■MOVIE Watch(毎週金曜日発行:無料) ─────────2000-10-20

☆HEADLINE☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★MOVIE Watchプレゼント情報
  『赤い標的 THE BREAK UP』の劇場招待券を5組10名の方にプレゼント

01:おすすめロードショー
  『ペパーミント・キャンディー』
   ひとりの人間が破滅した理由を大胆な構成で描写
  『カオス』
   謎の狂言誘拐に巻き込まれた男の恐怖を描いたサイコ・サスペンス
  ○さらにチェック!
  『バトルフィールド・アース』、『フィオナが恋していた頃』 ほか

02:新作先取り情報
  『ザ・カップ 夢のアンテナ』
   神秘の国ブータンが初めて作った劇映画は、ハッピーな感動作
  『僕たちのアナ・バナナ』
   NYを舞台に繰り広げられる、チャーミングな三角関係 ほか

03:シネマニュース
  『ホワット・ライズ・ビニース』のロバート・ゼメキス監督来日記者会見
  「シッチェス・カタルーニャ国際映画祭」で日本映画が3部門を獲得 ほか

04:PICK UP MOVIE
  『東京ゴミ女』
   ゴミ漁りが日課の女の子の、一途な恋を描いた青春映画

05:興行成績ベストテン
  『インビジブル』『X-メン』と2本のSF作品がトップ2を独占

06:BACK TO THE MOVIE
  森田芳光監督が、脚本家として力を発揮した傑作『ウホッホ探検隊』

07:おすすめVIDEO
  『アメリカン・ビューティー』
   アカデミー賞5部門を受賞した、痛切なドラマ
  ○さらにチェック!
  ○新着DVD情報
  ○Weeklyレンタルビデオランキング

08:今週の美女
  ジュリアン・ムーア

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☆*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~* MOVIE Watchの発行は毎週金曜日☆

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01:おすすめロードショー
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        【 今週末のオススメ封切り作品をセレクト! 】
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『ペパーミント・キャンディー』 ひとりの人間が破滅した理由を大胆な構成で描写
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10月21日よりテアトル池袋ほかにて公開 1999年/日本=韓国/2時間10分 ◆監督・
脚本:イ・チャンドン ◆出演:ソル・ギョング、ムン・ソリ、キム・ヨジン ◆配
給:アップリンク

 『シュリ』のミラクル・ヒット以来、俄然注目が高まる韓国映画界から届いた非凡
な人間ドラマ。40歳の男が自殺を図る。理由は、妻との結婚生活に破れたからか、そ
れとも、事業に失敗したからか……。現在から20年前にさかのぼっていく7つのエピ
ソードから、ひとりの人間の深層が浮き彫りになっていく。ときに政治的な事件を交
えシリアスに、ときに恋の甘酸っぱいフレイバーを漂わせながら紡ぐ映画の根底にあ
るのは、人間という生きものの内面に宿る多彩さへの信頼だ。ある一面を見て断罪す
るのではなく、多面的な存在として主人公の可能性を探る新鋭イ・チャンドン。この
監督の未来にも大きな“可能性”が感じられる。

□OFFICIAL SITE
 http://www.uplink.co.jp/film/pepper.html
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『カオス』 謎の狂言誘拐に巻き込まれた男の恐怖を描いたサイコ・サスペンス
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10月21日よりテアトル新宿ほかにて公開 1999年/日本/1時間44分 ◆監督:中田秀
夫 ◆脚本:斎藤久志 ◆出演:萩原聖人、中谷美紀、光石研、國村隼 ◆配給:タ
キコーポレーション=サンセントシネマワークス

