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「日本の政治を読む」~“ポスト森”のカギ握る小泉氏

  【主な政治日程】

  ▼20日(水)財政首脳会議(補正予算の規模決定)
  ▼21日(木)臨時国会召集、所信表明演説
  ▼22日(金)金大中韓国大統領来日
  ▼23日(土)日韓首脳会談(熱海)

  【今週の焦点】
  ●目白押しの重要法案~政権の消長賭けた臨時国会
  臨時国会が21日召集される。会期は12月1日までの72日間。今国会は森喜朗首相にとって初の本格的な国会論戦の場となるだけでなく、2001年度予算編成や省庁再編、来夏の参院選を控えているため、政権の消長を賭けた重要な国会となる。

  このため首相は補正予算案のほか、森内閣が最重要課題に掲げているIT基本法案や少年法改正案、あっせん利得処罰法案、非拘束名簿式を導入するための公選法改正案、永住外国人地方選挙権付与法案などの重要法案を相次いで提出、早期成立を目指す。

  しかし、いずれも野党側の抵抗が強いだけではなく、外国人選挙権付与法案などは自民党内でも加藤、山崎両派など非主流派を中心に異論が多い。またあっせん利得罪や非拘束名簿法案も与党3党内で不協和音が出ており、予定通り会期内成立ができるのかどうか野中広務幹事長ら党執行部の手腕が問われる。仮に各法案をめぐり与党内ががたつけば、政権運営が不安定になるのは必至。

  【先週のポイント】
  ●森首相と亀井氏が蜜月ぶりアピール
  森首相が16日、自民党の亀井静香政調会長と千葉県市川市内でゴルフをし、両氏の“蜜月”ぶりをみせつけた。両氏は8月29日にも首相公邸で補正予算や公共事業見直しをめぐって極秘会談。今月13日には亀井氏が「森政権は完全に離陸して、雲を突き抜けて1万メートル上空を安定飛行に入った。少々下からミサイルを撃っても当たらない」と、加藤紘一元幹事長らを牽制して首相全面擁護の構え。森首相が当時の小渕首相に「滅私奉公」を唱えて首相になった例にならったものとみられる。同じ手法で果たして2匹目のどじょうがいるのかどうか。

  ●“ポスト森”のカギ握る小泉氏
  政局が「森・亀井」対「加藤・山崎」の様相を呈する中で、森派の会長でかつ加藤、山崎両氏と「YKK」連合を組む小泉純一郎元厚相が“ポスト森”の重要なカギを握るのではないかとの見方が強まっている。小泉氏は月刊誌「Voice」最新号で「政局では森政権を支える」とする一方、「国債を乱発して借金を増やしたところで景気回復するわけではない。行財政の構造に徹底的にメスを入れ、民間にできることは民間に任せるのが景気回復への道」などと亀井氏らの積極財政論をばっさり切り捨てた。構造改革を唱える加藤氏の考えと極めて近いが、森首相にしても下手に注意してへそを曲げられては大変と小泉氏の扱いは腫れ物を触るよう。また17日のテレビ番組でも次期首相として「加藤氏が本命だ」と述べるなど、当分、小泉氏の言動から目が離せそうもない。

  政治アナリスト 北 光一


2000/09/18 09:41
3/30(金)
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