開しているパシフィック・センチュリー・サイバーワークス（PCCW、香港1186）は10日、ゲームソフト開発のジャレコ（7954）を買収したと発表した。

　 PCCWは、オランダの100％出資子会社であるサイバーワークス・インターナショナルを通じて、公開買付（1株あたり379円）と9月、11月に行う第三者割当増資（同328円）の引き受けにより、ジャレコ株の約81％を取得する。取得総額は約270億円。増資で得た資金は、有利子負債の返済や未償還の社債に充てられる。

香港からテレビ会議を通じて参加したフランシスユエンPCCW副会長

　 また、第三者割当増資では、今後ジャレコが新しく開始するブロードバンド・インターネット事業の戦略的パートナーとして電通、ぴあ、オリックス（8591）と業務提携し新株をそれぞれに割り当てる予定。このほか、ビデオの編集や制作から映像編集設備の設計・施工まで手がけるソニーPCLに、ブロードバンド・コンテンツ制作スタジオで協力してもらう。

　 この一連の取引が終了したあと、ジャレコは臨時株主総会でPCCWの推薦する役員を選任、経営権を譲渡する。これに伴い、社名も「パシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパン」（仮称）に変更する。

　 PCCWとジャレコは、日本で新規サービスを展開していく計画。具体的には、PCCWが英国で始めたブロードバンド・インターネット技術を使った双方向コンテンツ・サービス「NOW（Network of the World）」の日本語版「NOW Japan」事業や、日本のアニメキャラクターやゲームソフトをNOWのネットワークを使って世界に配信するコンテンツ提供事業などとなる。