PCの使い勝手を決める大きな要素として、キーボードの使いやすさと、ディスプレイの見やすさが挙げられる。前者は指を、後者は目を通してPCとつながる「インターフェース」であり、キーボードが手になじまなかったり、ディスプレイが見にくいと、想像以上にストレスがたまるものだ。
大人世代向けというコンセプトのノートPC「GRANNOTE(LIFEBOOK AH90/P)」は、この2つの要素に特に力を入れているとのこと。今回はGRANNOTEの使いやすさの秘密について探ってみることにした。
入力しやすいキーボードの秘密
まずはキーボードからチェックしてみよう。デザインは各キーが独立配置されるアイソレーション型で、キーピッチは約18.4mmと最近のノートPCでは比較的見慣れた仕様。しかしキーボードを側面から見てみると、一般的なノートPCのキーと比べ、やけに盛り上がっているように感じる。それもそのはずで、キーストロークは約3mmと、ノートPCにしてはかなり深い。浅めのタイピングでもきちんと反応しつつ、深い打鍵感が好みの人も満足する作りだ。
キー自体を傾斜させ、タッチタイピング時のミスを軽減する「ステップ型キートップ配置」と、凹状のキートップが指になじむ「球面シリンドリカルキートップ」を採用。以前紹介したFMV LIFEBOOK AH77/Rと同様の仕様で、使い心地の良さを感じる。
また、キータイプの力の入り具合が弱いとされる薬指・小指で押す範囲のキーは軽めに、力の強い親指や人差し指で押す範囲のキーは重めに、といったように、キーによってタイプ時の重さ(押下圧)を3段階に変えているのも特長だ。実際にしばらくタイピングしてみたが、一番重く設定されたキーでも長時間の打鍵で疲れてしまうことはなく、どの指でタイピングしてもしっかりとした打鍵感が得られた。
使用者の年代に合わせてディスプレイを自動で色調補正
人は加齢によって色覚が変化し、目に映るものが黄色がかって見えてくるため、白と黄の判別が難しくなったり青や紫の色が正しく見えづらい、といったことが起こるそうだ。GRANNOTEにプリインストールされた「あわせる設定ユーティリティ」は、そんな大人世代ユーザーにとってうれしい機能が詰まっている。
あらかじめ設定したユーザーの年代に合わせて色を識別しやすいように自動調整する「あわせるビュー」は、年代を60代もしくは70代以上に設定すると有効になる機能。画面全体の色味を調整し、青みを際立たせることで画面を識別しやすくできる仕組みだ。
さらに、ディスプレイ上部にはRGBセンサーと照度センサーを搭載し、周囲の光の色に応じて画面の色味を自動調整する「インテリカラー」機能に加え、周囲の明るさに応じて画面の輝度を自動で変化させる「自動輝度調整」機能も備えている。
これらの機能はユーザーの年代に関係なく利用できるため、誰にとっても役立つ機能だろう。他にも高音域を強調して人の声を聴こえやすくする「あわせるボイス」という機能も搭載しており、動画視聴も音声通話も快適に楽しめることうけあい。
大人世代向けとされる機能が充実した「GRANNOTE」だが、三十路手前の筆者でも使い勝手の良さを感じた。ITリテラシーの高い大人世代の人におすすめなのはもちろんだが、家族共用のPCとして使うのも便利そうだ。
品名 | LIFEBOOK AH90/P |
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CPU | インテル® Core™ i7-4500U プロセッサー (最大3.00GHz) |
OS | Windows 8.1 |
メモリ | 8GB (4GB x 2) |
ストレージ | HDD(約1TB) |
液晶 | 15.6型ワイド フルHD[1920x1080] ハーフグレアIPS液晶 フルフラットファインパネル(タッチ対応) |
光学ドライブ | スロットイン BDXL™対応 Blu-ray Discドライブ(スーパーマルチドライブ機能対応) |
質量 | 約2.8kg |
駆動時間 | JEITA(Ver.1.0)約10.5時間 |
付属ソフト | Microsoft Office Home and Business 2013 ほか |