 謎めいた美女が、しがない便利屋の青年に持ちかける。「私をさらって」と。彼女
は人妻。いったいこの狂言誘拐の真意はどこにあるのか……。『リング』『リング
2』で顔を合わせた中田秀夫監督と中谷美紀のコンビが贈る魅惑のサスペンス・ス
トーリー。時制をモザイク的に散らばしながら、意外な結末まで連れ去るスタイリッ
シュな映像手法は、先の見えない物語をスリリングに煽り立てる。翻弄される萩原聖
人もさることながら、キーとなる男を演じる光石研の存在感が秀逸。彼と中谷のツー
ショット場面は言い知れぬ不安が画面に表れており、恋愛劇『ガラスの脳』でも“怖
い画”を何度か挿入していた中田監督らしさが光っている。

□OFFICIAL SITE
 http://www.chaosmovie.com/
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○さらにチェック! 今週末時点の劇場公開作、5本紹介
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■『バトルフィールド・アース』 10月21日より丸の内ルーブル ほか
 ジョン・トラボルタが惚れこんだSF小説を、自らの製作・主演により映画化。西暦
3000年、地球は邪悪なエイリアン、サイクロ人によってわずか9分で滅ぼされる。生
き残った人間たちはサイクロ人の奴隷となるのを避けるため、抵抗を試みるが……。
『ブロークン・アロー』『フェイス/オフ』と、悪役には定評のあるトラボルタだ
が、今回の宇宙人役はメイクも扮装も強烈。思い入れの深さが伝わってくる怪演だ。
□OFFICIAL SITE
 http://www.B-F-E.net/

■『フィオナが恋していた頃』 10月21日より日比谷シャンテ・シネ1
 俳優アイダン・クインの兄弟であるポール・クインが監督した、アイルランドが舞
台の悲恋物語。1939年、若き農夫と結ばれながらも閉鎖的な周囲の人々に引き離され
てしまった16歳の少女の思いを、息子の視点からしっとりと描き出す。ヒロイン役の
モイヤ・ファレリーが初主演とは思えない堂々とした演技で、生命力あふれる少女を
体現している。
□OFFICIAL SITE
 http://www.toho.co.jp/cinema/fiona/

■『キューバ・フェリス』
 10月21日より渋谷・シネ・アミューズ イースト/ウエスト ほか
 『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のロングラン・ヒットで一躍ブームになっ
ているキューバ音楽。本作は、よりディープにキューバ・ミュージシャンの素顔に触
れられるロード・ムービーだ。ハバナで暮らす老音楽家エル・ガジョが、自分の音楽
的ルーツを探す旅の模様を追う。「もう歌い疲れたよ」、そんなため息さえも音楽に
なってしまう生粋のバンドマン気質が、観る者を素直に感動させる。
□OFFICIAL SITE
 http://www.amuse-soft.com/cuba/

■『ちんちろまい』 10月21日より銀座シネパトス ほか
 武田鉄矢、牧瀬里穂、後藤理沙、千葉真一……。福岡県出身の俳優が一堂に介する
という企画色の強いエンターテインメント。転勤を打診され、愛する福岡を離れるか
仕事を辞めるか悩む中年男を中心としたホームドラマが、いつのまにかマフィアの絡
んだ謎のCD-ROM奪い合いバトルになだれ込み、画面には壮絶なミュージカル・シーク
エンスが炸裂する。一見の価値ある怪作だ。
□OFFICIAL SITE
 http://www.hakatamovies.com/

■『DADDY』 10月21日より池袋シネマロサ
 多くのファンを持つフランス出身の芸術家ニキ・ド・サンファル原作による1972年
作品を日本初公開。父親の死を知らされたひとりの女性の胸に、父との思い出がよみ
がえる。森でかくれんぼしたこと、母親と奇妙な“遊び”をしていた父の姿……。少
女時代から現在にいたる父親像の変化とともに、ヒロインの男性観が変わっていく様
が、幻想的なムードで綴られていく。

