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【2000/03/16】
第2回:【名古屋】
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第2回:【名古屋】サイプレスガーデンホテル


JRセントラルタワーズ

 名古屋は、日本のほぼ中央に位置する、洗練されたきれいな街だ。秋葉原・日本橋に続く電脳街「名古屋アメ横」には東京・大阪のパソコン電気街とは少し違った怪しさがあって大好きだ。しかし東京、大阪、名古屋という順序で時間の進行はゆっくりであるようだ。名古屋ではその昔、バブルの頂点の頃に建設が決まった建物が、最近になってようやくその全容を現わし始めている。新幹線が名古屋駅のホームに到着すると、山側に地上250メートル近い超高層ビルが2本ヌッと顔を出す。「JRセントラルタワーズ」がそれで、この中には日本最大を誇る高島屋や世界中にホテルチェーンを張り巡らしているマリオットホテルの「名古屋マリオットアソシアホテル」などが入る。



■ 名古屋の常宿「サイプレスガーデンホテル」

サイプレスガーデンホテル
宿泊費用:シングル7900~8800円
客室数:203室

ひと晩1000円で快適LAN経由インターネット

 もちろん、マリオットアソシアホテルは平成の電脳ヒラリーマンである筆者の泊まれるようなホテルではなく、いつも筆者は名古屋駅で東海道線上り電車に乗り替え、2個目の「金山」駅で下車する。そこの駅前には筆者の名古屋出張の常宿である「サイプレスガーデンホテル」がある。

 首都圏に住むビジネスマンにはあまり馴染みのない名前だが、サンルートホテルのチェーンホテルだ。比較的こじんまりとしたビジネスホテルだが、ホテルとしての立地は抜群だ。地下鉄・JRの「金山」総合駅から歩いて2~3分、名古屋の中心街迄10分で行けるベストロケーション。パソコン好きには、アメ横までタクシーで行っても1000円以下というのはありがたい。

 初めてこのホテルに泊まった時は、当時名古屋にいた筆者の友人に予約を頼んだのだが、日頃の筆者への個人的恨みを晴らすためか、ホテルのフロントに「インターネットだけが楽しみの余生を過ごしている80過ぎのゼロ・ハリと名乗るヨボヨボのじいさんが宿泊したいと言っているから……」という予約をされチェックインでトラブった記憶がある。やはり友達は選ばなければならない。



■ ひと晩1000円でインターネット使い放題

 筆者がこのホテルを利用する理由は、いろいろあるが、最大の理由は、客室にイーサネットの10BASE-TのRJ-45ポートがあり、一晩1000円でインターネットが使い放題だからだ。もはやエッチビデオ等を見ている暇はないのである。

 宿泊客がイーサネットを利用するには、まず予約時にインターネット可能な客室を予約する必要がある。ごく一部の限定されたフロアだけにLANを施設するとも思えないので、本当はいずれのフロアの客室もネットワーキング可能であると思われるが、実際は1フロアだけが「Internet Ready」のフロアとなっているようだ。

 宿泊の当日、基本的に予約客は、イーサネット用の「カテゴリー5」仕様の適度な長さのストレートケーブルと愛用のモバイルPC、10BASE-T対応のイーサネットカードの3点を忘れずに持って行く必要がある。
 RJ-45のイーサネットポートとRJ-11のモデムポートの両方がデスクの前面にあるので、それほど長いケーブルの必要はない。確実に予約が取れていれば、チェックインの際に、フロントでインターネットを使用する客室を予約していることと、ケーブルを持っていること、ひょっとするとLANの知識があることくらいを確認され、その時点でまだ宿泊客に割り振られていないIPアドレス番号と規定のDNSネーム等の必要事項と注意点が書かれた1枚の紙をルームキーと共に手渡される。

 既に自宅で「ISDNダイヤルアップルータ」等を使用してホームLANを実践しているユーザーや、勤務先ですでにLAN環境を導入しているユーザーなら、デスクトップの「ネットワークコンピュータ」のプロパティーを開き、「DHCP機能でIPアドレスを取得」というところを、フロントでもらった用紙に手書きで記載されている指定されたIPアドレスに変更する。そしてあとひとつ、DNS名やゲートウエイアドレス等を同じく指定された通りに変更する。これだけで、即座にインターネットに接続可能だ。文章に書くと複雑だが、実際の操作はフロントで受け取る用紙の説明書き通りに設定を行うだけで、しごく簡単にインターネット接続が可能だ。

