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11月の注目Palmware情報

牟田嘉寿(Muchy)
Webサイト「Muchy's Palmware Review!」を運営。情報の早さ、使い方の解説がていねいなことでは定評があり、Palmユーザーならぜひ活用したいサイトだ。著書「WorkPad最強化パック420(アスキー出版局)」のほか、多くの雑誌に執筆。


■ローカライザーの盛り上がり

 日本語ローカライザーをご存じでしょうか? 世界には、1万種類以上のPalmwareがあるといわれています。その日本語版が最近になってようやく登場してきたとはいえ、全体の95%以上が英語版です。そして英語版のPalmwareにも、高い完成度を誇るソフトがありますが、なかなか初心者には使いこなすのは難しいものでした。

 そんな中、山田達司氏が開発された日本語化ソフトJ-OS III(パッケージソフト)には、英語版のソフトを日本語化する「ローカライザー」という機能が組み込まれ、大きな話題を呼びました。ローカライザーを導入することで、英語版のPalmwareは、そのメニュー・ヒント・設定・ダイアログボックス等すべてが日本語化され、直感的な操作が可能となります。この発想自体は素晴らしいものでしたが、ローカライザーはそれぞれの英語版専用として開発する必要があり、開発にパソコンを必要とすることから、作業自体はそれほど難しいものではあったにも関わらず、なかなか爆発的な普及とまではいきませんでした。なお、このローカライザーは、後に公開されたLocalize HackというHackソフトを使うことでWorkPad日本語版でも使うことができるようになっています。

 そして、遂に先月登場したのがG-Mk Locailizeです。このソフトは、なんと日本語ローカライザーをPalmシリーズ上で作成することができるというもの。しかもその操作も非常に簡単です。ローカライザー普及の切り札となる可能性を秘めています。みなさんも是非自分の気に入った英語版のPalmwareを日本語化してみましょう。そして作者さんと連絡を取り、インターネット上で公開されませんか? ローカライザーの普及の最終的な切り札は……、そうユーザーのみなさんのちょっとした努力なのです。なお、冨永氏が現在ローカライザーに関する情報をまとめています。関心がある方は是非 http://member.nifty.ne.jp/s_tommy/palm/index.html へアクセスしてみましょう。

▽ G-Mk Localize
http://muchy.com/review/gmklocalize.html
▽ Localize Hack
http://muchy.com/review/localizehack.html
▽ ローカライザ一覧
http://muchy.com/review/ctlocalizer.html


■情報系ソフト

 つい先日、日本人に欠かせない情報を集めたJ-Infoと、世界各国の情報をコンパクトにまとめたAbroad!が堂々バージョンアップしました。そして、Abroad!には、J-Mateというソフトが新しく同梱されています。このJ-Mateとは、Abroad!とJ-Infoとで機能的に重なっている部分をJ-Infoから取り除いたものです。筆者がPalmシリーズを使って初めてインストールし、愛用したのがJ-Infoということもあり、この渋いソフトのリリースは大変うれしいものでした。ユーザーのちょっとした要望にさりげなく応えられる金井さんの努力には感謝せずにはいられません。

 そして今月になって発売になったのがJRトラベルナビゲータです。使い勝手は下記リンクの記事をご覧いただくとして、Windows用やWindows CE用でお馴染みの同名のソフトが、Palm OS版として登場する意義は大きいと感じます。

 また、2000年問題(Y2K)がいろんなメディアを賑わしています。どうしても心配な方に便利なのがY2K CHECKです。このソフトには必要なものとその時期がリストアップされていますから、これに従って行動すれば2000年も安心して迎えることができるでしょう。

▽ J-Info
http://muchy.com/review/jinfo.html
▽ Abroad!
http://muchy.com/review/abroad.html
▽ JRトラベルナビゲータ
http://muchy.com/review/jrtravelnavigator.html
▽ Y2K CHECK
http://muchy.com/review/y2kcheck.html


■ ゲーム

 さまざまなプラットフォームに移植され、大ヒットを記録したSimCityのPalm OS版が登場しています。ご存じない方のために簡単に説明すると、SimCity Classicとは、プレイヤーが市長になり、都市を成長させるのが目的のシミュレーションゲームです。さすがにPalm OS上での動作はやや重いですが、ゲーム内容は往年のSim Cityそのもの! どこへでも気軽に持ち運べるPalmシリーズのキラーソフトがまた登場しました。発売元のAtelierのサイトでは、ハイスコアランキングも公開されており、都市を赤外線送受信できることから、いつものSimCityとはまた違った楽しみ方もありますね。日本語版が登場するとの噂もあり、見逃せないところです。

▽ SimCity Classic
http://muchy.com/review/simcityclassic.html


■ データベース

 Microsoft Excelとの連携が可能な表計算ソフトQuickSheetがバージョンアップしました。ダイアログボックスが日本語対応となり、QuickChartというグラフ表示ソフトが同梱されています。業界標準のExcelシートを持ち運べるのは非常に便利です。インストールするだけで即使える操作性に是非触れてみてください。

