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松下の新中期計画~“幸之助イズム”の破壊も

  松下電器産業(6752)は2001年度から3カ年の中期経営計画「創生21計画」を策定したが、1933年に創業者の松下幸之助氏が採用した「事業部制」と決別するなど「20世紀の成功体験による企業風土を大幅に見直す」(中村邦夫社長)、文字通りの“破壊と創造”となる。これにより、同社はライバルのソニー(6758)に闘いを挑み、「超・製造業」(同社長)という21世紀の松下像を創り上げる構えだ。

  同中期計画では、「競争優位にない事業の見直し」を打ち出すとともに、事業セグメント自体も従来の「民生」「産業」「部品」から(1)映像音響、情報通信などの「AVCネットワーク」(2)家電などの「アプライアンス」(3)インダストリアル・イクイップメント(産業機器)(4)デバイス(部品)―という4分野に再編する。

  同時に事業部からは、営業部門、製造機能を引き剥がし、それぞれ独立色の強い組織にする。営業は、2001年4月1日付で冷蔵庫や洗濯機などの「ナショナルマーケティング本部」、AV機器などの「パナソニックマーケティング本部」、さらに官公庁などとの渉外窓口「である家電流通本部」に再編する。また、工場は複数の「ファクトリーセンター」に集約し国内外で約30カ所を統廃合する計画だ。

  また、「成長戦略」としてデジタルネットワーク時代での優位性を確保・拡大させていくため「デジタルTV」と「モバイル・コミュニケーション」のふたつを柱として、強力な事業展開を行うとしている。こうした抜本的な構造改革により、最終年度の2003年度には、連結売上高約9兆円(2000年3月期実績=7兆2,994億円)、連結営業利益率5%(同2.2%)の実現を目指す。

■URL
・ニュースリリース
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn001130-1/jn001130-1.html
・新中期計画の新しい事業セグメント(PDF)
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn001130-1/jn001130-1-1.pdf
・eネット事業、2003年に1,000億円へ~松下電器
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/08/04/doc115.htm
・純利益1,020億円に~松下の今期連結
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/10/30/doc866.htm

(沖野宗一)
2000/12/01 10:57