2001年12月26日(水)
「この娘」映画塾・ろまん派 第33回:『CROSS』周防玲子が看護婦姿で、野波麻帆が白装束で、初音映莉子がコギャル&ホクロでアッピール!!

2001年12月19日(水)
「この娘」映画塾・ろまん派 第32回:『DEAD OR ALIVE FINAL』例え“この娘”がいなくとも!

2001年12月12日(水)
「この娘」映画塾・ろまん派 第31回:『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』新山千春、例え父が強面の軍人でも!

2001年12月5日(水)
「この娘」映画塾・ろまん派 第30回:『マネーざんす』野村佑香、丸顔は永遠ざんす!

2001年11月28日(水)
「この娘」映画塾・ろまん派 第29回:『カラー・オブ・ペイン 野狼』後藤理沙の愛称について考える。


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第15回:『ショコキ!』
純名里沙の地味さ加減とかまぼこアイにカンパイ!

 この原稿がアップされる8月22日は、タモリさんの誕生日。タモさん、56回目の誕生日おめでとう!……と、連載の2回に1回のペースでタモさん情報を入れていると、「もー、『タモさん余談塾』じゃないんですからね!」と担当のI嬢に叱られかねないので、とっとと本題へ。あ、本題へ入る前に、武豊夫人となった佐野量子さんも同じ8月22日が誕生日。ま、余談ですけど(林家ぺー調で)。

 当コラムは、映画における理想のヒロイン像について考える側面もあるわけだが、映画『ショコキ!』でのジョビジョバたちもまた、理想のヒロイン像についてあれこれ考えていて、意外なところで親近感が湧いてしまった。

 作品の中では2台のエレベーターが停止し、2台とも脱出不能となる。1台にはジョビジョバ6名が乗り込んでおり、彼らはマギーが初めて監督する映画について、構想を練りはじめる。そのひとつひとつの構想がもう1台のエレベーターでの出来事とシンクロしていくというのが大まかなストーリーとなる。「映画のアイディアを出し合う映画」としては、プロデューサーと監督と脚本家がそれぞれ映画の意見を出し、ぶつかり合う『ピンクレディーの活動大写真』(78)が前例として挙げられるが、「ぴあシネマクラブ」にもデータベース化されておらず、映画史から抹殺されてるかと心配になってしまう。筆者はリアルタイムで1回、名画座で2回観てるぞ! エンディング曲は、ヒットメドレーにはまず入らない『カメレオンアーミー』だ!(いずれも威張るところではないはず)

 で、ジョビジョバたちが語るヒロイン像というのが、女優のオーディションを受けることで地味な自分を変えようとした純名里沙であり、彼女がこの作品での“コノ娘”となる。これまで意識してドラマなどを見たことはなかったが、この映画で純名が演じた女性の地味さ加減にはクルものがあった。モト冬樹、遠藤憲一、本田博太郎といったアクの強い人に囲まれているせいもあるかもしれないが、彼女の演技力も加わり、確かに地味さが輝いてたのだ。

 何年か前、彼女が出演するCMを初めて見た時、ボクはうれしい気分になったことを思い出した。「かまぼこアイ、めーっけ!」と。かまぼこアイとは、ボクが勝手に作った言葉であり、その名の通り、かまぼこのような半月状な瞳のことである。西村知美が代表格で、最近では釈由美子の名が挙げられる。この2人だけだと、「かまぼこアイ=天然論」が説かれそうだが、純名がこれに当てはまるかはデータが不足しているので、保留にしておこう。かまぼこアイの持ち主は、それだけで“コノ娘”指数を稼ぐ。今回の純名の場合、加えて地味で表情も暗いコの役で、さらには髪はさっぱりベリーショートと、全ての項目でポイントを稼いでいる。個人的な趣味と言われたらそれまでだが、地味な女の子が何かしら変化していくという一点に絞ればは、『シンデレラ』のように昔から語り継がれる普遍的なテーマなのだ(『千と千尋の神隠し』もそう受け取れる!)。
「いくらナイスな“コノ娘”でも、エレベーターという密室の中なので、動きがなくてつまらないのでは」……なんて心配はご無用。純名の内面を知る上で、エレベーター以外でのシーンもあるし、ちょっぴりムフフなシーンも……。

 最後に個性的な競演者の面々の中でも、本田博太郎の怪演ぶりを特に伝えたい。万が一、ティム・バートン『北京原人who are you?』(97)をリメイクするようなことになったら、「ティムよ、頼むから本田博太郎だけは換えないでくれ。ゴジラの限定フィギュア、あげるから」と直談判したい。それくらい、彼の演技を見続けたくなった。

(佐藤ろまん)

【関連サイト】
・『ショコキ!』OFFICIAL SITE
http://www.shokoki.com/



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