RJ11とRJ45の2ポートがデスクに用意されている USBイーサネットアダプタでも勿論大丈夫

 普段、LAN環境で仕事をしていない人は、パソコン2台をイーサネットケーブル(クロス接続用)を介して相互接続する「ピアツーピアのLAN」で、使用するイーサネットPCカードの導入設定とテストを、宿泊する前日までには行なうまでの準備は必要だろう。このテストで、もう一方のパソコンが自分のデスクトップ上のネットワークコンピュータとして見えれば大丈夫だ。このあたりは初心者向けのLANの解説書や月刊誌等にも詳細が紹介されているので、宿泊当日の現場で立ち往生しないようにぜひ参考にされたい。

 名古屋のアメ横と言えば、パソコンショップだけではなく、食べ物も美味しい。筆者は、以前、友人に連れられて入った「丁字屋」という織田信長で有名な万松寺(ばんしょうじ)の北側のそば(きしめん)屋さんによく行く。少し値段は張るが味は抜群だ。

ガジェットキングにはアメ横は楽しい街だ 時報を伝えるからくり人形を見てから万松寺にお参り

 また、電気屋街の喫茶店といえば、昨今、秋葉原も日本橋も、落ち付きのない、トレーを持ちまわる社食スタイルで、店員教育が画一化されているせいか、丁寧だがAIBOのような規定通りの対応の店員さんが多く、値段だけが安いチェーン店が増え続けている。

 筆者は間違っても国内外でこの手の店には絶対に入らないようにしている。しかしまだまだ名古屋のアメ横には昔ながらのゆったりした喫茶店が多く、パソコンショップでさっき買ったばかりの自慢のアイテムの梱包をお互いに開き、自慢し合いながら、ゆったりとコーヒーを飲む事が可能なのだ。少しくらい値段が高くても、秋葉原にも、配給のカレーをもらうがごとく列に並ぶこともなく、むやみに相席を強要しない、この手のゆったりした喫茶店やレストランが復活することを願って止まない。

丁字屋。蕎麦屋だが、筆者はここのきしめんがお気に入り なぜ秋葉原にはない? 落ち着けるオールディーズな喫茶店



■ ビジネスマンには理想的なサテライトオフィス

朝食はヴェルジェでビュッフェスタイルでゆったりと

 サイプレスガーデンホテルは、ビジネスホテルとしては、ごく普通のルームキャパシティだが、駅から近く、近辺には食事の出来るお店やコンビニや書店も多く、首都圏や関西圏から出張に来るビジネスマンにとっては、理想的なサテライトオフィスだろう。

 室内も清潔で、従業員の対応やサービスも良い。朝食も1階の明るいレストラン「ヴェルジェ」でゆっくり食べることができる。タイミングが合えば、宿泊と朝夕2食の食事の付いた割安な料金のパッケージも利用出来る。多くの読者は、名古屋だと、関東関西からの業務出張なら「日帰り出張」が当たり前だ、と考えるかもしれないが、早朝や深夜の新幹線で慌ただしく、ただただ機械のごとく移動する出張ではなく、必ず「ひとつ余分なことをやる出張」をこのコラムを通じて提案したい。見聞を広めることが、会社の出張規定にそぐわないなら、例え自腹を切ってでも、普段のテリトリーを離れたビジネスマンが多くのものを見たり聞いたり、体験することは価値のあることだと確信している。

 綱渡りの様な交通機関の乗り継ぎ出張は、本人のスケジューリング能力の未熟さとフェイルセーフの意識の低さを証明するだけで、自慢出来ることではないはずだ。出張期間中に仕事は100%以上こなし、同時にプライベートな見聞を広め、行方不明になったかと思えば、普段、バックアップしてくれる女性社員達にはしっかりお土産を抱え、突然帰社する――やはり、「モバイルロードウオーリア」はすべからくこうでなくてはならない。しかしこの不況下、筆者と同じことをして、「退職届」を書く羽目になっても筆者は一切関知しないのでご注意を!。

 それでは、次号まで「はぶふぁん!」

◎関連URL
サイプレスガーデンホテル
http://www.ts-net.ne.jp/~cypress/
名古屋セントラルタワーズ
http://www.towers.co.jp/
万松寺
http://ohsu.nihon.to/banshoji.html

(ゼロ・ハリ)
2000/03/16

読者のおすすめ一宿一飯情報


ハートンホテル西梅田

 私が大阪出張で使っているホテルを紹介します。
 このホテルには客室に10BASE-Tの口があって、LANカードとケーブルを持ち込むことにより、追加チャージなしでインターネット接続できるサービスを提供しています。モデムのように電話料金を気にする必要が無いので、とてもありがたいサービスです。(^^)
 ということで簡単ですが、ご紹介でした。
(情報提供:匿名希望さん 2000/2/24)

◎URL
ハートンホテル西梅田
(LANポート装備は西梅田のみ。心斎橋、京都のハートンホテルはダイヤルアップ)
http://www.hearton.co.jp/


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