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| 『シビラの悪戯』 |
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【ラブ・ストーリー】
2000年 ドイツ=グルジア合作 96分
9月15日よりBunkamuraル・シネマにて公開
監督:ナナ・ジョルジャーゼ
出演:ニノ・クヒアニチェ、シャルヴァ・イヤシヴィリほか
配給:コムストック
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14歳のシビラは、夏休みを過ごすため叔母の住む避暑地にやってくる。天使のように美しい彼女に出会った途端、一目で恋に落ちてしまうミッキー。だがシビラが恋したのは彼の父、アレクサンドルだった。この奇妙な三角関係が、ミッキーの心に決して忘れることのできない傷を残してしまう。
まるで誰もが心に描く初恋の姿を映像に映し込んだような作品である。甘酸っぱくて、ユーモラスで、ちょっぴり危うい。そんな十代の恋心が、ノスタルジックなグルジアの自然の中で紡ぎ出されてゆく美しい映画だ。だが、この作品が単なる甘美な初恋物語に終わっていないのにはわけがある。恋は決して無邪気なだけのものではないという非常にリアルなメッセージが存在しているからだ。衝撃的な結末とともにこの作品が運んでくるものは、恋心がはらむ危険で鋭い側面。時として、恋はさまざまな形に姿を変え人を悪夢に陥れる。そんなことを知りつくした大人の心にこそ、この物語は強く切なく響いてくることだろう。
【関連サイト】
・OFFICIAL SITE(独)
http://www.27missingkisses.com/
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