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02:新作先取り情報
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       【 公開を待ちわびる新作情報をお届けします 】
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■『ザ・カップ 夢のアンテナ』
2001年2月より Bunkamura ル・シネマ
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 ヒマラヤ山脈東部に位置するブータンの僧院で、厳しい修行を行っている少年僧た
ちは、サッカーに熱をあげている。どうしてもワールドカップが観たい彼らは、テレ
ビと衛星放送を受信するアンテナを手に入れるべく奔走する……。監督、出演者らは
本物の僧侶たち。彼らの魅力的な演技が、夢と勇気を与えてくれる感動作。
≪プロモーターからひと言≫
 神秘の国ブータンが初めて作った劇映画です。ヒマラヤ山麓にある、穏やかでゆっ
たりとした風土と国民性がイメージに浮かんでくるブータン。この映画もそのイメー
ジどおりかわいらしく、心に優しい灯がともるように、鑑賞後は、日頃のストレスを
忘れ、1日をハッピーに過ごせる作品です。  (パンドラ、宣伝担当/鈴木一子)
□OFFICIAL SITE (仏語)
 http://www.pyramidefilms.com/lacoupe/
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■『僕たちのアナ・バナナ』
2001年1月中旬より 日比谷スカラ座2 ほか
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 アナ・バナナが戻って来た! 彼女が転校によってジェイクとブラウンの元を去っ
てから16年。1本の電話によって再開した3人は、変わらぬ友情を確かめ合う。陽気で
優しく繊細な、理想の恋人アナ・バナナ。しかし聖職に就いた2人には求愛すら許さ
れない。NYを舞台に繰り広げられる、チャーミングな三角関係の結末は……?
≪プロモーターからひと言≫
 『ファイト・クラブ』でおなじみのエドワード・ノートンが初監督した話題作、そ
れがこの『僕たちのアナ・バナナ』です。もちろん彼は主演もしているのですが、初
監督というプレッシャーを全く感じさせない素敵なストーリーになっています。ノー
トン・ファンは必見です! そうそうヒロインのジェナ・エルフマンも素敵ですよ!
                      (東宝東和、宣伝担当/三樹祐太)
□OFFICIAL SITE (英語)
 http://video.go.com/keepingthefaith/
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■『グリンチ』
12月16日より みゆき座 ほか
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 人里離れた山奥に住むグリンチは全身毛むくじゃら。いたずら好きで、意地悪で、
特別の日が大嫌いな彼は思いついた。「X'masを盗んでしまえ!」と。計画を実行す
るために街に忍び込んだグリンチは、ひょんなことからX'masに純粋な疑問を抱く女
の子シンディと出会う。目的こそ違う2人だが、「特別な休日」の本当の意味を探し
始める……。57年に原作が発表されて以来、いまもなお全米の人々の心を魅了し続け
るファンタスティック・ストーリー。
≪プロモーターからひと言≫
 今年はクリスマスが来ない? 『アポロ13』のロン・ハワードとジム・キャリーが
仕掛ける今世紀最大の一大プロジェクト。それが『グリンチ』。ピューリッツァー賞
を受賞した原作は、映像化不可能と言われたDr.スースのベストセラー。ジム・キャ
リーが『マスク』を越えたキャラクターを演じた! と公開前から話題の作品です。
                         (UIP、宣伝担当/豊田紀之)
□OFFICIAL SITE
 http://www.uipjapan.com/grinch/

