特別企画

MIL規格テストもクリアしていたdynabook Vシリーズ

粉塵、高度、湿度、振動、etc……あらゆる障害からPCを守る!

 東芝のノートパソコン(以下、ノートPC)と言えば「dynabook」。MS-DOSというOSの時代から高性能なのに頑丈、多少雑に扱っても壊れないと有名だった。そんなdynabookが、大ブレイクしたのは諸外国だ。肉をポンドで喰らい、コーラをガロンで飲み干す某国民。ピザの大きさも約2.5cmが最小単位のインチで注文する。パソコンの扱いもかなりおおざっぱな諸外国でノートPCに求められるのは、堅牢性と頑丈さだったのだ。日本では軽さや薄さ重視のため、軽薄短小なノートPCがもてはやされた。

マジでパネェ! 東芝のノートPC「dynabook V82/B」

 しかし2017年の東芝は本気(マジ)だ。エンジニアの意気込みがパネェのである。

 もともと東芝のdynabookは頑丈。なのでエンジニアから見れば、ノートPCは頑丈であることが当然なのだ。しかも最近は、薄く軽く高性能でなければ、ノートPCは売れないので、薄く軽くと相反する堅牢性を保持しつつ開発を進めてきた。

 一方最近は、さまざまなメーカーがアメリカ合衆国国防総省(以下、米国国防総省)の納品規格「MIL」への対応を謳いだした。落下による衝撃テストや砂埃の中での操作、高山など低気圧下でのテストに加え、繰り返しの振動や目まぐるしい温度変化での利用などさまざまな条件下で、基準を満たす必要があるのだ。

 以下の表は、MIL規格の中でも車載用の機器など、振動や衝撃、熱などへの耐性を規定した「MIL STD-810G」(Gは改版のバージョンを示す)の一部である。

 この過酷なテスト項目をクリアすべく一般的なメーカー各社は、材料を検討し、構造を設計し、部品を実装して、堅牢性と軽量コンパクト、高性能の塩梅を探っている。

 だが東芝は違う。エンジニアにとってみれば、頑丈で堅牢性が高いのは当たり前だったので、MIL規格は眼中になかった。でも気づいて見れば「すでにリリースしているVシリーズもMILはクリアできてるんじゃね?」と、今さらながら調べてみたところ、MIL STD-810Gをクリアしていることが判明した。

MILなんて規格は眼中になかったぞ! しかし去年のモデルがMIL STD-810Gをクリアしていることを確認。Over!

 それどころか、東芝の堅牢性テストの一部はMIL規格以上に厳しい基準を設けていたので、それ以上のスペックであることがわかったのだ。ここへきて「旧モデルが実はMILに準拠してました!」なんて言い出したのには、こんなワケがあったのだ。恐るべし東芝!

数年前にもあったMIL準拠ブーム

 パソコン歴の長い方なら「MIL STD-810Gってどこかで聞いたことある」という人も多いだろう。なぜなら数年前に、USBの外付けハードディスクが、MIL STD-810Gに準拠しフィーバーとなったからだ。

 そもそもMILとは、米国国防総省が定めた軍用品の数々を納品する際にチェックするテスト項目。一般企業で言えば、納品時にチェックされる品質管理や納品検査、よく言う品管だ。物品ごとに細かなチェック項目はあるが、それをある程度共通化、標準化したのがMIL規格としてドキュメント化されている。

米軍の納品検査基準で米国国防総省が定めたチェック項目とテスト基準。なのでミリタリーのコスプレしてます。ごめんなさいっ!

 MIL STD-810Gは、車載用機器をはじめとした耐衝撃、耐振動の強化について標準化したもの。およそ800ぺージに渡って、テストの概略や手順、テスト環境の様々な仕様や合否判定方法などが記されている。詳しいテスト項目や条件、環境などを知りたいという人は、一般にも公開されているので、読んでみるといいかもしれない。ただし英文なので、ダウンロードした瞬間めげた。

戦うビジネスマンこそ宇宙の戦士! 落下からパソコンを守れ

 ノートPCに求められるものは何だろうか? 価格? 性能? 重さ? そんなキミは宇宙の戦士としては生きていけない。「宇宙海賊キャプテンハーロック」のハーロックや「銀河鉄道999」の星野鉄郎のように、宇宙で生き残るためには、何を差し置いても堅牢性だ。

