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取引所の選び方を知ろう

できるビットコイン入門 話題の仮想通貨の仕組みから使い方までよく分かる本 レッスン23

ビットバンク株式会社&できる編集部 2018年1月31日 10:45
値動きの激しさから投資・投機などで注目されがちの「ビットコイン」。しかしそれだけではなく、インターネット時代の「お金」として従来の通貨にはない長所を数多く持っています。ビットコインの概念をはじめ、「ブロックチェーン」「マイニング」などの技術背景、日本円での購入方法、実店舗での使い方まで分かりやすく紹介した「できる ビットコイン入門」から5回にわたってその内容を紹介します。第2回目となる今回は、急遽順番を変更して、取引所の選び方のレッスンをご紹介します。

レッスン23 取引所の選び方を知ろう~取引所の選び方

安全な取引所というのは、どこを確認すればいいのでしょうか。このレッスンでは安全の判断ポイントを解説します。

金融庁に登録されているかを確認する

2017年4月に改正資金決済法が施行され、ビットコインを始めとした仮想通貨が支払い決済の手段として認められ、晴れて合法的な支払い手段となりました。同時に、マウントゴックス事件の反省や、マネーロンダリングの排除などの目的から、取引所は「仮想通貨交換事業者」として、金融庁の登録が義務付けられることとなりました。
登録のためには、財産的要件、顧客資産分別管理体制、マネーロンダリング排除のための顧客本人確認など、さまざまな基準をクリアしなければなりません。取引所が金融庁の登録を受けている場合、これらの厳密なハードルをクリアしているはずです。利用する取引所を選択するときは、金融庁の登録を受けているかどうかをまずは確認しましょう。
2017年9月29日に第1陣として、ビットバンクなど11社の取引所が登録を受けましたが、今後も登録交換事業者は増加していくと予想されています。

金融庁に登録された主な取引所
ビットバンクhttps://bitbank.cc/
ビットフライヤーhttps://bitflyer.jp/ja/
テックビューロ(ザイフ)https://zaif.jp
GMOコインhttps://coin.z.com/jp/
ビットポイントジャパンhttps://www.bitpoint.co.jp
フィスコhttps://fcce.jp

テクニック 金融庁が取引所に求めるものは

仮想通貨交換所(取引所)が登録制になり、仮想通貨業界はこれから金融庁の監視下に置かれて業務を行うこととなりました。金融庁は登録交換業者に対し厳格なシステムの整備を求めるとともに、登録交換業者は顧客資産の保全を目的とした分別管理の徹底も求められることとなります。また、法律制定の目的の一端には、テロリストへの資金供与やマネーロンダリングの防止などの監視の厳格化もあります。そのため、登録交換業者は本人確認の徹底と、疑わしい取引の報告が義務付けられると考えられます。

HINT! 顧客資産分別管理とは

金融庁の登録要件の1つに、顧客資産分別管理という、顧客資産と自社資産を明確に分けて管理する義務要件があります。取引所には、この分別管理を毎営業日行う義務があり、仮に取引所が倒産しても、顧客が預けているビットコインなどの資産は保全される仕組みになっています。

ビットコインをオフラインで保管しているか

取引所の多くは、顧客から預かったビットコインの大部分を「コールドウォレット」に保管しています。コールドウォレットとは「インターネットに接続していないウォレット」のことで、USBメモリーのような形をしたUSBタイプ、クレジットカードのようなカード型タイプ、スタンドアローンパソコンタイプなどさまざまなものが存在します。取引所はそれらのコールドウォレットを使い分けて顧客のビットコインを保管しています。いくらすご腕のハッカーといえども、インターネットに接続されていないコールドウォレットには侵入・盗難する方法はありません。コールドウォレットは銀行でいえば、地下にある金属の扉で覆われた大金庫のようなイメージですが、侵入経路が存在しないという点では、銀行の大金庫より安全といえるかもしれません。

HINT! ホットウォレットもある

コールドウォレットの対比語で、インターネットに接続しているのウォレットを「ホットウォレット」と呼びます。ホットウォレットはインターネットに接続されている以上、ハッキングの可能性はゼロとはいえませんが、すぐに使うことができます。取引所では、顧客の迅速な引き出しリクエストに応えるために、一定の額のビットコインをホットウォレットに保管しています。

マルチシグに対応している取引所を選ぼう

ビットコインは1つの公開鍵と1つの秘密鍵のペアで取引が実行されますが、マルチシグとは1つの公開鍵に対し、複数の秘密鍵(による署名)がそろって初めて取引が実行される仕組みを指します。
会社のシステムで「稟議システム」というものがありますが、マルチシグはこの稟議システムの仕組みとよく似ています。稟議システムは、会社である事案を実行する際に、役職者複数人の確認を経て初めて承認され、実行に移される仕組みです。マルチシグも同様にビットコインを移動する際に複数人が秘密鍵で署名します。このように、顧客から預かっているビットコインの移動権限を複数人の管理者に分散させることで、内部の単独犯の持ち出しを防ぐことができ、より高いセキュリティを実現できるというのがマルチシグの特徴です。
過去には悪意のある業者がビットコインの預金を持ち逃げする事件が多くありました。それらの反省を経て、健全な取引所はマルチシグを採用しています。

HINT! マルチシグは見分けられる

利用している取引所がマルチシグに対応している場合、付与されたビットコインアドレスの先頭は「3」になっています。なお、マルチシグでない通常のビットコインアドレスは「1」になっています。

Point 3項目は必要最低限の選択条件

取引所を選ぶ場合、最低限「金融庁に登録をしているか」「コールドウォレットで管理されているか」「マルチシグが使用されているか」の3点が、最低限の必要条件になります。これを確認したうえで、手数料率や取引のしやすさなど、自身の取引スタイルに合ったサービスを備えているかで選択するといいでしょう。
本書は、iPhoneやWindows 10、Microsoft Edge、Google Chrome、Ledger Nano Sの操作方法について、2017年11月時点での情報を掲載しています。本書は情報の提供を目的とし、投資勧誘を目的とはしていません。運用結果につきましては、筆者および出版社は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。紹介しているハードウェアやソフトウェア、サービスの使用法は用途の一例であり、すべての製品やサービスが本書の手順と同様に動作することを保証するものではありません。また、本書で紹介した手続きや法令などは変更される可能性があります。本書の利用によって生じる直接的または間接的被害について、著者ならびに弊社では一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。