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03:シネマニュース
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★『ホワット・ライズ・ビニース』のロバート・ゼメキス監督来日記者会見
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 10月18日、東京・港区のホテル・オークラにて『ホワット・ライズ・ビニース』の
ロバート・ゼメキス監督来日記者会見が行われた。主演の2人について、「ミシェ
ル・ファイファーに決まってホッとしたのも束の間、撮影開始直前になって“水が恐
いの”と言い出した。この映画は水に恐怖感があっては成り立たないから、スキュー
バのトレーナーをつけて慣れてもらうことに成功したんだけど、正直ドキッとした
ね」。また、ハリソン・フォードについては「湖に飛び込むシーンがあったんだけ
ど、“スタントマンはいらない。自分でやるけど、1回しかやらないよ”と言うん
だ。スタッフはミスしないように緊張したよ」と語り、主演の2人はもちろん、監督
も水に関する苦労は絶えなかった模様。初めてホラー作品を監督したことについて
は、「本作は“家”をキャストの1人と考えるほど重要視した。一見綺麗に見える外
壁に不吉さを出すため、照明の当て方を工夫したり、話の展開に合わせて微妙に色を
塗り替えたりした。昔からホラーが好きだったので、この映画は愛するヒッチコック
監督へのオマ-ジュとも言える内容に仕上げたかったんだ」と作品への自信を語っ
た。本作品は12月中旬より日本劇場ほか、全国東宝洋画系にて公開される。
□OFFICIAL SITE
 http://www.foxjapan.com/movies/whatliesbeneath/
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★「第33回シッチェス・カタルーニャ国際映画祭」で日本映画が3部門を獲得
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 スペイン・バルセロナ郊外に位置するシッチェスで開催されていた、「第33回シッ
チェス・カタルーニャ国際映画祭」が10月14日に閉幕した。正式出品していた滝田洋
二郎監督の『秘密』から、広末涼子が最優秀主演女優賞、斎籐ひろし氏が最優秀脚本
賞を受賞し、塚本晋也監督の『双生児』からは、石川チュウ氏が最優秀音楽賞を獲
得。アメリカ映画『Ed Gain』が栄冠に輝いたグランプリを含む7部門の最優秀賞のう
ち、3部門を日本映画が制覇する形となった。同映画祭は、ファンタジー作品を中心
とした映画祭として世界的にも有名で、今年もハリウッドを含め世界各地から15作品
がノミネートされていた。
□「シッチェス・カタルーニャ国際映画祭」OFFICIAL SITE(英語)
 http://www.sitges.com/cinema/
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★「第5回釜山国際映画祭」で『ひまわり』が国際映画批評家連盟賞を受賞
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 韓国・釜山で10月6日から14日まで開催されていた「第5回釜山国際映画祭」。12日
夜には、話題作『新・仁義なき戦い』のワールドプレミアで、主演の豊川悦司、布袋
寅泰と阪本順治監督が舞台挨拶を行うなど盛り上がりをみせた。14日には各賞が発表
され、麻生久美子主演の『ひまわり』(行定勲監督)が、国際映画批評家連盟賞を獲
得した。この作品は、同級生だった女性が海難事故に遇い、葬式に集まった主人公ら
や元恋人たちが彼女を回帰していくノスタルジックな青春映画。東京での公開はすで
に終了しているが、10月27日までは名古屋・シルバー劇場で上映されており、以後、
福岡、大阪、松山、札幌など全国各地で順次公開される。
□『ひまわり』OFFICIAL SITE
 http://www.movie.co.jp/himawari/
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★「ロシア・アニメ映画祭2000」の開催迫る
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 11月4・5日、14~18日に「ロシア・アニメ映画祭2000」と題し、帝政時代から2000
年までのロシア&ソビエト・アニメを上映する。開催中は戦後の日本のアニメ作家た
ちに多大な影響を与えた作品、長編3本&短編33本をニュープリントした高画質の
フィルムで提供。第2次大戦までの作品と1990年代の作品は、日本未公開モノがほと
んどだ。今回のようにレストロクペクティブの形で公開するのは世界でも初めて。な
かでも、ネガが消失したともいわれていた『イワンのこうま』(旧邦題『せむしのこ
うま』/1947年)も、オリジナルのネガから復元。さらに、現在のアニメ界の頂点に
立つユーリー・ノルシュテイン監督の、『霧のなかのハリネズミ』(1975年)『話の
話』(1979年)など計6作が披露される。会場は東京都写真美術館ホールにて。
□「ロシア・アニメ映画祭2000」OFFICIAL SITE
 http://www.netlaputa.ne.jp/~kinejun/
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★巨匠・小津安二郎監督の生誕100年を記念するイベントをプロデュースしよう
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 12月12日が誕生日であり命日でもある世界に誇る日本の巨匠・小津安二郎監督。松
竹では、93年の生誕90年の際、“小津安二郎生誕90年フェア”と題して、全作品を一
挙に上映するとともにさまざまなイベントを開催した。そして、監督の生誕100年に
当たる2003年には、監督ゆかりの地と連携した一大イベントを企画中。この“小津監
督生誕100年イベント Century of OZU(仮称)”を行うにあたり、現在松竹の公式サイ
トにおいて一般から広く、意見、要望を募集している。松竹側では集まった意見を反
映し、これまでにない斬新なイベントを開催したい模様。
□2003年小津安二郎監督の生誕100年
 http://www.shochiku.co.jp/ozu/

