こどもとIT

子どもが動画で学べる『弦巻マキのぎゅんぎゅんプログラミング』、LINEが学校や家庭向けに無償公開

小学校の授業でも活用されているプログラミング学習プラットフォーム「LINE entry」。“ブラウン”や“コニー”、“サニー”など、子どもたちにもお馴染みのLINEキャラクターを自由に動かし、ゲーム感覚で楽しく学べるのが魅力だ。

LINE entryの画面。ブラウザベースで誰でも無償で利用できる。小学校のプログラミング学習を想定して作られた教材が豊富に揃っているのが特徴

そんなLINE entryを使って、初心者がプログラミングを楽しく学べる動画『弦巻マキのぎゅんぎゅんプログラミング』(全9回)がLINE entry公式YouTubeチャンネルで公開された。ボイスロイドのイメージキャラクター「弦巻マキ」が登場するストーリー仕立てになっており、YouTubeに慣れ親しんだ子どもたちの興味を引きそうだ。全9回の動画を通して、「変数」や「乱数」といったプログラミングの概念が学べるようになっている。

LINE entryのYouTubeチャンネルで公開された『弦巻マキのぎゅんぎゅんプログラミング

基本のブロック操作から「変数」と「乱数」の概念に触れる

第1回目では「プログラミングとは?」という基本から、命令ブロックを使ったプログラミングの手順を紹介。プログラミングの超初心者・弦巻マキが、LINE entryの入門プログラム『歩け!ねずみくん!』を使って「変数」の概念を学ぶ。初心者に語りかける言葉づかいで丁寧に説明されているので、とても分かりやすい。

「弦巻マキのぎゅんぎゅんプログラミング」第1回目ではプログラミングの基本を説明

第2回目は『サリーキャッチ』という作品を使って、「乱数」の概念を学ぶ。ランダムに大量発生するサリーをクリックでキャッチするというゲームだが、画面内を動き回るサリーの速さを「乱数」で変更する手順が説明されている。

「変数」「乱数」という言葉を見ると、プログラミング初心者は苦手意識を抱いてしまいがちであるが、キャラクターの掛け合いがユニークで楽しめるので、構えずに学べる点が良い。

「乱数」を使ってキャラクターの移動速度を変更
弦巻マキの音声は声優ではなく、ボイスロイドによるもの。クスっと笑ってしまうキャラクターの駆け引きも楽しい

音が鳴るブロックやロボットプログラミングも紹介

第4回以降は教科の学びにもつながりそうな、より発展的な学びへ。クリックするとドレミファソラシドの音が鳴るブロックを使った『フルーツピアノ』で、豊富な音の素材を使ってゲームを作る方法をレクチャー。ブロックを複数組み合わせて同時に鳴らすと和音になるなど、音楽の学習にもつながる内容だ。

また、第6回では「ロボットをプログラミングして正多角形をかこう!」を通して、ロボットプログラミングを紹介。LINE entryと連携して動かす「コーディングロボット LINE FRIENDS EDITION」で、プログラムに沿って紙に線を描画する様子を取り上げた。

「コーディングロボット LINE FRIENDS EDITION」を使ったプログラミングも紹介

第7回以降は、LINE entryの「ワークスペース」で簡単なシューティングゲームを作るプログラミングを紹介。可愛いLINE FRIENDSが勢ぞろいしたメニューから好きなキャラクターを選んで、自分好みのゲームを作成する。ブロックを組む手順がひとつずつ解説されていたり、初心者がつまずきそうなポイントをしっかりフォローしてくれるので、初心者でも簡単に作品を作ることができそうだ。

好きなキャラクターを「弾」にしてシューティングゲームを作成。序盤で学んだ「変数」を利用して特典を表示できるように

全9回の動画はすべて7分程度の簡潔な内容なので、これからLINE entryに触れる初心者や、プログラミングの授業に取り組む教育者が手軽に視聴できるのが良いだろう。LINE entryでは指導者向けに教科別や学年別の教材も無償提供されており、動画と合わせて活用をおすすめしたい。

またインプレスからは2021年6月21日に、LINE entryを使ってプログラミングが学べる書籍『できるキッズ 子どもと学ぶLINE entryプログラミング入門』も発売。プログラミングを学んでみたい、ゲーム作りを体験したいという子どもたちや保護者の方は、ぜひ手にとって欲しい。

vol.1 弦巻マキのぎゅんぎゅんプログラミング
本多 恵

フリーライター/編集者。コンシューマーやゲームアプリを中心とした雑誌・WEB、育児系メディアでの執筆経験を持つ。プライベートでは6歳と2歳の男の子を育てるママ。来年小学校入学を控えた子を持つ母として、親目線&ゲーマー視点で教育ICTやeスポーツの分野に取り組んでいく。