◆MOVIE Watch(毎週金曜日発行:無料) ────────────── 1999-3-19 ☆今週のHEADLINE☆───────────────────────────── ●オススメ封切り情報 『エブリバディ・ラブズ・サンシャイン』 幼なじみギャングの歪んだ愛憎関係 『ウィズ・ユー』 ケビン・ベーコンが30歳の"少年"を熱演する感動作 『パーフェクト・カップル』 現職のアメリカ大統領をモデルにした政治コメディ ○公開作 CHECK 5本! 『ギャングシティ』『パッチ・アダムス』 ほか ●MOVIE PADDOCK 出走を待ちわびる新作情報(期待値%つき!) 『カラー・オブ・ハート("Pleasantville")』 『ビッグ』『デーヴ』の脚本を手がけた、ゲイリー・ロス初監督作品 『なで肩の狐』 花村萬月の原作を、『蘇える金狼』('97)の渡辺武監督が映画化 ほか ●映画4人衆 『バグズ・ライフ』 ディズニーとピクサーが贈る、リアルな3D-CGアニメーション大作 ●TOPICS 第22回日本アカデミー賞、『愛を乞うひと』が8部門獲得 ほか ●興行成績ベストテン 『バグズ・ライフ』が初登場で首位 ●オススメVIDEO 『ビヨンド・サイレンス』 幸せな家庭で育っても、壁を超えてこその成長がある ○CHECK 10本! ●Weeklyレンタルビデオランキング マスク・オブ・ゾロがトップに! ●BS&CS今週の3本 ●COLUMN 【世界の終わりとハードとソフト・ワンダーランド(17)】 温故知新なのか? Hi8を救えッ! ソニーのアナログ救済計画[Digital8]その真意とは!! ●今週誕生の美女 ホリー・ハンター、フランソワーズ・ドルレアック ●プレゼント 『シックス・ストリング・サムライ』の劇場招待券を5組10名さま! [◆◆◆オススメ封切り情報◆◆◆] ────────────────────────────────────── 『エブリバディ・ラブズ・サンシャイン』 幼なじみギャングの歪んだ愛憎関係 ────────────────────────────────────── 3月20日より公開 '98年/イギリス/1時間42分 ◇監督・脚本・出演:アンドリュ ー・ゴス ◇プロデューサー:ジョアン・リエイ ◇音楽:ニッキー・マシュー ◇出演:ゴールディ、デビッド・ボウイ、レイチェル・シェレイ ◇配給:KSS ―シネ・アミューズ 12:15/14:20/16:45/19:00(~21:00) 同じ日に刑務所から出た幼なじみのギャング。ひとりは古巣の組織に舞い戻り、ひ とりはミュージシャンとして堅気の道へ進もうとする。だが組織に戻った男は、何と か親友を自分の手元に引き戻そうと、あの手この手で圧力をかけていく……。今風の 犯罪映画だが、テーマになっているのは同性愛めいた匂いのする男の嫉妬と執着心。 老ギャングを演じたデビッド・ボウイが、貫禄たっぷりの芝居で物語を引き締める。 □OFFICIAL SITE http://www.kss-inc.co.jp/movie/els/index.html □予告も見られるMOVIE Watchの紹介ページ http://www.watch.impress.co.jp/movie/main/guide/sunshine/sunshine.htm ────────────────────────────────────── 『ウィズ・ユー』 ケビン・ベーコンが30歳の"少年"を熱演する感動作 ────────────────────────────────────── 3月20日より公開 '97年/アメリカ/1時間39分 ◇監督:ティモシー・ハットン ◇脚本:カレン・ジャンセン ◇出演:ケビン・ベーコン、メアリー・スチュアート ・マスターソン、エヴァン・レイチェル・ウッド ◇配給:セテラ ―銀座テアトル西友 21:20(~23:00) ここ数年、ハリウッドでは俳優の初監督作品が何本も作られているが、この映画も そんな俳優出身監督のデビュー作。知的障害を持つ30歳の"男の子"と、複雑な家庭 で育った10歳の女の子の友情を描いたヒューマン・ドラマだ。少女役のレイチェル・ ウッドも可愛いのだが、障害者リッキー役のケビン・ベーコンが素晴らしい。自分の 力ではどうしようもない境遇の中で、けなげに生きるリッキーの姿には泣けてしまう。 □OFFICIAL SITE http://www.gaga.co.jp/movie/withyou1.html □MOVIE Watchの紹介ページ http://www.watch.impress.co.jp/movie/main/guide/withyou/withyou.htm ────────────────────────────────────── 『パーフェクト・カップル』 現職のアメリカ大統領をモデルにした政治コメディ ────────────────────────────────────── 3月20日より全国東宝洋画系にて公開 '98年/アメリカ/2時間23分 ◇監督・製作 :マイク・ニコルズ ◇脚本:エレン・メイ ◇出演:ジョン・トラボルタ、エマ・ トンプソン、ビリー・ボブ・ソーントン、キャシー・ベイツ ◇配給:東宝東和 研修生との「不適切な関係」が話題になった、アメリカ大統領ビル・クリントン。 彼が大統領になるため、いかに選挙を戦ったかを描いた映画がコレだ。政策は立派、 人柄も好感が持てるのに、女性関係のだらしなさが玉にきずの大統領候補スタントン。 選挙本部には専門のスキャンダルもみ消し屋がいて、せっせとスタントンの尻拭いに 奔走するのだ。本物のスキャンダルの後だけに、この映画はどこも本物らしく見える。 □OFFICIAL SITE http://www.toho.co.jp/towa/perfect/welcome-j.html ============================================================================ ○公開作 CHECK 5本! ============================================================================ ★=注目作 ★★=見て損はしない ★★★=これは必見! (未)=未見 ■『ギャングシティ』 3月20日より渋谷シネパレス他にて公開 ★★★ 麻薬の売人を殺して金を奪っていた刑事コンビが、潜入捜査中の覆面警官を間違って 殺してしまった。ふたりはアル中のホームレスに罪をなすりつけるのだが、なぜか凄 腕の弁護士が現れて事態はあらぬ方向に……。悪徳警官を主人公にした異色犯罪映画。 □OFFICIAL SITE http://www.gaga.co.jp/movie/gangcity1.html ■『パッチ・アダムス』 3月20日より全国東宝洋画系にて公開 ★★ 『グッド・ウィル・ハンティング』のロビン・ウィリアムスが、患者の治療に笑いを 持ち込もうとする実在の医師を演じる伝記映画。ウィリアムスはコメディアン出身、 監督も脚本家もコメディが専門なので、この映画にはまさにうってつけの布陣だ。 □OFFICIAL SITE http://www.toho.co.jp/cinema/patch/welcome-j.html ■『鉄・平成侠客伝』 3月20日よりシネマ・ロサ1にて公開 ★★ 死ぬ前にもうひと花咲かせようと考えている初老のヤクザの前に、鉄と名乗る奇妙な 男が現れる。『大怪獣東京に現わる』の宮坂武士監督が、得意のとぼけたタッチで綴っ た異色のヤクザ映画だ。奇妙なユーモア感覚に、思わず笑ってしまう場面が多い。 □OFFICIAL SITE http://www.gaga.co.jp/movie/tetu1.html ■『愛する者よ、列車に乗れ』 3月20日よりル・シネマにて公開 ★★ 死んだ画家の葬儀に出席するため、同じ列車に乗り合わせた故人の親類や友人たち。 ひとりの強烈な個性が、死んでもなお、見ず知らずの人々を招き寄せる。現代フラン スを代表する二枚目俳優、ヴァンサン・ペレーズのニューハーフ姿にビックリ仰天。 □OFFICIAL SITE http://www.rim.or.jp/~comstock/TRAIN/TRAIN.htm ■『ローカルニュース』 3月20日よりBOX東中野にて公開 ★★ 地方テレビ局で働くニュース取材チームの仕事ぶりを、皮肉なユーモアたっぷりに描 くコメディ映画。平和な地方都市に、世間をアッと驚かせるニュースなど簡単に転が っているはずがない。取材チームは何でもない日常の風景をニュースに仕立てるのだ。 □OFFICIAL SITE http://www.butaman.ne.jp:8000/~omuro/localnews/index.html [Written by 服部弘一郎] [◆◆◆MOVIE PADDOCK◆◆◆] ============================================================================ 出走を待ちわびる新作情報を、 期待値%つきでお届けします! ============================================================================ ────────────────────────────────────── ■『カラー・オブ・ハート("Pleasantville")』 初夏/全国東宝洋画系(期待値80%) ────────────────────────────────────── 高校生の兄妹、ディビットとジェニファーは、ひょんなことから'50年代の白黒TVド ラマ、「プレザントヴィル」の世界に迷い込んだ。雨は降らず、気温は常に22度。バ スケットボールのゴールは必ず決まり、素直な子供たちといつもキレイなママがいて ……。そこは、暴力や差別もない完璧な世界だったが、ジェニファーがセックスを持 ち込んだために、保たれていた秩序が崩れ、白黒の世界に色が付き始めて……。監督 は、これが第1作目となるゲイリー・ロス(『ビッグ』『デーヴ』で脚本を担当)。 出演は、トビー・マグァイア(『アイス・ストーム』)、リース・ウィザースプーン (『Twilight』)ほか。製作は、『アウト・オブ・サイト』のスティーブン・ソダー バーグ。本年度(第71回)アカデミー賞3部門(美術賞・音楽賞・衣装デザイン賞) ノミネート、'98年LA批評家協会賞最優秀助演女優賞受賞(ジョアン・アレン)。 □OFFICIAL SITE http://www.gaga.co.jp/movie/pleasant1.html ────────────────────────────────────── ■『なで肩の狐』 4月1日/シネマ下北沢(65%) ────────────────────────────────────── 新宿で恐れられていた、「なで肩の狐」こと木常。彼は、ヤクザ稼業から足を洗い、 昔馴染みの女が経営するスナックに居候していた。そんなある日、彼の前に昔の仲間 の徳光が現れる。木常は、徳光に預かり物を頼まれるが……。原作(同名)は花村萬 月、監督は渡辺武('97年製作『蘇える金狼』)。出演は、椎名桔平、哀川翔、鶴見 辰吾、洞口依子ほか。 ────────────────────────────────────── ■『踊れトスカーナ!』 5月/シャンテ・シネ(70%) ────────────────────────────────────── スペインからイタリア・トスカーナの田舎町へやってきたフラメンコ・ダンサーに恋 をした、会計士レバンテ。そんな彼と彼を取り巻く個性豊かな町の人々の、おかしく も切ない人間模様を、トスカーナの町を舞台に描く。