 また、すでにたくさんのデータが公開されているJFileもバージョンアップし、検索・絞込が高速化されると共に、その名もJFile Proと一新されました。ただし、この機能強化と共に、過去のデータベースと互換性がなくなっています。同梱されているJFile Pro ConverterでJFile Pro形式へと変換しましょう。

▽ JFile Pro
http://muchy.com/review/jfile.html
▽ JFile Converter
http://muchy.com/review/jfileconverter.html
▽ QuickSheet
http://muchy.com/review/quicksheet.html


■ 通信関連ソフト

 通信関連アプリも充実してきています。メーラーでは、JotMail、PaPi-Mail3、eMPilotがバージョンアップ。すべて日本語版で、より使いやすくなっています。手書きメモを送受信でき、テガッキーとの互換性があるJotMail。プレビュー機能が売りのPaPi-Mail3、設定が簡単なeMPilotと甲乙付けがたいですね。

 そして、3ComとMicrosoftが多額の出資をして話題を呼んだAvantGoでは、英文ニュースを簡単にPalmシリーズで持ち運ぶことができます。AvantGoに対応したAvantGoチャンネルであれば、気軽に追加ができます。PalmOS用のみならず、Windows CE用も公開されていることからも、AvantGo社のモバイル市場にかける意気込みが感じられます。

 さらに、日本語対応しているWebAroundはモデムさえあれば出先でいつでも情報を取り込むことが可能です。PiloWebとの使い分けることで、Palmシリーズの活用範囲はさらに広がることでしょう。

▽ emPilot
http://muchy.com/review/empilot.html
▽ PaPiMail3
http://muchy.com/review/papimail3.html
▽ JotMail
http://muchy.com/review/jotmail.html
▽ AvantGo
http://muchy.com/review/avantgo.html
▽ WebAround
http://muchy.com/review/webaround.html


■Drag&Drop

 Drag&Dropを使えば、テキストをドラッグ選択し、それをドラッグ&ドロップすることで、自在に移動させることができます。筆者が個人的に一番嬉しかったのが、福本氏のDrag&Dropの日本語化と環境設定への組み込みです。この変更で、HackMasterという初心者に敷居が高いソフトは必要なくなり、インストールして環境設定のDrag&Dropタブで有効にすれば即使えるようになりました。そして、なにより日本語化され各種設定が非常にわかりやすくなっています。機能はこれだけではなく、Drag&Drop対応モジュールを追加すれば独自の機能追加が行なえるのです。たとえば、同氏のTeleConvを使うことで、電話番号を新形式に変更することができます。同氏のサイトでは、このモジュールの開発方法も公開されており、今後のDrag&Dropモジュールの盛り上がりにも期待しています。

▽ Drag&Drop
http://muchy.com/review/draganddrop.html
▽ Drag&Dropモジュール一覧
http://muchy.com/review/ctdraganddrop.html

■ ハードウェア・サービス

 ハードウェアの分野では、ThumbType、PDA Keyboard ProとHappy Hacking Cradleと相次いで登場しています。GoType!シリーズに加え、選択肢が広がったことで、ますますユーザーの頭を悩ますことになりそうです。キーボードとは異なりますが、電子メモパッドDecrioもPalmシリーズの可能性を広げるという意味で、画期的な製品だと思います。また、WorkPadのデザインが、特に色が不満な方は、PDA工房でカスタムペイントサービスをお願いすると幸せになれるかもしれません。

▽ キーボード一覧
http://muchy.com/review/keyboard.html
▽ PDA Keyboard Pro
http://muchy.com/review/pdakeyboardpro.html
▽ Happy Hacking Cradle
http://muchy.com/review/happyhackingcradle.html
▽ Decrio
http://muchy.com/review/decrio.html
▽ ThumbType
http://muchy.com/review/thumbtype.html
▽ カスタムペイントサービス
http://muchy.com/review/custompaintservice.html


■今月の総括

 TRG社からTRGProが発表され、Handspring社からVisorが登場しました。そしてそれを活用する周辺機器も登場してきています。しかし、これらを支えるのは、やはりPalmwareの存在です。つまり、Palmシリーズ用として登場することで、もちろん持ち運べたり、PCと連携できるという利点もありますが、なによりこのハードに対応した魅力的なPalmwareが登場する可能性を秘めているということが一番の魅力だと筆者は考えます。

 ところで、つい先日、SONYとPalm Computingが提携というニュースも入ってきました。海外では圧倒的なシェアを握り、開発者とユーザーとの両方に圧倒的に支持されているPalm OSは、それを搭載するだけで魅力となります。Palm OS搭載機が、様々なメーカーから、各々の特徴を持った形で市場へ登場することに大いに期待しています。

▽ Visor
http://muchy.com/review/visordeluxe.html

(牟田嘉寿)
1999/10/15


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