5月23日、都内某所。「皆さんとまたお会いできて嬉しく思っています」。『ハムナプトラ２／黄金のピラミッド』で主役を演じ、今回で3回目の来日となるブレンダン・フレイザーは、ダークスーツに身を包み、落ち着いた様子で挨拶を始めた。『悪いことしましョ！』や『タイムトラベラー／きのうから来た恋人』に見る少々とぼけたウブな青年とも、『ハムナプトラ／失われた砂漠の都』や『ゴッド・アンド・モンスター』に見るマッチョな男性とも違った表情を覗かせている。

　5月の公開以来、全米で快進撃を続けている本作だが、主役を演じた俳優として、成功要因はどこにあったと考えているのだろうか。

　「映画作りというものは本当に難しいものです。第1作は大ヒットしましたが多少の問題点もあったはず。続編はそこから色々と学びとり、さらにパワーアップした良い映画が出来たと思います。それは前作でファンになってくれた観客が、2作目を見て失望していないということで証明されています。成功の要因としては、監督のスティーブン・ソマーズが、前回生き残ったほとんどの人物を登場させたこと、またI.L.M.のジョン・バートンが担当するスペシャルエフェクトがさらにパワーアップされたということが非常に大きいと思います。それと、女神が微笑んでくれたことでしょうか」

　本人の口から、キャストについての話は出なかったが、ぴたりとはまった配役もこの映画の成功に貢献しているのは言うまでもない。インディ・ジョーンズ以来のアクション・ヒーローと称されるリック・オコーネル役を演じるフレイザーは、もはやこのシリーズには欠かせない人物なのである。