こどもとIT

3歳からコーディングを学ぼう!
Googleのプログラマーが作った知育ボードゲームを試してみた

こんにちは、去年育休から復帰した1児の母です。

夜も寝させてもらえない乳児期を過ぎて、幼児期に突入、一気に人間らしくなってきた子どもの世話をしながら、ふと気になるのは子どもの将来。子どもに「こう育ってほしい」「ああ育ってほしい」という強い希望はないものの、やっぱり小さい頃に“考える力”を育てることで、将来の進路が広がるんじゃないかなと考える毎日です。

そんな中、東京ビッグサイトで2017年7月5日から7日まで開催していた「ベビー&キッズEXPO 夏」を覗いてみたら、世界の知育玩具を取り扱うCAST JAPAN(キャストジャパン)社のブースで面白いものを見つけました。

カメの動きを指示して宝石を手に入れろ!

Googleのプログラマーが、3歳児からのプログラミング学習を目的に開発したPC要らずのコーディングゲーム「ROBOT Turtles」(ロボットタートルズ)です。

Googleのプログラマーが開発した「ROBOT Turtles」。価格は4,500円(税抜)

もともとはアメリカのクラウドファンディングサイト「Kickstarter」で支援を集めた有名な作品らしいです。しかし、私は本日が初見。3歳児からコーディングが学べちゃうなんて本当? でもGoogleのプログラマーがそう言ってるんだから……。フラフラと近寄る私。

カメが宝石を手に入れるのが目的

「ROBOT Turtles」は、8×8マスのマップの上で、主人公となるカメを、宝石のあるマスまでたどり着かせるのが目的。そのために、5種類のカード「前進」「右折」「左折」「氷を溶かす息」「繰り返し」の5枚の指示カードを組み合わせて進みます。

コードを表す5種類のカード

子どもが「前進」カードを出せばカメは1歩前へ、「右折」カードを出せばカメは右を向きます。また、氷ブロックが道順を邪魔している場合は、「氷を溶かす息」を出すことでその氷を溶かすことができるのです。

例えばこういう配置なら、まず「前進」を4枚出して、次に「右折」を1枚出して、また「前進」を3枚出せば、カメは宝石にたどり着くことができます
これなら、「氷を溶かす息」を1枚、それから「前進」を2枚出せばOK

まずは子どもがカードを必要だと思うだけ並べ、並べ終わったら親がカメをその通りに行動させるのがミソ。子どもがカードを出すのが「コード入力」、親がカメをその通りに動かすのが「コンピューター処理」となり、コード入力が間違っていたら、子どもの目の前でカメはあらぬ方向へ進んでしまいます。

「うまくできなかったね。どうすればよかったのかな?」と問いかけて、もう一度やり直すことを繰り返しながら、少しずつ出題のレベルを上げていくことで、遊びながら、自然とコーディングに向いた思考回路を獲得できるというわけです。

「ROBOT Turtles」は、日本でもCAST JAPAN社から2017年8月に発売されます。価格は税抜4,500円。これでコーディングを学んだ子どもは、将来スーパープログラマーになるかもしれない?

NASAのVRプログラマーが開発したプログラミング学習ボードゲーム

その横には、NASAのVR(仮想現実)プログラマーが開発した、プログラミング学習ボードゲームも置かれていました。その名も「CODE MASTER」(コードマスター)。ただし、こちらの対象年齢は8歳から。

NASAのプログラマーが開発した「CODE MASTER」(コードマスター)。価格は4,050円(税抜)

コードマスターは、指定された条件をクリアして、自分のアバターをゴールまで導くのが目的のゲームです。例えば最初の第1面ならば、初期配置は下記のようになります。

赤いコマが自分のアバター(分身)、灰色のコマがゴール
第1面は、赤の道を2本、緑の道を2本通ってゴールにたどり着けばOKらしい
このマスに指示用のチップを並べます
赤、緑、赤、緑の順に進めば、ゴールにたどり着くのでは? と考えて、指示チップを並べてみます
指示通りに道をたどって、見事にゴール!

というわけで、無事に私もゴールすることができました。このボードゲームは全部で10のマップとそれぞれに問題があり、全部で60レベルあるそうです。60レベルをクリアするころには、プログラミングに必要な思考力が、感覚的に身についているというわけですね。

2020年には小学校で必修化されるプログラミング教育。遊びながら思考能力を鍛えることができるなら、それに越したことはありません。産後、知力が低下する一方の私の脳トレにも良さそう! 家族そろってボードゲームで遊んでみるのはいかがでしょうか。

池辺紗也子