こどもとIT

ディズニーの世界でプログラミングを学べるオンライン学習教材「テクノロジア魔法学校」を発表――ライフイズテック

4月21日のサービス開始に先立ち、“日本一忙しい女子高生”岡田結実さんも体験

中高生向けプログラミング教室を運営するライフイズテックは、ディズニーの世界を楽しみながらプログラミングやクリエイティビティをオンラインで学ぶことができるプログラミング学習教材「テクノロジア魔法学校」を開発し、2018年4月21日よりサービスを開始すると発表した。

ディズニーの世界観の中でプログラミングを学べる「テクノロジア魔法学校」/(c)Disney
ライフイズテック代表取締役CEOの水野雄介氏

3月6日に開催された発表会に登壇した、ライフイズテック代表取締役CEOの水野雄介氏は、「学び方改革が今回のプロダクトのテーマ」だとし、「グローバル化するなかで、知識習得を重視した『正解主義』から、新しいものを作り出す『創造力』を鍛える教育へ、『横並び主義』から、1人1人の個性を最大限に伸ばす『個の最大化』を目指す教育へ変化していくことが求められている」とした。

また水野氏は、「自分の好きなものをいつでもどこでも、自分のペースで好きなだけ学べる状態を作るために、オンライン教育が重要である」と語った。一方で、オンライン教育の課題は継続率である。水野氏が示したハーバード大とMITの調査によると、オンライン教育の学習継続率は5.5%と低い。テクノロジア魔法学校では、この継続率という課題にもチャレンジしているとした。

ライフイズテック取締役COOの小森勇太氏

次に登壇したライフイズテック取締役COOの小森勇太氏は、「学習継続率の改善において最も重要なのは“学習の動機”だ。動機があればぐんぐんと自分で学んで成長する。テクノロジア魔法学校は、続きが気になる壮大なストーリーと、クロスカテゴリで学べるカリキュラムによって、ITでものを作る楽しさを伝え、学習の動機そのものを作り出す」とした。

また、ライフイズテック独自の「3秒ステップバイステップ式」(3秒ごとに新たなステップを上がる)の学習システムを採用することで、「紙やPDFの5倍の学習速度を実現できる」と語った。

発表会には、“日本一忙しい女子高生”こと岡田結実さんも、魔法学校の衣装をまとって登場した。岡田さんは、事前にテクノロジア魔法学校を1日体験学習しており、「プログラミングはすごく難しいイメージがあった。でも、1個1個順番を踏んでいけば私にもできることがわかった。自分がプログラミングしたものが物語に織り込まれていく。プログラミングってこんなに楽しいんだと思った」などと語り、「1本指でしかパソコンが打てない私でもできた」と笑わせた。

“日本一忙しいJK(女子高生)”こと岡田結実さんは、魔法学校の衣装をまとって登場した

100時間分の学習コンテンツに加え、アナログとの融合で飽きさせない工夫も

テクノロジア魔法学校は、「プログラミングは現代の魔法である」をテーマとして、魔法学校を舞台にしたオリジナルメインストーリーと、「アナと雪の女王」「ベイマックス」「ズートピア」「リロ&スティッチ」など13のディズニー作品を使ったレッスンによって、ロールプレイングゲーム(RPG)のような感覚でプログラミングを学ぶことができる。

RPGを遊ぶような感覚で進めることができる

主人公の「アキト」をはじめとするオリジナルキャラクターと、ミッキーやドナルド、グーフィーといったディズニーキャラクターとともに物語を進めていく。制作陣には著名なアニメ監督やデザイナーを揃え、主題歌にはPerfumeの「エレクトロ・ワールド」を採用するなど中高生を惹きつけるコンテンツになっている。

テクノロジア魔法学校のオリジナルキャラクター
ディズニーキャラクター/(c)Disney

教材の対象年齢は12歳以上。JavaScript、HTML、CSS、Processing、Shaderといったプログラミング言語を軸に学ぶことができ、「メディアアート」「ゲーム制作」「Webデザイン」の3コースと、それらを総合的に学ぶ「クロスカテゴリ学習」を採用した。基礎編40時間、応用編60時間の計100時間分の学習コンテンツを用意しており、週1回1日2時間の学習なら約1年間、毎日学べば約2~3か月と、自分のペースで進めることができる。

学習画面では、お助けキャラクターの「ミーミル」が会話形式で何をするべきかナビゲートしてくれるほか、図解でレクチャーしたり、クイズ形式で理解度を確認したりとスムーズに進められるようになっている。

また、オンライン学習教材だけでなく、学習継続率を上げる取り組みの1つとして、物語を進めていくための地図や封筒などさまざまなアイテムが入ったスタートキット「魔法の本」や、自宅に届く40枚以上の「オリジナルポストカード」との連携がある。魔法の本に仕掛けられた謎を解かないと物語が進行しなかったり、レッスンをクリアすることでポストカードが自宅に届き、それを魔法の本にコレクションできたりといった飽きさせない工夫がされており、オンラインとアナログが融合するハイブリッド教材となっている。

重厚な装丁の「魔法の本」
中にはさまざまな謎が仕掛けられている
のべ40枚以上届くポストカード/(c)Disney
ポストカードは魔法の本の中にコレクションできる

テクノロジア魔法学校の料金は総額で12万8000円(税抜)、13回の分割払いの場合、月1万600円となる。オンラインショップのほか、全国約150の家電量販店・小売店でも販売される。

池辺紗也子