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04:PICK UP MOVIE
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       【 劇場公開中の作品レビューをお届けします 】
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『東京ゴミ女』 ゴミ漁りが日課の女の子の、一途な恋を描いた青春映画
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 大杉漣の主演作『不貞の季節』も公開中の廣木隆一監督が、デジタルビデオ撮影で
切り取った“ある愛のかたち”。同じマンションに暮らす憧れの男性のゴミ漁りが日
課になっているひとりの若い女性。彼と同じタバコを吸い、同じシリアルを食べる。
あたかも擬似同棲を楽しむかのように、密やかなストーカー行為を続ける彼女の心模
様が映し出されていく。愛する男性のモノだったからこそ、ただのゴミをキュートな
雑貨のように部屋にコレクションする。ウォン・カーウァイの『恋する惑星』にも似
た幸福感で満たされている主人公の部屋。一種の奇行からひとつの普遍を見つけ出す
語り口はポップで、“拾う”ことから“捨てる”ことに目覚める後半も軽やかな苦味
が効いている。伸びやかな息づかいが全身から感じられる主演、中村麻美の等身大か
つ自然体の表現も心地よい。素敵な余韻が約束された青春映画である。なお、本作は
6人の監督がデジタルビデオで映画製作を行う「ラブシネマ」シリーズの第1弾。待機
中の行定勲の『閉じる日』や篠原哲雄の『張り込み』も力作だ。   (相田冬二)

□OFFICIAL SITE
 http://www.jrss.co.jp/cinerocket/lovecinema/6saku/gomi.html
◆シネマ下北沢にて公開中

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05:興行成績ベストテン
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透明人間の恐怖を描いた『インビジブル』が1位に初登場。2位の『X-メン』ととも
に、トップ2をSF作品が独占した。多くの作品が順位を下げているが、6週目を迎えた
『60セカンズ』が8位から6位に、同じく6週目の『ミュージック・オブ・ハート』が
先週の11位からベストテン内の9位に、それぞれランクアップしている。
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今週 先週 タイトル                        上映週
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 1 初(―)インビジブル                       ( 1週)
 2 ↓( 1)X-メン                          ( 2週)
 3 ↓( 2)オータム・イン・ニューヨーク               ( 4週)
 4 ↓( 3)マルコヴィッチの穴                    ( 4週)
 5 ↓( 4)キッド                          ( 4週)
 6 ↑( 8)60セカンズ                        ( 6週)
 7 →( 7)パトリオット                       ( 4週)
 8 ↓( 5)長崎ぶらぶら節                      ( 5週)
 9 ↑(11)ミュージック・オブ・ハート                ( 6週)
10 →(10)ダンサー                         ( 2週)

 興行通信社調べ2000/10/14~2000/10/18(銀座・新宿・渋谷3地区代表館集計)

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06:BACK TO THE MOVIE
 『カラフル』(シネ・リーブル池袋にて公開中)
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“森田芳光監督が、脚本家として力を発揮した傑作『ウホッホ探検隊』”

