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2011年10月24日

2枚のカードの容量をまとめられる
USBカードリーダーで余ったMicroSDカードを有効利用してみた

 

上海問屋の取り扱う多数の製品の中から、注目の一品を紹介するこのコーナー。今回は、MicroSDカード対応のUSBカードリーダーを紹介したい。2枚のMicroSDカードの容量をまとめて大容量のUSBメモリとして使えるという、面白い機能を搭載した一品だ。余ったMicroSDカードの有効活用ができる、ユニークなカードリーダーである。

余ったMicroSDカードをUSBメモリとして有効利用!?

この5年ほどで、凄い勢いで普及しているメモリーカード。とくに携帯電話やデジタルカメラ、ゲーム機などで標準的に使われるようになったMicroSDカードなどは、非常に広く普及している。最近は大容量化と低価格化が激しいため、容量が少ないために交換したカードなどが余っている……という方も多いのではないだろうか。

今回紹介するアイテムは、そういった余ったMicroSDカードの再利用に最適な一品。2枚MicroSDカードの容量を足して、USBメモリとして使えるようにするカードリーダーだ。

本体はUSBメモリとして見てもかなり小型だ。 USB端子のカバーはキャップ式。端子の大きさからも本体のコンパクトさがわかるだろう

ここで、USBメモリとして使えるようにする、と表現したのには理由がある。メモリーカードリーダーと言うと一般的には、カードが簡単に抜き差しできるものだが、この製品はカードの取り外しをあまり考えていない設計になっているからだ。

言い換えると、この製品は一般的なカードリーダーとしては若干使いにくい構造になっているのだ。ここは購入前に注意したい。

本体の大きさは幅が約2cm、奥行きが約4cm、厚さが約8mmと、MicroSDカードリーダーとしてでなく、USBメモリとして見ても小さな方だ。その小ささを実現している秘密が、MicroSDカードのスロットの位置にある。なんと2枚のうち1枚は、USB端子の裏面に潜り込むかのような配置になっており、もう1枚は本体のカバーを開けて、中に設けられたソケットに載せて固定する構造になっているのだ。

実際のカードの取り付け方法は、写真と上海問屋公式ページ(末尾参照)をご覧いただきたいが、とくにソケットに取り付ける2枚目のカードは装着手順が少しややこしいので、注意が必要だ。

カードの取り付け手順としては、まずは1枚目のMicroSDカードをUSB端子側から差し込む。端子の金属部分にMicroSDカードのアイコンが描かれている面に、アイコンと同じ方向で差し込もう
続いて、2枚目のMicroSDカードを取り付けるために、本体を裏返し、カバーをスライドして開ける スロットのカバーをスライドして開ける。カバーの金属部分にスライド方向が書かれているので、それに従おう
2枚目のMicroSDカードをソケットに載せる。スロットの形はカードの形状に合わせてあり、逆方向などには載せられないようになっている。これでカバーを付ければカードの取り付けは完了だ 1枚目のカードを取り外すには、本体の裏面にあるイジェクトレバーをスライドすると、MicroSDカードがUSB端子から出てくる構造になっている

設定は複雑だが、効果は抜群
容量だけでなく速度まで向上

カードを取り付けてすぐの状態。この状態では一般的なカードリーダー同様に、2基のドライブとして認識されている

さて、実際に使ってみると……と行きたいのだが、実はこの製品、MicroSDカードを取り付けただけでは、単に2枚のカードを2つのドライブとして使うことしかできない。

1つのドライブとしてまとめるためには、2本のソフトを使って、設定とフォーマットをしなければならないのだ(これらのソフトは、付属の8cmCDか、上海問屋の公式ページからダウンロードできる)。この手順は少々ややこしいので、画面と合わせて紹介しておきたい。また、2枚のカードを1ドライブに設定した設定の戻し方は、上海問屋公式ページに詳しい解説がある。こちらも参照してほしい。

ただし、ここでいくつかの注意点がある。まず、この設定にはフォーマットが必要なため、カードのデータは消去されてしまう点。そのため、あらかじめデータのバックアップなどをしておきたい。

次に、ソフトはWindows版(64bit版でも動作可能)のみとなるため、Macでは使えない点だ。ただし、1ドライブとして使う設定が終了した後は、他のパソコンでも1ドライブとして使える。筆者の環境では、設定後はMacでも使えた。

付属ソフトの中から、まずは「DoublePlus」というソフトを起動。上側の「1 Disk~」にチェックを入れて、「Dump ISP」をクリックする。終了したら本体をパソコンから取り外して再度取り付けよう 再び取り付けた状態では、1台のドライブに、パーティションが2つという形で認識されている
続いて2本目のソフト「XDrive Formatter」を起動して、右中央の「Refresh」をクリック。Drive Capacity欄に表示されるの容量を確認する。ここがカードの合計容量より足りない場合、再度「DoublePlus」での操作を繰り返そう(重要)。容量が足りている場合、「Format」ボタンでフォーマットを実行。終了後は本体をパソコンから外して、再装着する フォーマットが終了したら、カード2枚の容量が合計された1ドライブとして認識される 作業が完了した状態では、1ドライブ・1パーティションとして認識される

さて、ここまでの手順は少し大変だが、製品自体の機能は優秀だ。1つのドライブとして認識できるようになったら、拍子抜けするぐらい普通に使えてしまう。1枚のカードを超える容量のファイルも問題なく記録できるし、なんと速度は1枚のカードを使うより高速化するのだ。おそらく、2枚のカードを同時に使うことで高速化を図っていると思われるが、容量だけでなく速度的なメリットも得られるのは興味深い。

今回使用したMicroSDカード単体での速度を、ひよひよ氏作の「CrystalDiskMark」でチェック。まずは1枚目として使用した2GBと4GB単体の速度。最高リード速度11MB/秒、ライト速度8MB/秒といったところ コンバイン(1ドライブ化)後の速度。なんと最高リード速度18MB/秒、ライト速度11MB/秒にまで向上している。容量だけでなく速度も向上するのは嬉しい

また、余ったMicroSDカードを有効利用するといっても、価格が高ければ意味がないのだが、この製品はそこもバッチリ。599円(税込・送料別)と非常に手頃なのだ。

もちろん欠点もある。ここまで紹介したようにカードの取り付けや設定が比較的複雑な点もそうだし、マニュアルに関しては付属CD-ROMのみで、しかも英語の簡素なものである点なども正直使いにくい。

しかし、安価に余ったMicroSDカードを使い回せて、さらに速度的なメリットもあるというこの製品は、かなり面白く、コストパフォーマンスも良い。デジカメや携帯電話用に使わなくなったMicroSDカードがある方などにとってはかなりオススメできる製品なので、是非とも検討してみてほしい。

■microSD/microSDHC用
コンバイン接続対応カードリーダー
DN-CR300D-BR 製品情報

http://www.donya.jp/item/20267.html

 

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