2001年10月
「シブヤ・シネマ・ソサエティ(S.C.S)」 総支配人 山下章さん

「シネクイント」支配人 斉藤 智徳さん

「ユーロスペース」劇場支配人 北條誠人さん

2001年9月
「シネアミューズ」劇場支配人 佐藤順子さん

「東宝株式会社」菊地裕介さん

「アップリンク」中村美穂さん

「セテラ・インターナショナル」加賀谷光輝さん

2001年8月
「ザナドゥー」杉山淳子さん

「ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン」石井恵美子さん

「スローラーナー」遠藤麻早美さん

2001年7月
「有限会社リベロ」武田由紀さん

「日本ヘラルド映画」島田いずみさん

「UIP映画」宮下恵理さん

「オンリー・ハーツ」中村洋子さん

「プレノン・アッシュ」佐藤美鈴さん


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「音楽好きで、子供を見るのが好きなんです」
 ザナドゥーの杉山さんが現在担当する作品は、8月18日公開予定の『LOUISE(TAKE2)』と晩秋公開予定の『がんばれ、リアム』の2本。片や「エッジの効いたフランス産のサブカルムービー」で、片や「イギリス産の良質な少年映画」である。この両極端な取り合わせに混同することはないのだろうか。「実は、ワタシ、音楽がすごく好きなんです。しかも子供が出ている映画も好きなんです」と杉山さんは言う。つまりこういうことだ。『LOUISE(TAKE2)』のシグフリード監督は、ミュージシャンでもある。映画のサントラ制作にも携わり、「フランス本国では、映画を凌ぐ売上げを記録した素晴らしいCDなんです」と杉山さん。音楽好きの杉山さんはそれにまいった。そして、可愛い子供を映画の中で見るのが大変好きなのである。だから、『LOUISE(TAKE2)』『がんばれ、リアム』も彼女の守備範囲に完全に収まっているという訳なのである。彼女の一押しといってもいい。そういうことだ。

 『LOUISE(TAKE2)』については、5月下旬にシグフリード監督が来日した。来日中のアテンドや取材のセッティングなどは彼女がこなした。「作品に携わる全ての仕事を担当するんです。監督の来日関係や、もちろん媒体への宣伝活動、予告編の制作進行、パンフレットの作成に至るまで」。実際には、彼女と同時期に入社した星加久実さんとパートナーシップを組み、分担し合いながら、仕事を進めていく格好になる。つねにタッグを組む同僚がいるというケースは珍しい。


「今日はなんとか早く帰れそうです」
写真(右)は同僚の星加さん

 「同じ仕事をしている日はほとんどないです。毎日その日によってやることが違ってくるんです」と杉山さんは言う。例えば、今日。『LOUISE(TAKE2)』のパンフレットを8月17日までに納品しなければならず、朝から色校、文字校などの校正作業を行い、『がんばれ、リアム』の予告編制作の進行管理をやり、その合間に各媒体に対して、電話による宣伝活動のアポイント取りを行っていた。

 そのほか、前出のように、インタビューのセッティングや試写会現場への同行もする。「確かに忙しいんですが、それも日によって違ってきます。今日は・・・、なんとか早く帰れそうです」と笑う。



「就職できてホントにラッキーでした」

 学生の時(97~98年)に休学をして1年間イギリスのウォーリック大学に留学をしていた。大学では英文学科にいたということで「ある程度、英語はできる状態」だったという。「とにかく英語を話せるようになりたかったんです。結局、英語でコミュニケーションが円滑に行えるということは、今の仕事にとても役だってます」。

 そんな杉山さんは「映画が好きで、映画関係以外の仕事は考えていませんでした」と話す。ザナドゥーへの就職も「新聞に求人広告が載っていたので、応募した結果入社が決まって、とってもラッキーでした」と嬉しそうに言う。やはり、好きな道を頑固に志す人にはいつか必ずチャンスが訪れるのか。「就職に関しては、友人や両親にも、どうするの?と心配されていましたから、ホントにラッキーでした。たぶんあのときに運を全部使っちゃったんじゃないかと思ってます」と彼女は言うが、チャンスを確実に掴み取ったのは彼女自身の功績なのである。幸運以外の何かがなければ、自分の好きな職にはつけないはずだ。



「都合の悪いことは全部忘れちゃうんです」

 高校生の時には「音楽ライターになりたかった」。その後、「映画っていうのは、音楽や絵やとにかくワタシの好きなあらゆる要素が総合されたメディアであると認識」するに至り、映画関係の道を志すようになる。しかし、「作りたいとは思わなかったですね。観るのが好きなんです。やっぱり」。なるほど。

 将来の展望について、彼女は言う。「う~ん。今はそういうことをまったく考えられないですね。映画にかかわっていきたいというのはありますが、とにかく今の仕事をちゃんとやっていきたい、というのが本音です」。
 こう言う背景にはこれまでの3年間に溜まってきた失敗が横たわっているのだろうか?「失敗はもう、たくさんありすぎて。でも都合の悪いことは全部忘れるようにしているんです」とあっさりかわされた。ただ、特にあげるとすれば、『Candy Lover Girl』の公開時に、主演のタラ・サブコフ嬢の来日を「個人的なツテを頼って行った結果、最後になって、向こうのエージェントからクレームをもらってしまったんです」ということ。最終的には全てが丸くおさまって、無事サブコフ嬢は来日し、インタビューのセッティングもうまくいったのである。

『がんばれ、リアム』
(原題:『 LIAM』)
2000年 イギリス 91分
ジャンル:ドラマ
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:イアン・ハート、クレア・ハケット、アンソニー・ボロウズほか
URL http://www.liam-jp.com/
晩秋恵比寿ガーテンシネマにて公開
配給:ザナドゥー

(C)BCC MM

□オフィシャルサイトへ

 

 

 

(谷古宇浩司)

 

 

 
 
・・・LINK
□『がんばれ、リアム』オフィシャルサイト
http://www.liam-jp.com/

□MOVIE Watchシネマプレビュー『がんばれ、リアム』
http://www.watch.impress.co.jp/movie/column2/2001/07/24/

 



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