とにかく機能が豊富なネットギア製品。使いこなせば便利だろうけど、やり方がよくわからない……。この連載では、そんな機能を、毎回わかりやすく解説します。

「ReadySHARE」を使って家族でデータを共有しよう

2014.9.3 清水理史

写真やビデオなど、思い出のデータがパソコンの中に埋もれていませんか?

旅行の写真や運動会のビデオなどは、たくさん撮っても頻繁に眺めることはな少ないでしょう。しかし、わざわざ特定のパソコンを起動しなければ写真やビデオを見られなかったり、保存場所を特定の人しか把握していない状況では、せっかくの思い出なのに、その存在すら忘れ去られてしまうことになりかねません。

もちろん、クラウドサービスを活用したり、NASにデータを保管しておけば、家族それぞれが、思い思いの端末を使って、思い出の写真やビデオにアクセスできる環境を整えられます。

しかし、クラウドサービスは容量の制限やプライバシーの心配があったり、NASは導入のための費用や設定の敷居が高かったりと、“ちょうどいい”家庭内でのデータ共有環境を見つけられなかったという人も少なくないことでしょう。

そこで紹介したいのが、「NightHawk R7000」などのネットギアの無線LANルーターに搭載されている「ReadySHARE」という機能です。

R7000本体に用意されているUSBポートに、USB HDDやUSBメモリーを装着することで、ネットワークで接続されたパソコンやタブレット、スマートフォンから、データを参照できるようになります。

写真やビデオだけでなく、文書などの通常のファイルも共有できるので、家族で使える簡易自宅サーバーとして活用することができるでしょう。

それでは、実際の設定方法を見ていきましょう。

●STEP1

まずは、R7000にストレージを接続します。今回は、USB3.0接続のSSDを利用しましたが、一般的なUSB HDDやUSBメモリーでもかまいません。ReadySHAREの機能は標準で有効になっているので、ストレージを接続すれば、すぐにファイルを共有することができます。

[1]R7000のUSBポートにストレージ機器を接続。ここではUSB3.0接続のSSDを接続しました
[2]ReadySHAREの設定を確認します。設定画面から「ReadySHARE」をクリックします
[3]USBストレージが認識されれば、容量やアクセスするために必要な共有名が表示されます
[4]ストレージにアクセスするには、エクスプローラーから「\\readyshare」として共有フォルダーを参照します
[5]ここでは接続したストレージが「T_Drive」という共有名で共有されています。ダブルクリックすれば、通常のフォルダーと同様にデータを保存できます
[6]ネットワークドライブに割り当てておくと使い勝手が良くなります。右クリックして、「ネットワークドライブの割り当て」を選択します
[7]ドライブレターを設定し、「完了」をクリックします
[8]T:ドライブとしてエクスプローラーなどからいつでもアクセスできるようになりました

●STEP2

続いて、写真やビデオなどのメディアを共有できるようにしてみましょう。DLNA対応のテレビやスマートフォンなどからも写真やビデオを参照できるようになります。

[1]メディア共有機能も標準で有効になっているため、特別な設定は不要です。共有したストレージに写真やビデオなどのデータを保存すれば機能が使えます
[2]パソコンの場合は、Windows Media Playerを使うことで、ストレージ上の写真やビデオを参照できます
[3]DLNA対応のテレビなどの場合も、接続先にR7000を指定することで、写真やビデオを再生できるようになります
[4]スマートフォンの場合は、「Twonky Beam」などのDLNA対応アプリを利用することで、メディアを再生できます

●STEP3

最後に外出先からもデータにアクセスできるようにしてみましょう。外出先のパソコンなどでもファイルをダウンロードできるようになります。

[1]こちらの記事のSTEP2を参考にR7000でダイナミックDNS機能を有効にしておきましょう
[2]設定画面で、「高度」タブをクリックし、「USBストレージ」の「詳細設定」画面を表示。「HTTPS(インターネット経由)」にチェックを付けてアクセスを許可します。同時に、アクセス時に指定するURLをメモしておきましょう
[3]R7000の上位に別のルーターが存在する場合は上位ルーターでHTTPSのアクセスを通過させる設定が必要です。IPマスカレードやポートフォワードの設定で、HTTPSのポート443をR7000のIPアドレス宛に転送します
[4]設定が完了したら、外出先のPCから、ブラウザでメモしておいたURL宛てにアクセスします。すると、ストレージのデータにアクセスできます。

以上で、R7000のReadySHAREの設定は完了です。家族でデータを共有できるので、写真やビデオだけでなく、いろいろなデータを共有できるようにしておくといいでしょう。

(Reported by 清水理史)

関連リンク

ネットギア R7000 製品情報
http://www.netgear.jp/products/details/R7000.html
ネットギア R7000 Amazon販売ページ
http://www.amazon.co.jp/dp/B00JO8IRBI