 周りにいる戦士たちが持っているノートPCをよく見てほしい。液晶パネル裏は傷だらけで、印刷してあるメーカー名やシリーズロゴは、かろうじて読める程度。中にはやすり掛けしたのかよ? と思うほど、下地の金属やプラスチックが見えてしまっている人をよく見かける。

 もっと酷いのは底面。道端や突起のあるカバンの上で使ったりしているので、傷だらけ。下手をすると凹みや歪みがあり、よく動いてるなというMIL真っ青のノートPCもある。筆者の周りは、外で原稿書きする編集さんやら、ライター仲間も多く、四隅が凹んだり割れているノートPCはザラ、見慣れた光景だ。

 加えてよく見かけるのは、落とした時にキーボードが歪んでしまって「Ctrl」「DEL」「ESC」キーのキートップがないノートPC。キートップがないだけで、ゴムみたいなポッチを押せば使えると、そのままにしている場合が多い。

 だからこそノートPCは、初めから堅牢性が高く頑丈なものを購入するべきなのだ。

 ノートPCで頻繁にあるアクシデントは落下。カバンから出すとき、デスクから持ち上げるとき、喫茶店の不安定な机で作業していて席を立つとき、作業中に美しい女性が前を通り過ぎたときなど、この世に仕込まれた「落下トラップ」は数知れず。

カバンから取り出した瞬間、落下トラップに引っかかる。普通のノートPCだとタダではすまない

 しかし堅牢性の高いdynabook Vシリーズなら大丈夫だ。MIL規格の26方向、76cmからの落下テストにも耐えられる材料・構造になっている。しかも東芝独自の品質管理では、一部MIL規格以上の試験もクリアしているのだ。

砂ぼこり舞う工事現場でも使える防塵性

 落下トラップに次いでダメージが大きいのは、ほこりなどの粉塵攻撃だ。工事現場や製粉工場など埃っぽい場所はもちろん、公園などの屋外でノートPCを使うと、液晶画面がノングレア処理(すりガラスのように映り込みを少なくした画面)したかのように、砂埃がびっしり付着することがある。

砂埃や粉塵などにさらされるのは、ノートPCにとって脅威以外の何ものでもない!

 最近はアスファルトが増えたから砂埃も少ないなんて思ったら大間違い。日本中のいたるところには小中高の学校があり、グラウンドの砂埃が校外にも吹き荒れている。

 またキーボードの隙間に砂が入ると一大事。はじめのうちは問題ないが、砂がサンドペーパーのような役割を果たし、どんどんプラスチックを傷つけ滑りが悪くなったりする。その結果、キーが入力しにくくなったり、スペースや「Enter」などの大きいキーを打つと、入りっぱなしになり元に戻らなくなったりする原因となる。

 しかしdynabook Vシリーズなら安心だ。砂よりも細かい粉塵を6時間吹き付けられても問題なく動作する。子供がいるという方は、フェルト素材などを使ってオリジナルのパソコンケースを作ってあげるといい。こうして武装する子供やお父さん戦士も電車の中で見かけたりする。手軽にできるが、非常に強力な防御力が得られコストパフォーマンスも高い。

高い山や飛行機などの低気圧下での安全性

 低気圧下での利用はノートPCにとって脅威となる。実はノートPCに内蔵されているハードディスクは、気圧の影響を受けやすいのだ。

 一般的にハードディスクには、磁性体(キャッシュカードに貼られた茶や黒の細いテープと一緒)が塗られた円盤が入っているが、これにヘッドと呼ばれる小さな電磁石を使ってデータを書き込んでいる。円盤は高速で回転するので、ヘッドが円盤に触れてしまうと熱が出るため、ごくごくわずかな隙間を作りヘッドを浮かせている。

 その隙間は、高速に回転する円盤とヘッドの間にある空気の力によってあいている。つまり通常の気圧で使用していればまったく問題なくデータを書き込めるハードディスクでも、気圧が下がると円盤やヘッドの間の隙間が少なくなってしまい、データを破損しかねないのだ。

