1964年8月28日デビュー。高校時代に既にコンピュータ野郎と化し、東京造形大学にてコンピュータゲーム野郎となる。最終学歴は狭山モータースクール。現在は収入のほとんどをカッコよいしサイバーなデバイスにつぎ込む前人未到の衝動買い街道をひた走りつつライター仕事に勤しむ。
　 　 　

小さくてもやるときはやるゼ！、的な多機能＆お手軽ビデオデバイスなのだ

MEE100ASとノートPCとの接続は同梱のPCカード型インターフェースで。今時の（ある程度高性能な）ノートPCならどれにでもつなげられるという点がウレシイ
　
　 　 　最近はパソコンのCPUパワーやディスク容量が上がってきたこともあって、パソコン上で動画を楽しみたいという人が増えている。単にDVDビデオを再生するだけとか、ネットからダウンロードした動画を観るというだけならいいが、例えばパソコンでテレビ番組を録画するとかDTVをするということになると、けっこういろいろな機材や知識が必要になったり、専用パソコンが手っ取り早かったりして、つまり、メンドーでお金もかかったというのが現状だ。

　ところが、東芝から新しく登場したパーソナルビデオプレーヤーことMEE100ASを使えば、いろんな方向の"パソコンでの動画遊び"を始められる。しかも、かなり手っ取り早く、オマケに比較的安価でできちゃうというから要チェック。

 　MEE100ASは、一言で言えば、一般のノートPCにビデオ入出力機能とテレビチューナー機能とテレビ番組録画機能とノンリニアビデオ編集機能を付加するための周辺機器。って全然一言になってねえよ＞拙者。ぶっちゃけた話、MEE100ASつないだノートPCは、テレビになり、ビデオデッキになり、ビデオ編集機になる。MEE100ASは、ノートPCに多くのビデオ機能を付加させる機器なのである。

　MEE100ASのいいところは、小型なわりに汎用性が高いところ。単なる棒っ切れに見えるコレが、ノートPCをテレビに変身させると同時にアナログAV信号入出力機能も加え、さらに動画録画・編集機能までも付加してくれる。また、テレビ番組視聴・録画やDTVのために必要なソフトも同梱されており、さらにインターフェースはプラグアンドプレイのPCカード接続。使い始めたその日から、すげー手っ取り早く、流行りの"パソコンによる動画遊び"を始められるのだ。
　 　 　

MEE100AS利用のための中心的アプリケーション、LIVE MEDIA SEの画面。テレビ番組視聴のための機能と、多彩なビデオ録画・再生機能が備わっている

MEE100ASはインターネットTVガイドに対応しているので、ページ上の番組情報がそのまま予約録画データとして流用できる。マウスを何度かクリックするだけで予約録画ができるのは非常に便利だ
　
　 　 　まず目を引くMEE100ASの機能は、TVアンテナに接続すれば、ノートPC上で一般の（地上波）テレビ番組を観られるということ。つまり、ノートPCがそのままテレビとして使えるのだ。が、まあ、ここまでだと単なるテレビチューナー機能。凄いのは、テレビ番組をMPEG2形式（DVDビデオにも採用されている高画質・高音質の動画フォーマットだヨ!!）で録画・再生できるという点。MEE100ASにより、ノートPCがテレビになりビデオデッキになるのだ。また、MEE100ASは外部のAV信号も入力可能なので、手持ちのビデオ等の映像を"ノートPC上にダビング"したり、ノートPC上のMPEG2動画を外部のビデオに録画することもできる。もちろん、いったんPCへ録画してしまえば、持ち歩いてどこででも楽しめる。MEE100ASにより、ノートPCは他のビデオ機器とシームレスに接合されまくりってわけだ。

　MEE100AS＆ノートPCで、テレビ番組を観たり録画したり、外部のビデオ機器と映像のやりとりをするには、同梱のLIVE MEDIA SEというアプリケーションを使う。ビデオデッキ内蔵型テレビという感じで便利に使えるアプリなのだが、このアプリ、インターネットTVガイドに対応していたり、パソコンでの動画処理ならではのトリッキーな再生方法等もできる。

　例えば、インターネットTVガイド（Webページ）で好みの番組をポポンと選べば、その番組情報がLIVE MEDIA SEに受け渡され、手間なく予約録画ができる。録画した画像はサムネイルで一覧でき、クリックすれば即再生される。録画の好みの箇所だけつなげて再生することも可能。また、番組録画中でも、既に録画したシーンから見始められる（追っかけ再生）など、ハードディスク録画ならではの楽しみ方もできる。手持ちのノートPCでコレができるようになるのだ!!
　 　 　

