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2010年9月16日

電源スパゲッティ問題の救世主?
コードをきれいに収納できる
「ケーブルオーガナイザー」を使ってみた

 

上海問屋がラインナップする豊富な周辺機器の中から、旬の一品を紹介するこのコーナー。今回は、同社のユニークな電源周りのアイテムの中から、「ケーブルオーガナイザー」と名付けられた製品をご紹介したい。いい意味でちょっとバカバカしくも、面白い発想のアイテムだ。

電源タップの宿命(?)配線の混乱を解決してくれる「整理箱」

さて、まずは本製品の役割を紹介しておこう。上海問屋の電源関連アイテムとしてば、本連載でも8月18日分で「デスクトップマルチチャージステーション」を紹介している。これは平たく言えば、USBで充電をするガジェットをまとめるバスケット(かご)だった。

実は本製品は、そのAC電源版とも言える役割の製品だ。ACタップ周りに散乱して見苦しいケーブルを、この箱の中にキレイに収めることで、すっきりとした配線にしよう——という、AC電源の「整理箱」とも言える製品になる。

DN-ECS005の本体。上海問屋の電源系アイテムらしく? よくも悪くも、外観からは機能がわかりにくい形状だ
蓋を開けると、付属品であるリール(溝が切られた円筒形のパーツ)をセットする箇所が5点(写真では3個をセット済み)と、手前に面ファスナーが貼られた箇所がある
実際の使い方は、まず電源コードの真ん中付近をリールに巻き付ける。溝の切られていない部分を使ってらせん状にするのが基本だ
コードを巻き付けたリールをセットしていく。続いてACタップに付属の面ファスナーを貼り、手前に貼り付ける
側面の穴からコードを通し、付属の側面用パネルを取り付ければ完成(?)だ。スパゲッティのようなコードが本機の中に収納されるのは、思っていた以上に気持ちいい
使用時での全景はこのようになる。なおコード用の穴は反対側にも開けられているので、使用状況によって柔軟に方向を調節できる
実用面でのこだわりが蓋の留め方。強力な磁石が使われているのだが、これにより壁掛けでも軽く開け閉めできる。ACタップも面ファスナー留めなので、設置方向に影響されない

本製品のポイントはその構造にある。ACタップ周りにケーブルが散乱するのは、ACケーブルが必要以上に長くて余るのが主な原因だ。本機は円筒形のリールに余分な長さのACコードを巻き付け、さらに本体となる箱にACタップごと収納してしまうことで、すっきりとした配線を実現するという設計なのだ。

さて、最後にまとめて箱に収納するのであれば、わざわざリールなどで内部の整理をする必要がないのでは?

と思われるかもしれない(筆者も最初はそう思った)。

実はここが本機のもうひとつのポイント。本機は、見た目をすっきりさせるだけではなく、ホコリによるトラッキング現象(コンセントとプラグとの隙間に湿気を帯びたホコリが溜まり、漏電や火災の原因となる現象)の防止にも配慮がなされている。実際、本体の箱には難燃性素材が使われており、万が一内部で事故が起こっても、外部への延焼を食い止める効果がある。

リールをつかって内部を整理しておくことは、こうした事故の可能性を下げる効果もあるというわけだ。もちろん、機器の増設や変更といった際に便利なことは言うまでもない。

このように本機は、かなり繊細かつ豪快な設計のアイテムなのである。冒頭に「いい意味でちょっとバカバカしくも、面白い」と紹介したのは、まさにこのあたりの構造で筆者が感じたことだ。

収納面では文句なし
すっきり綺麗な部屋を目指す人向け?

さて、実際に使ってみた感想だが、慣れるまではリールにケーブルを巻く作業が手間に感じるが(とくに太いケーブルでは)、実際に収納してみると、思った以上に理に適った設計であると感じる。作業手順は写真にまとめているが、慣れればスムーズに作業ができる。

また、本体の箱も大きく、収納力に余裕があるため、液晶ディスプレイやノートPCのACアダプタもまとめて収納でき、PC周りの電源ケーブルはかなりすっきりした。

この点は、アメリカのPC周辺機器などに見られる大型ACアダプタなどでも収納できる余裕ぶりだが、反面、本機の大きさには気をつけたい。具体的なサイズは幅36.55cm、奥行き20.45cm、高さ10.85cmと小型プリンタ並み。このため、「ケーブルを整理して小面積にまとめる」という点ではあまり大きな期待は難しい。

つまり、この製品の本分は「ケーブルをひたすら綺麗にまとめる」という点に尽きる。スパゲッティなケーブルがない、すっきりとした部屋やきれいなPC環境を目指す人には、(その容量の大きさと合わせ)とてもいい製品と言えるだろう。

なお、本機は、床や机に置くだけでなく、横置きや壁掛けでの設置もできる(このために、わざわざ面ファスナーや磁石を使っているほどだ)。しかし、この壁掛けというのがまたアメリカ仕様で、なんと壁側は付属の木ねじによる固定になっている。

実はここが個人的に残念な点。うまく壁掛けにできれば本体の大きさをカバーできると思うのだが、さすがに日本のユーザーは木ねじで壁や机に穴を開けるのには抵抗が強い人が多いと思うからだ。

もちろんこれは収納物の重量を考慮してであるのだが、個人的には、強力な両面テープなどを使ったフックなどの固定具がぜひ欲しかった。このあたりに興味を持った読者は、ぜひともホームセンターなどでフックを合わせて購入することをお勧めしたい。

最後は少々注文をつけてしまったが、乱雑なコードをすっきりと、なおかつあとで変更しやすいようにまとめるという機能は確かなもの。価格は2,999円(税込/送料別)と上海問屋の水準なので、スパゲッティになったケーブルの管理に悩んでいる読者は、ぜひ注目してほしい。

■ケーブルオーガナイザー (ケーブルボックス)
DN-ECS005 製品情報

http://www.donya.jp/item/18093.html

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