 1997年の『キリコの風景』以来、シナリオ執筆から遠ざかっていた森田芳光が久し
ぶりに『カラフル』でその手腕を発揮している。監督は、83年の『3年目の浮気』で
も組んだ中原俊。児童文学作家、森絵都の同名小説を映画化した『カラフル』を観て
思い出すのは、干刈あがたの小説に材を得た『ウホッホ探検隊』である。ここでも森
田は脚本に専念し、演出を根岸吉太郎に任せているのだが、現代のホームドラマを書
かせたら天下一品の筆力が存分に発揮されている。単身赴任中の夫に愛人が発覚。そ
のことをきっかけに妻は、母として女として自立することを、家族という枠組みの中
で模索していく。シリアスなテーマを軽妙に加工することで見えてくる映画的リアリ
ティ。とりわけ母と子供たちの会話のキャッチボールは、14年後のいまもまったく古
びていない。『失楽園(劇場版)』『39(刑法第三十九条)』『黒い家』と、このと
ころ自身の監督作ではなぜかシナリオを書いていない森田だが、この才能を放棄する
のはほとんど“犯罪”である。再び自作による傑作を送り届けてくれる日を心待ちに
している。                           (相田冬二)

【VIDEO】
『3年目の浮気』(1983年/日本/1時間15分/日活:3,200円)
『ウホッホ探検隊』(1986年/日本/廃盤)
『失楽園(劇場版)』(1997年/日本/1時間57分/東映ビデオ:16,000円)
『キリコの風景』(1997年/日本/1時間45分/日活:16,000円)
『39(刑法第三十九条)』(1999年/日本/2時間13分/松竹ホームビデオ:16,000円)
□OFFICIAL SITE
 http://www.dms.co.jp/colorful/

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07:おすすめVIDEO
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    【 今週発売されるVIDEO&DVDの情報をチェック 】
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『アメリカン・ビューティー』 アカデミー賞5部門を受賞した、痛切なドラマ
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【データ】
1999年/アメリカ/2時間2分(10/27発売:CIC・ビクタービデオ)
監督:サム・メンデス 出演:ケビン・スペイシー、アネット・ベニング
カラー/ステレオ/字幕/吹替(税抜16,000円)

 郊外に買った家で、妻・娘と共に暮らすレスター・バーナムは、広告会社に勤める
42歳。平凡とも退屈ともとれる暮らしに終止符が打たれたのは、レスターが娘の親友
アンジェラに恋をしたからだった。突然会社を辞めて、ハンバーガーショップでバイ
ト。マリファナを吸い、高級車を買い、筋トレに余念がない。全てはアンジェラへの
恋心からだった。そんな夫にキレた妻も浮気。娘は自分を盗撮していた隣家の青年に
急接近していく……。崩壊していく“普通の家族”を描いて、アカデミー賞、ゴ-ル
デン・グローブ賞ほか数々の映画賞を独占した話題作。

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○さらにチェック!
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■『ロゼッタ』1999年/ベルギー・フランス/1時間33分(10/27発売:タキコーポ
レーション)
 アル中の母を抱えたロゼッタは、突然仕事を解雇されてしまう。決して好条件とは
言えない暮らしの中で、一途に希望を見いだそうとする力強い少女の姿を描いた感動
作。第52回カンヌ映画祭にて、パルムドール大賞、主演女優賞をダブル受賞。
監督:リュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ 出演:エミリー・ドゥケンヌ
カラー/ステレオ/字幕/吹替(税抜16,000円)

