CanoScan

　この秋、キヤノンのスキャナーが話題だ。厚さわずか34mm、重さ約1.5kg。世界最小、最薄型のCISノートブックタイプスキャナーを投入。また、35mmフィルムスキャンも簡単にできるCCDデスクトップタイプスキャナーも発売した。
　家庭で手軽に使うモデルから、仕事レベルでも活躍するモデルまで、幅広い範囲をカバーするプロダクトラインナップをそろえたCanoScanシリーズ。本記事では、その機能を徹底的に解剖したい。まずは、プロダクトの基本コンセプトを、キヤノン販売の商品企画の担当者にうかがった。

N656U／光学解像度600dpi
標準小売価格19,800円

N1220U／光学解像度1,200dip
標準小売価格24,800円

▲PCから電源供給されるUSBなので、手軽にPCに接続して使える。

　N656U　N1220U

----世界最小、最薄型のモデルがリリースされましたが、開発のコンセプトはどのようなものだったのですか？

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「まず、世界最小、最薄型のCanoScan N656U/N1220Uは、形状だけでなく、スキャナーを使用するシーンも含めて“Smart Style”であることを狙って開発されてます。これは、使いたいときだけ取り出して使うことができるスキャナのことを意味しています。この薄さと軽さ、そしてAC電源を必要とせず、USBケーブル1本をPCに接続すれば使える利便性は、必要に応じて取り出して使うという新しいスキャニングスタイルを可能にするわけです。」

「いつでも取り出して使えるというコンセプトを実現するために、PCとの接続はUSBです。しかも、駆動電源はPCからUSBケーブルを通じて経由されます。ですから、簡単にPCに接続して、スグに使えます。このクイックに使える利便性が、Smart Style Scannerの真髄なんです。」

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　なるほど。確かにスキャナーというデバイスは、常にPCと接続しておく必要はない。ホームページやフォトアルバムを作る時など、使うときだけPCに接続して使いたいというのが本音だった。
　しかし、これまでのスキャナーの大きさや重さを考えると、いちいち棚から取り出してケーブルをセットする…などという手間はあまりにも面倒だった。というか、そういう発想もできなかった。
　薄型、軽量という形状の特徴、PCから電源供給されるUSB接続というワンプラグの接続方式。これらの新しい性能によって、スキャナーの世界に新しいスタイルを持ち込んがのが、キヤノンのSmart Style Scannerなのだ。

D660U／光学解像度600dpi
標準小売価格24,800円

FB1210U／光学解像度1,200dpi
標準小売価格39,800円

▲D660Uに標準装備された35mm対応のFAU機能。すぐにフィルムスキャンが楽しめる。

　D660U　FB1210U

-----CCDデスクトップモデルも2機種ありますよね。とりわけ、新発売のD660Uの特徴を教えてください。

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「D660Uは、35mmネガ・ポジフィルムスキャンが簡単にできます。35mmフィルム専用の簡易フィルム読み取り装置を標準装備しています。このフィルムスキャンの時には、キヤノンのオリジナルテクノロジーであるVAROS（バロス）を使って、600dpiCCDながら光学解像度1,200dpi画像読み取りを可能にするのです。フィルムを現像して紙焼きにした写真は、その時点でフィルムの持つ階調が失われています。その階調の失われた写真をさらにスキャニングするより、フィルムを直接スキャニングするほうが、階調表現が豊かになるというわけです。」

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　買ったその日からフィルムスキャンができてしまうのは、魅力的だ。しかも、それでいてこの性能が24,800円で実現するのだから、コストパフォーマンスにも優れている。
　また、このD660Uの上位機種であるFB1210Uなら、別売りのフィルム読み取りオプションをつけることで、35mmフィルムから4×5サイズのネガ・ポジスキャンが可能になる。しかも、1,200dpiCCDを使った高解像度のスキャンなので、従来のフラットヘッドスキャナによるフィルムスキャンのレベルを超えた高画質を得ることができる。

　FB1210U

-----4機種というと、ユーザーはどれを選べばいいのか、分かりにくくありませんか？

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「それぞれの機種には、価格や性能、使用目的などで4機種のセグメントが明確に分かれています。その中から、自分の目的にあったセグメントの機種を選べばよいでしょうね」

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　なるほど、キヤノンのラインアップ4機種は、それぞれの性能や価格がそれぞれマーケティングされた意味をを持ってようだ。
　impress Watchの読者諸兄なら、こんな機種を選んでみたらいかがだろうか？

・スクラップ用途、コピー用途、さまざまな目的にライトに使いたい。便利ツールとしてあると便利だと考えるなら、スマートスタイルN656Uがおすすめ。

・便利ツールとしても使いたいが、本格的な画像編集もしてみたい…。というなら、Photoshop5.0LEが同梱されているノートブックスキャナN1220U。

・ホームページやフォトアルバム作る人、焼き増しには自分のフォトクォリティープリンターでもやってみたいというなら、D660Uだ。

・アート志向なら、問題なくFB1210U。この解像度は、従来のパーソナルスキャナのレベルを完全に超えているからだ。

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キヤノン販売株式会社