コンパクト&キーボード+タッチ+ペンでどんなワークスタイルにもマッチ!

ARROWS Tab QH55/Sが仕事マシンにベストすぎる件

ARROWS Tab QH55/S

 富士通が2014年冬のニューモデルとして発売するWindows 8.1タブレット「ARROWS Tab QH55/S」は、仕事用マシンとしてばっちりフィットする端末であると、最初に言っておきたい。個人的に、近頃はなかなかピンとくるようなビジネス向けのWindows PCが現れていない気がしているのだけれど、「これならいい、これがいい」と思えるのが、ARROWS Tab QH55/Sだったのだ。

ビジネスPC的には“正しい選択”といえるディスプレイ

 QH55/Sは、2013年11月に発売されたQH55/Mの後継機種に当たる製品。当然ながらいくつかの点で違いがあるが、まずはスペックを中心に見てみよう。

品名ARROWS Tab QH55/S
CPUインテル® Atom™ プロセッサー Z3795 (最大2.39GHz)
OSWindows 8.1 with Bing 64ビット版
メモリ4GB
ストレージ約64GB フラッシュメモリ
液晶10.1型ワイドWUXGA[1920×1200] IPS Alpha液晶 フルフラットファインパネル(タッチ/ペン入力対応)
サイズ
(幅×奥行×高さ)
265.5×188.8×10.2mm(タブレット単体)
265.5×223.8×17.6~18.2㎜(キーボード接続時)
質量約680g(タブレット単体)
約1.38kg(キーボード接続時)
バッテリ駆動時間
(JEITA Ver.2.0)
約11.0時間(タブレット単体)
約10.0時間(キーボード接続時)
バッテリ駆動時間
(JEITA Ver.1.0)
約17.0時間(タブレット単体)
約13.0時間(キーボード接続時)
付属ソフトMicrosoft Office Home and Business 2013 ほか

 CPUは旧モデルと同じインテル® Atom™ プロセッサーで4コア・4スレッドだが、型番はZ3770からZ3795へとチェンジし、動作周波数が1.59GHz(最大2.39GHz) に向上している。さらに、OSはWindows 8.1 with Bing 64ビット版を搭載するようになった。多くのリソースを効率的に使え、64ビット版の高速なアプリケーションを利用できるのは、ビジネスにおいては大きなメリットとなる。

 メインメモリが4GB、ストレージが店頭モデルで約64GB フラッシュメモリ、microSDカードスロットとUSB 3.0ポート、USB 2.0ポートを1つずつ備えるのも同じ。ディスプレイはマルチタッチ対応パネルを搭載した10.1型のフルフラットファインパネルIPS Alpha液晶なのも共通だが、解像度は1920×1200ドットと、この部分だけ残念ながらスペックダウンしている。

左側面には電源コネクタ、microHDMI出力、ヘッドセット対応のステレオ・ミニジャック、microSDカードスロットを備える

右側面にはUSB3.0×1、USB2.0×1、電源ボタン、音量ボタン、ショートカットボタンを備える。ペン収納部分や指紋センサーもこちら側

 旧モデルの2560×1600ドットという超高精細なディスプレイは確かに魅力ではあった。けれど、実際のところプライベート利用ならともかく、ビジネス用途だと良し悪しだ。なぜなら、広大なデスクトップを利用できる反面、10.1型という液晶サイズから考えると、解像度はあまり高すぎない方が、文字の表示サイズや操作性などの面から扱いやすいことが多いから。したがって、1920×1200ドットという解像度の選択は、よりビジネス向けに最適化されたと見るべきだろう。

 とはいえ、1920×1200ドット、いわゆるWUXGAサイズは、最近のノートPCやタブレットで増えてきている。高解像度の部類に入るスペックで、フルHD動画をドットバイドットで表示できるのはもちろんのこと、アスペクト比が16:10となるため、16:9の動画を再生する際に上下に余白ができ、プレーヤーの再生・停止ボタンのようなコントロール類が表示されたとしても映像が隠れにくい。

16:10のアスペクト比は、動画再生時にコントロールボタンなどで映像が隠れにくいのもメリット

 4:3や3:2といったサイズ比率のデジタルカメラの写真もより大きく表示できるし、可能な限り縦方向の広さがほしくなるWebブラウジングやWord/Excelのようなオフィス文書においても、閲覧性がわずかながらも向上するだろう。こういった点からも、QH55/Sは仕事用マシンにもぴったりと言えるのではないだろうか。