RF（アンテナ）入力、音声入出力、ビデオ入出力コネクタを装備。
MEE100ASがノートPCとビデオ機器等との架け橋になるというわけだ。コレがあれば大がかりなAV特化型パソコンは不要かもしれない

イージーオペレーションで定評のあるDTVソフト、Ulead VideoStudio。撮りっぱなしにしたホームビデオをキッチリ編集するというレベルのDTVなら十二分にこなせる。簡単操作のわりにはフェードやフィルタが意外に揃っているので、工夫すればかなりの力作映像を作れる
　
　 　 　MEE100ASはアナログの動画・音声信号の入出力に対応している。なので、ビデオカメラやビデオデッキなどからの動画をノートPCに取り込めるってわけだ。ちなみに取り込んだ動画はやはりMPEG2形式の動画ファイルとして保存される。

　で、単に手持ちのビデオ等をノートPC上にダビングして楽しむのもいいが、おもしろいのが、DTV。MEE100ASのパッケージには、Ulead VideoStudioというDTVソフトが同梱されているので、取り込んだ動画を編集して楽しめるのだ。
　Ulead VideoStudioは、DTV初心者でも簡単に動画編集のできるソフトとしてよく知られているが、MEE100ASと組み合わせての使用はまさに簡単であり愉快。例えばビデオカメラで撮った映像をMEE100ASでノートPCに取り込み、保存された動画ファイルをUlead VideoStudioで編集。まずはタイトルを入れてぇ、それからこのシーンとこのシーンをオーバーラップさせてぇ、などとやっていると、いつの間にかビシッとキマったホームムービーがてきちゃったりする!!

　つまりパーソナルな映像作品!!　コレは誰かに見せたい!!　じゃあMEE100ASの動画出力機能で、出来上がった映像作品をビデオテープにダビングするゼ!!　なんてなコトが非常に簡単に行える。手持ちのビデオ映像をビシビシ編集してオリジナルビデオ作品をバシバシ量産できるってわけだ。これは楽しい。
　率直な印象として、MEE100ASは「DTVってのをちょっとやってみたいなァ」と思う人にはうってつけだと思う。DTVをやるためのパッケージとしては比較的安価であり、入力・編集・出力が非常に簡単だからだ。トリッキーな編集テクニックや画質にこだわった映像編集にはやや物足りないかもしれないが、おもしろがりつつDTVを始めるには最適の製品だろう。
　 　 　

周辺機器をつなげるコトにおいては、特に東芝製のノートPCは安定性が高いと感じる筆者。そしてMEE100ASは東芝製の周辺機器。こうなればやはりDynaBookとMEE100ASの組合せが最も安心だと言えよう
　
　 　 　本格的なDTVってコトになると、MEE100ASのパッケージでは少々物足りないかもしれない。細かい話をすれば、MEE100ASはアナログ入出力で、MPEG2形式での録画・編集になり、動画を入力した時点から最後に出力する時点までに若干画質が落ちるからだ。が、ノートPCで動画いじりを楽しむ、というレベルならば、この画質（と言ってもけっこうキレイですけど）でも十分楽しめる。

　また、MEE100ASをつなげるノートPCの推奨スペックは、CPUがCeleronの466MHz以上でHDDは1GB以上でメモリは64MB以上という感じ。一昔前なら高級ノートパソコンだが、今ではフツーか、あるいは遅くて小容量のマシンとも言える。
 　つまり、MEE100ASはそーんなに高速・大容量なノートPCじゃなくても使えちゃうのだ。使えるだけじゃなくて、かなり楽しめる内容なのだ。「サイコーの画質とサイコーの快適さとサイコーの機能を!!」って人ならDTV命って感じでDTV特化型マシンにお金をかける方向もいい。だが「パソコンで映像してみたぁ～い」という何となく派、あるいは入門派、に対しては、俺はMEE100ASとノートPCをオススメしたい。この組合せで十分楽しめますって。逆に、コスト的にこのお手頃感・汎用性でココまでできるパッケージって、なかなかない。いやホント、似たようなモノはあっても、トータルでMEE100ASのような手軽さと安さと実用性のものは、ちょっとないのだ。

　なので敢えて言おう!!　インプレスも言わないし東芝も言わないなら俺が言おう!!　動画遊びしたいならDynaBookとMEE100AS!!　結局これが安心で確実で安くてイージーでナイス!!　特にパソコン初心者はこの組合せがベストだッ!!

specifications
外形寸法 本体部 240mm×66mm×34.2mm
PCカード部 143mm×54mm×5mm、(ケーブルカバー)143mm×54mm×15.4mm
質量 本体部 350g
PCカード部 140g
対応インターフェース TypeII PCカード Cardbus仕様 (Extended Type)
TVチューナー 1～62ch、ステレオ、2ヶ国語
映像入力端子 ミニDIN4ピン x 1(S映像)、ピンジャック x 1(コンポジット)
映像出力端子 ミニDIN4ピン x 1(S映像)、ピンジャック x 1(コンポジット)
映像データ圧縮方式 ISO/IEC13818-2(MPEG2)
音声入力端子 ピンジャック(L,R) x 1
音声出力端子 ピンジャック(L,R) x 1
音声データ圧縮方式 ISO/IEC11172-3　Layer2
　 　 　
　 　
　 　 　 ●パーソナルビデオプレーヤー製品情報
　http://www2.toshiba.co.jp/mobileav/products/video/index.html
●パーソナルビデオプレーヤー　ニュースリリース
　http://www.toshiba.co.jp/about/press/2000_03/pr_j1501.htm