■『ボーン・コレクター』1999年/アメリカ/1時間57分(10/27発売:ソニー・ピク
チャーズ エンタテインメント)
 舞台は連続猟奇殺人犯の影に怯えるマンハッタン。職務中の事故で手足の自由を
失った犯罪学者ライムが、パトロール警官アメリアと共に難解な捜査に挑むサイコ・
スリラー。アンジェリーナ・ジョリーは本作でアカデミー賞助演女優賞を獲得。
監督:フィリップ・ノイス  出演:デンゼル・ワシントン
カラー/ステレオ/字幕/吹替(税抜15,800円)

■『ラブ・エトセトラ』1996年/フランス/1時間45分(10/27発売:クロックワ-ク
ス)
 新聞広告の“ラブetc.”欄でゲットした不器用な彼氏と結婚したマリー。その途
端、今まで親友だったピエ-ルに惹かれている自分に気づく……。大人になったS・
ゲンズブールが、愛に揺れ動く都会の女性を好演。
監督:マリオン・ヴェルヌー 出演:シャルロット・ゲンズブール
カラー/ステレオ/字幕(税抜15,800円)

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○新着DVD情報
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■『マン・オン・ザ・ムーン』1999年/アメリカ/1時間59分(10/25発売:パイオニア
LDC)
 ものまね好きな青年が、過激な芸風によって受ける世間の非難をはねのけ、スター
ダムにのしあがる。夢のカ-ネギ-・ホ-ルに手が届きそうな時、彼は自分が癌に冒
されている事を知る……。伝説のコメディアン、アンディ・カフマンを描いた感動の
実話。メイキング、未公開シーン、アンディ・カフマン・ストーリーほか特典収録。
監督:ミロシュ・フォアマン 出演:ジム・キャリー、コートニー・ラブ
カラー/ステレオ/字幕/吹替(税抜4,700円)

■『シュウシュウの季節』1998年/アメリカ/1時間40分(10/21発売:日本ビクター)
 文化大革命の中国で、放下政策に基づいて辺境地に送られた少女をみずみずしい
タッチで描く。『ラストエンペラー』に出演し、アジアを代表する女優となったジョ
アン・チェンが、原作に自らの幼少期を重ね合わせて初メガホンを取った、という意
欲作。映像特典として、スタッフ&キャスト・インタビュー、予告編を収録。
監督:ジョアン・チェン 出演:ルールー、ロブサン、ガオ・ジエ、シャン・チェン
カラー/ステレオ/字幕/吹替(税抜4,700円)

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2週目にしてディカプリオ主演作『ザ・ビーチ』が1位を獲得。『マーシャル・ロー』
は4週目にして首位から転落した。9週目の『救命士』が、先週の11位から10位とベス
トテンに返り咲きを果たしている。初登場作は、ジョージ・クルーニー主演の異色戦
争映画『スリー・キングス』が5位にランクイン。
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今週  先週  タイトル                         発売元
……………………………………………………………………………………………………
 1 ↑( 2)ザ・ビーチ          フォックス ホーム エンターテイメント
----------------------------------------------------------------------------
 2 ↓( 1)マーシャル・ロー       フォックス ホーム エンターテイメント
----------------------------------------------------------------------------
 3 ↑( 4)シックス・センス                 ポニーキャニオン
----------------------------------------------------------------------------
 4 ↓( 3)アンドリューNDR114    ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
----------------------------------------------------------------------------
 5 初(―)スリー・キングス              ワーナー ホーム ビデオ
----------------------------------------------------------------------------
 6 →( 6)シュリ                    アミューズソフト販売
----------------------------------------------------------------------------
 7 →( 7)エンド・オブ・デイズ                     東宝
----------------------------------------------------------------------------
 8 ↓( 5)ダブル・ジョパディー             CIC・ビクタービデオ
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 9 ↓( 8)ケイゾク/映画~Beautiful Dreamer~              東宝
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10 ↑(11)救命士           ブエナ ビスタ ホ-ムエンタ-テイメント
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*このランキングは全国の「TSUTAYA」のデータにより集計されています。
              □TSUTAYAのホームページ http://www.tsutaya.co.jp/

