[Multimedia World '99] カメラ付きメール端末ほか

　NTTグループのプライベートショー「Multimedia World '99」が東京国際フォーラムで12月14日から17日にかけて開催されている。ECやCTIなどの企業向けのソリューションと並び、モバイル関連の展示もいくつか見られた。

●カメラ付きメール端末「camesse petit」

　注目はNTTドコモが参考出展している新型のカメラ付きメール端末「camesse petit」。312×230ドットのタッチパネル・カラー液晶を搭載し、その上部には11万画素の1/7インチCMOSカメラを内蔵しており、撮影した画像をメールに添付して送信することができる。撮影した画像の上に落書きすることも可能。文字入力は「あかさたな…」と母音を組み合わせるタイプのソフトウェアキーボードで行なう。単3電池2本で動作し、重さは170g。来年早々にも1万円強で発売される。

　本体裏面には、ポケットボードなどのメール端末と同じように携帯電話接続ケーブル（PDC用）が収納されており、携帯電話を繋いで、メールの送受信ができるようになっている。メールの送受信にはPOP3とSMTPを使った通常のインターネットメールとは異なる独自プロトコルが用いられており、この端末でメールを利用するには対応のゲートウェイサーバーを置いているプロバイダーと契約する必要がある。

camesse petit

文字入力画面

●ワイヤレス・ダイヤルアップルータ

　NTT東日本では、ワイヤレス型のダイヤルアップルータ「EZ-2000R」を参考出展している。来年の1月下旬にも発売される見込み。本体価格は39,800円、ワイヤレス通信に利用するPCカード2枚とのセットで89,800円。

　本体側には、10BASE-T/100BASE-TX対応のEthernetポートを1つとPCカードスロットが用意されており、ワイヤレス通信機能を利用する場合、PCカードスロットに対応の無線LANカードを挿入し、PC側にも同じカードを装着する。ワイヤレスでの通信速度は発売時点では2Mbpsだが、来春にもIEEE 802.11b準拠の11Mbps接続可能なPCカードが発売される予定。本体はそのまま利用できる。

EZ-2000R

背面

●ケータイが鍵になる「モバイル錠」

　INSエンジニアリングが参考出展していたのが、携帯電話を鍵代わりに利用できる「モバイル錠」というシステム。発信者番号通知機能とパスワードを組み合わせて認証する仕組み。施錠が必要な出入り口に通信機能付き機材を取り付け、DoPa網経由でそれらを管理したり、モニタリングしたりすることができる。

　例えば、テニスコートを借りる場合、ホームページで自分の携帯電話番号とパスワード、借りる日時などを入力し、申し込む。このシステムが導入されていれば、現地に管理人がいなくても、携帯電話で鍵を開けて中に入ることができる。

モバイル錠

◎関連URL
■INSエンジニアリング
http://www.inse.co.jp/

●CEで目的地までの道順を参照

　NTT東日本が参考出展している「簡易地図情報配信システム」も興味深い。クライアントソフトがWindows CE上で動作しており、現在地を入力し、目的地の住所や電話番号などを入力すると、サーバーがそこまでの道順を自動生成。地図を表示するとともに、音声でナビゲーションしてくれる。今後、GPSなどを接続することも検討されており、その場合には現在地を入力する必要はなくなる。

簡易地図情報配信システム

ナビゲーション画面

（湯野 康隆）