キーボード標準装備でデスクワークがはかどる

 ハードウェア面で一番のポイントとなるのは、キーボードが標準装備されたこと。テンキーの省かれたタイプだが、キーピッチは標準的なノートPCと同等。手前にタッチパッドと広いパームレストが設けられ、奥行もしっかりあるので、キー入力もカーソル操作も両方そつなくこなせる。

標準装備されたキーボード

差し込むだけで装着し、ヒンジ部分にあるボタンを押して簡単に取り外しできる

奥行があり、パームレストも十分なスペースが設けられている

 なので、デスクで仕事する時など快適に長文テキストを入力したいケースでは、カシャッと合体させて普通のノートPCのように利用でき、持ち歩きたいときや純粋にタブレットとして使いたいときはサクッと外してスタイリッシュに使うことができる。装着時でもクラムシェル型に折りたためるから、持ち運ぶ場合でも合体させたままフツーにモバイルPCとして使えるだろう。

 1点気を付けるとすれば、キーボードよりも若干本体側の方が重いので、中途半端に開きすぎると軽く向こう側にのけぞってしまいそうになるところ。

折りたためばコンパクトに持ち運べる

この角度が通常のデスクワークにはちょうどいいくらいだろうか

ここまでいくとのけぞりそうになる不安定さがちょっと出てくる

高精度に書けるペンが付属。しっかり書ける工夫がうれしい

 もう1つの特長は、旧モデルから継続して専用スタイラスペンが付属していること。ペンは本体右下側面から引き出して使うことができる。「タッチできるなら別に使わなくてもいいんじゃない」なんて思ってしまうかもしれないけれど、意外にこのスタイラスペンが重要なのだと訴えておきたい。

スタイラスペンが付属している。本体に収納できる上、ストラップも付けられるのがうれしい

 まず、ペンの場合はタッチより精度高く描画できる。ペンの方が指先より細いから狙ったところをタップしやすい、という単純な話ではなく、実際にペイントソフトなどで書いてみるとわかるのだが、曲線が指でタッチするより明らかに滑らかに描かれるのだ。細かい文字や絵を正確に書けるのはもちろんのこと、Windows標準のソフトキーボードが備えるテキストの手書き入力時にも、この精度の差は少なからず影響してくるだろう。

黒い線がペン、赤い線が指先で描いたもの。指先で描いたものはわずかにカクカクしているのが見える

ソフトキーボードでの手書き入力も快適

筆圧も1024段階でしっかり検知してくれるので、筆圧対応のアプリ、たとえばOneNoteなどのノートアプリを用いれば、紙に書くのに近い感覚でノートを取ることができる。

 ちなみに、しっかり画面に書こうとすると手の側面が画面に触れてしまい誤タッチをおこしがちだが、本体右サイドにあるショートカットボタンを押すことで本体の機能設定を行える「ステータスパネルスイッチ」が現れ、ここから手によるタッチのみをオフにすることができる。こうすれば画面はペンにしか反応しなくなるため、手で触れている部分を気にすることなく、ひたすらペンで書くことに集中できるわけだ。

ペンでしっかり書きたいなら“タッチパネル”ボタンを押して“ペンのみ”にしよう

あえてOfficeプリインストールを選ばない手も

 その他ディスプレイについては、太陽光の強い屋外での使用時にも見やすくなる「スーパークリアモード」があり、外回りの多い営業マンにとってもありがたいところ。直販モデルであれば反射を抑えるノングレアタイプも選べるので、さらにビジネス向きになる。なによりタフそうな外観や、渋いシルバーのボディカラーで、真面目で堅実な印象を受けるのもビジネスにフィットしそうな部分だ。

前述のペンのみの設定をする時と同じ手順でスーパークリアモードのオン・オフを切り替えられる

左がスーパークリアモードオフ、右がオン。わずかな差に見えるが、この違いが使用時には大きく感じる

カラーリングが渋いシルバーなのが個人的にも好み

 ちなみに店頭モデルではMicrosoft Office Home and Business 2013をプリインストールするが、直販モデルではOfficeなしも選べる。ビジネス用として使う場合にはやはりOffice系ソフトはほとんど不可欠になってくるものの、10月17日から発売開始するマルチデバイス対応、クラウドストレージ付きの安価なOffice 365 Soloを組み合わせるなど、用途に合わせてコストを抑えながら活用するという選択もできる。

 必要十分な性能とコンパクトなボディ、キーボード+タッチ+ペンによる幅広い使い方に加え、ワークスタイルに合わせて選べるツールとクラウドサービスなどの出現で、今がまさにWindows 8.1タブレット、特にQH55/Sの“買い時”ではないかと思っている。

(日沼諭史)

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