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08:今週の美女
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◆ジュリアン・ムーア◆Julianne Moore [1960.12.30.生まれ]
 30代になって映画の檜舞台に踊り出た遅咲きの演技派女優。赤毛のロングヘアと、
どこか不安げで、それでいて純真さをも感じさせる瞳、それを包み込むようなくっき
りとした二重瞼が印象的だ。哀しき未亡人的な雰囲気を漂わす、独特な色気を放つ彼
女。ときおり劇中でも見せる優しい笑顔は、男性なら思わず守ってあげたいと感じて
しまうほど、女性的な魅力にあふれている。

▽最新作情報
『ことの終わり』1999
 監督:ニール・ジョーダン 出演:レイフ・ファインズ
□OFFICIAL SITE
 http://www.spe.co.jp/movie/endoftheaffair/

▽おすすめな出演作品
『クッキー・フォーチュン』1999
 監督:ロバート・アルトマン 出演:グレン・クローズ
『マグノリア』1999
 監督:ポール・トーマス・アンダーソン 出演:トム・クルーズ
『理想の結婚』1999
 監督:オリバー・パーカー 出演:ケイト・ブランシェット
『サイコ』1998
 監督:ガス・バン・サント 出演:ビンス・ボーン
『ビッグ・リボウスキ』1998
 監督:ジョエル・コーエン 出演:ジェフ・ブリッジズ
『ブギーナイツ』1997
 監督:ポール・トーマス・アンダーソン 出演:マーク・ウォールバーグ
『ロスト・ワールド ジュラシックパーク』1997
 監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:ジェフ・ゴールドブラム
『サバイビング ピカソ』1996
 監督:ジェームズ・アイボリー 出演:アンソニー・ホプキンス
『9か月』1995
 監督:クリス・コロンバス 出演:ヒュー・グラント
『最高のルームメイト』1995
 監督:ピーター・イエーツ 出演:ピーター・フォーク
『暗殺者』1995
 監督:リチャード・ドナー 出演:シルベスター・スタローン
『42丁目のワーニャ』1994
 監督:ルイ・マル 出演:ウォーレス・ショーン
『妹の恋人』1993
 監督:ジェレマイア・S・チェチック 出演:ジョニー・デップ
『ショート・カッツ』1993
 監督:ロバート・アルトマン 出演:アンディ・マクダウェル
『逃亡者』1993
 監督:アンドリュー・デイビス 出演:ハリソン・フォード
『ゆりかごを揺らす手』1992
 監督:カーティス・ハンソン 出演:レベッカ・デ・モーネイ
『BODY ボディ』1992
 監督:ウリ・エデル 出演:マドンナ

★ MOVIE Watchプレゼント情報
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★『赤い標的 THE BREAK UP』の劇場招待券を5組10名の方にプレゼント
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 11月4日より、シネ・リーブル池袋にてレイトショー公開される『赤い標的 THE
BREAK UP』(監督/ポール・マーカス、出演/ブリジット・フォンダ、キーファー・サ
ザーランドほか)の劇場招待券を5組10名の方にプレゼントいたします。

◆夫の暴力により虐げられ、聴力を失った妻ジミー。しかし、夫の死体が発見された
ことから、彼女に殺人の容疑がかけられてしまう。ジミーは、自らの手でその容疑を
はらそうとするのだが……。今、社会問題となっている「ドメスティック・バイオレ
ンス」をテーマにした社会派サスペンスだ。

<応募方法>
 ご希望の方は、「『赤い標的 THE BREAK UP』場招待券希望」と明記して、送付先
住所(郵便番号)、氏名、年齢、職業、電話番号、「MOVIE Watch」を読んだ意見・
感想を必ずお書き添えのうえ、下記メールアドレスまでご応募ください(発表はプレ
ゼントの発送をもってかえさせていただきます)。

  ■応募先メールアドレス
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  ■締め切りは10月27日(金)

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