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2012年3月5日

プレステ2/3とPCで兼用できるジョイスティック「DN-YGM-MU001」を使い倒してみた
安いのに「斜め」も安心な実力者!

 

上海問屋の取り扱う多数の製品の中から、注目の一品を紹介するこのコーナー。今回は、対戦格闘ゲームなどで便利なジョイスティックを紹介したい。といってもそこは上海問屋、他社製品では見られない、ユニークな特徴を備えている。なんとプレイステーション2/3とPCで兼用できるのだ。

ユニークなPS2/3/PC兼用仕様
接続端子はなんと”二股”

今回紹介する製品は、プレイステーション2/3とPCで兼用できるジョイスティックだ。

最近のゲームはアナログレバー2本やキーボード+マウスで操作するタイトルが多く、ジョイスティックの出番は減りつつあるが、対戦格闘ゲームやシューティングゲームなど細かな動きが求められるタイプのゲームでは、ジョイスティックは大きな威力を発揮する。これらのゲームを、快適に、楽しく遊ぶには実は必須とも言えるのだ。

また、ここ最近、「ストリートファイターIV」をはじめとする対戦格闘ゲームの移植が続いており、ゲーム機用ジョイスティックは静かなブーム。ラインナップするメーカーも徐々に増加している。そうした中、「プレイステーション2/3とPCで兼用できる」として発売されたこの製品だが、接続ケーブルの先はなんと二股。なんとも力技な解決法だが、いい意味で上海問屋製品らしい怪しさがある。

フロントパネルは電源スイッチと音量ツマミだけと、非常にシンプル。パネルはアルミ製で、ヘアライン加工(横方向に細い凹凸が掘られた加工)の精度も高いので、高級感がある これが接続端子部分。端子と二股になっている箇所は短いケーブルで接続されているため、未使用の端子が邪魔になることはない

また、ユニークなだけではなく、実用面での配慮もある。とくに便利なのが、PC用に専用ドライバ(ボタン配置変更用)が付属する点。

しかし、単にアダプタを使って変換しただけでは、ボタンの配置がまったく違うものとなり、ゲーム側でボタン配置の変更をしないとまっとうな操作ができないのだ。本機の場合は専用ドライバをインストールすると、多くのゲームがPS2のような感覚でプレイできるボタン配置になってくれるのだ。

本格的スティックとしては小型・軽量
最近珍しい連射機能も

さて、ジョイスティックとしての機能を見てみよう。まず本体の大きさは、横幅30cm×奥行き22cm、厚み3.8cm(レバー含まず)と、アーケードゲームタイプのジョイスティックとしては比較的小型だ。

重さは約1.2kgと、最近のジョイスティックとしては軽め。底板は剛性を保つためスチール製なのだが、本体のケースなどはプラスチックを多用している。机などの上に置いたときの安定性からは重い方がよく、高級な製品では2.5kg以上の製品もあるが、個人的には手頃な軽さと感じた。

ボタン数は総計13+1個(1個は連射設定用)。メインとなる基本4ボタン+L1、L2、R1、R2の8個が4個×2列で並ぶ、PS2/3用では標準的な配列だ。セレクトとスタートは右上に置かれている。左上の小さなボタン4個は、連射設定、HOME(純正でのPSボタン)、L3、R3だ。

隠れた特徴として、最近のジョイスティックとして珍しく、連射機能が搭載されている点が挙げられる。PS3などではゲーム側に連射機能が搭載されていることもあり、多くの機種では非搭載となっているが、PS2時代のゲームや昔のPCゲームをプレイする際には嬉しい機能である。

連射設定の操作は、連射用ボタンを押しながら連射したいボタンを押すと有効になり、同じ操作で連射解除となるというタイプ。もちろん複数ボタンの設定も可能だ。なお、スティックをアナログ入力として認識させる機能や、振動機能は非搭載。接続端子の多さや連射機能を除けば、シンプルな部類の製品だ。

そしてもう一つの特徴は、ゲーム用のジョイスティックとしては非常に安価な点。ゲーム機用のスティックは低価格な製品でも4,000円程度がほとんどだが、本機はさらに1,000円ほど安い2,999円(税込・送料別)。PS2とPCで兼用できることを考えると、なかなかお得と言えそうだ(変換アダプタは安価なものでも1,000円程度する)。

奥行きの狭さからかパームレスト部は比較的狭く、手前側のボタンに手を置いた場合は手のひらが乗らないことがある メインとなる8個のボタンは指にフィットするアーチ型配列だ。パネルデザインの墨絵は「ストリートファイターIV」を意識したものか? 連射ボタンなどは右上にまとめられている。連射の動作は、連射ボタン上のLEDの色と点滅で確認が可能だ

格闘ゲームのコマンドもストレスなし

気になるレバーとボタンの感触についても触れておこう。レバーは一般的なマイクロスイッチを使ったタイプだが、レバーを傾けてから入力されるまでのストロークは比較的長め。また、スイッチのカチカチ音も若干大きめだ。

対してボタンの方は若干硬さとストロークの長さが気になった。手による連打が必要になる局面では重いかな?

と気になったレベルである。

今回は実際にPS2やPCで使ってみたが、使用感は意外なほど良好だ。

スティックのストロークは前述したように長めだが、安価な製品でよくある斜め方向への入りにくさなどはなく、格闘ゲームのコマンド技なども意識せずに出せる。また、ボタンは、たまに硬さを感じることもあるが、入力のレスポンス自体はかなり好感触。使い勝手は悪くない。

全般的な感触で言うと、アーケードゲームと同じパーツを使う高級製品(1万円以上するものもある)よりはさすがに劣るが、一昔前の低価格ジョイスティックのような「斜め方向に入りにくい」「レバーが妙に堅くて操作しにくい」といった違和感は一切ない。価格を考えるともの凄くお買い得感が高いと言える。

連射機能はオン・オフのみで速度調節がきかないため、連射のタイミング調整が必要な用途には向かないが、PCやPS3で「ここで連射があったら便利なのに……」というときに使えるのはストレスがなくて好ましい。

またPCでの使用時は、先述したドライバによるボタン配置変更の恩恵も十分感じられた。PS2用スティックをPCに繋ぐ際に面倒なボタン設定変更の手間が軽減されるのは、ストレス軽減に大いに効果がある。

なお、「USB端子があるのだから、Xbox 360では使えないのだろうか?」と試してみたが、残念ながらジョイスティックとしては認識してくれなかったことを合わせて紹介したい。

このように本機は、低価格ながら格闘ゲームなどでもしっかりと使えるレベルの製品だ。いい意味で上海問屋らしい「隠れた実力者」的なアイテムと言えるだろう。

実際に人気が高いため、原稿執筆時点では品切れのため予約販売中であるが、それも納得できるだけの製品だ。PCやPS2/3用の低価格ジョイスティックを探している方は、ぜひ検討してみてほしい。

内部を開けて構造を見ると、ボタンはメンブレンスイッチが使われていた。このあたりの割り切りがコストパフォーマンスの秘密の一端だろう レバーの配線はマイクロスイッチに直接はんだ付けされているタイプ。ボタンと合わせて、アーケード用のパーツと交換する改造には向かないようだ PC上では「PS Contoroller Adapter」として認識される。内部ハード的には変換アダプタが接続された状態になっていると思われる。操作の遅延などは気にならなかった

PS3 PS2 PC 対応アーケードスティック
DN-YGM-MU001 製品情報

http://www.donya.jp/item/21036.html

 

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