4572m相当の気圧でも作戦遂行できる機動力
※撮影した山の標高ではありません

 dynabook VシリーズはSSDを採用しているためそのような心配は不要だ。また、ノートPCのシステム全体として、高度4572mという高山の気圧下で使っても大丈夫なように作られている。飛行機の中でここまで気圧が下がることはないが、万が一の場合でもdynabook Vシリーズはデータを守ってくれるだろう。

高温・低温下での利用や放置にも耐える堅牢性

 ここまで起こる可能性のあるアクシデントを例に挙げ、MIL規格に準拠したテストのクリアを説明してきた。しかし先に紹介したMIL STD-810G規格は、一覧表にある通りほかにもクリアすべきテストがまだまだある。

 とはいえdynabook Vシリーズは、すべてをパスできる相棒だ。互いの背中を守りあえるバディと言ってもいいだろう。

砂漠やジャングルでのミッションも難なくこなせる気温への順応性

 たとえば最高気温60℃という砂漠の中を想定した環境下に放置したあとの動作確認。-20℃という冷蔵庫の製氷機に相当する低温下で放置したあとの動作確認もパスしている。また、2時間の間で-20℃から60℃という急激な温度変化に3サイクル耐えられる。

 さらに、湿度95%という過酷な環境に10日間放置した状態などの湿度テストにもパス。かなりの部品が縮小・膨張するので、なぜ壊れない? と不思議に思うほどの過酷なテストだ。また太陽の直射日光を72時間浴びるテストなども合わせて合格している。

 夏は少し外に出るだけで、ヒリヒリするほど日焼けするが、太陽光はそれだけのエネルギーを持ち、さまざまな物質に影響を及ぼすのだ。

 一般的には身近とは言えないが、ダートコースを高速で走る車中でパソコンを利用した場合の振動も問題ない。1秒間に500~2000回という振動からもパソコン本体とデータを守るのがdynabook Vシリーズだ。とはいえdynabook Vシリーズを操作する人がこれだけシェイクされ、ただで済むかどうかは保証の限りではない。

粉塵舞うダートコースを車で走り抜けても、その振動をものともしないdynabook V82

 また動作中の衝撃に関しても、6方向から3回で計18セット、40Gの衝撃を与えても、PC、データともに守ってくれる。一般的なパソコンのマニュアルなどでは「操作中に衝撃を与えない」という注意書きが必ずあるが、dynabook Vシリーズなら問題なく利用できるという証だ。

戦うビジネスマンの情報ウェポン! dynabook Vシリーズ

 実はこの原稿も、dynabook V82/Bを持ち歩いて書いている。先日は某草原で原稿を書いていたところ、シカの1個小隊に包囲され、超接近戦の肉弾戦と化した。しかしMIL STD-810Gをクリアするdynabook Vシリーズは、液晶やキーボードがシカの毛まみれ&よだれでデロデロになってしまったが、この原稿が公開されていることからもわかる通り、しっかり守られた!

はじめは互いにけん制しあうシカ小隊の偵察隊と我が軍
偵察隊が小隊を集めて我が軍を包囲。接近戦となる

 そして今日は、とある河原で原稿書きをしていたところ砂埃まみれになった。おかげで筆者の髪の毛は、運動会が終わった後のように、ゴワごわのワシャわしゃになっている。

原稿ミッションを河原で遂行中、土手からの猛烈な砂嵐に巻き込まれた!
画面は砂だらけ。もちろんキーボードもジャリジャリだが、dynabook Vシリーズはやはりスゴイ! 何のトラブルもなく原稿執筆任務を完了

 これまで東芝のエンジニアが、当然のように担保していた堅牢性。昨今のMIL準拠を謳うパソコンの台頭で、2016年12月に発売されたdynabook VシリーズをMILに照らし合わせてみると「あれ余裕で準拠テストをクリアしてる!」という結果に。東芝の堅牢性の凄さがわかるだろう。

 MIL準拠を目標にしている他社のノートPCと違い、そもそも東芝独自の堅牢性基準が一部MIL規格を超えていたdynabook Vシリーズ。どちらもMIL規格準拠だが選ぶべきノートPCは、もうおわかりだろう。

 このように高性能と堅牢性を兼ね備えたdynabook Vシリーズ(企業向けモデル「dynabook VC」、Web専用モデル「dynabook VZ」を含む)こそ、我々のような戦うビジネスマンが選ぶべきノートPCなのだ。

(協力:東芝クライアントソリューション)