監督・出演はレオナルド・ピエ ラッチョーニ。 □OFFICIAL SITE http://www.cecchigori.com/Cinema/ciclone/home.htm [◆◆◆映画4人衆◆◆◆] ============================================================================ 『バグズ・ライフ』 ディズニーとピクサーが贈る、リアルな3D-CGアニメーション大作 ============================================================================ 毎年秋になると、冷酷極まりないバッタ軍団への供え物(食料)を用意しなければ ならないアリたち。今年もその季節がやってきた。ところが、ドジなフリックのせい で供え物はすべて台無し。彼らはバッタ軍団のボスの怒りを買い、秋の終わりまでに 2倍の供え物を要求されてしまう。責任を感じたフリックは、仲間をバッタ軍団から 守るため、バッタと戦ってくれる勇ましい虫たちを探す旅に出る。そしてある日、勇 ましそうな虫の一団に出会うのだが……。 (満点は★5つ/半は★半分) ■最初からずっとのめりこんでしまい、ラストの○○たちの目玉の不気味な可愛さで ノックアウト。『サボテン・ブラザース』ファンにもぜひオススメ。★★★★半<唯> ■鳥が怖い。親鳥も怖いが、雛鳥たちがまた怖い。しかし、最も怖いのはこの映画の 残酷極まりないブラックユーモアで笑う子供たち。 ★★★半☆<古> ■物語的には『アンツ』のほうが好き。でも、キャラクターの可愛らしさはこちらの ほうが断然上だし、背景も美しい。パステルカラーに心が弾む。 ★★★半☆<巴> ■最新のCGアニメの中に、古き良き時代の邦画にも似た独特の味わいがある。作為に 作為を重ねると、いわゆるNG集までひとつの作品になる時代、か。 ★★★半☆<冴> □OFFICIAL SITE http://www.disney.co.jp/movies/ [◆◆◆TOPICS◆◆◆] ---------------------------------------------------------------------------- ★第22回日本アカデミー賞、『愛を乞うひと』が8部門獲得 ---------------------------------------------------------------------------- 3月12日(金)、東京都港区の新高輪プリンスホテルで、第22回日本アカデミー賞の 授賞式が行われた。昨年のモントリオール世界映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した 『愛を乞うひと』(監督/平山秀幸、主演/原田美枝子)が、作品賞、監督賞、主演 女優賞、脚本賞、撮影賞、照明賞、美術賞、編集賞の8部門を獲得した。また、主演 男優賞を柄本明(『カンゾー先生』)、助演男優賞をいかりや長介(『踊る大捜査線 /THE MOVIE』)、助演女優賞を麻生久美子(『カンゾー先生』)がそれぞれ受賞し たほか、日本アカデミー賞協会栄誉賞が故黒澤明監督、会長特別賞が故伊丹十三監督 と故木下恵介監督、そして俳優の故高田浩吉に贈られた。 □国内主要映画賞、受賞結果 http://www.werde.com/movie/special/kokunai.html ---------------------------------------------------------------------------- ★『ユー・ガット・メール』、興収13億円突破 ---------------------------------------------------------------------------- 丸の内ルーブル系で公開中の『ユー・ガット・メール』は、公開4週目までの累計で、 動員91万人、興収13億3千万円に達し、順調な伸びをみせている。 ---------------------------------------------------------------------------- ★全米興行収入、"Analyze This"が2週連続首位 ---------------------------------------------------------------------------- 先週末の全米興行収入は、ロバート・デ・ニーロ主演のコメディー"Analyze This"が 2週連続で首位を獲得した。2位は初登場のスリラー"The Rage:Carrie2"、3位は前週2 位の"Cruel Intentions"。 □"Analyze This" OFFICIAL SITE http://www.analyzethis.com/ □"The Rage:Carrie2" http://www.mgm.com/carrie2/ [◆◆◆興行成績ベストテン◆◆◆] ============================================================================ ディズニー&ピクサーのCGアニメ、『バグズ・ライフ』が初登場で首位を 獲得。大人も子供もそれぞれの立場で楽しめる上質な作品に仕上がってい て、戦略的にも大成功。同じく初登場の『微笑みをもう一度』は10位。 『踊る大捜査線/THE MOVIE』が再びランクインを果たしている。 ============================================================================ 【配収】 1 初(─)バグズ・ライフ ( 1週) 2 →( 2)アルマゲドン (14週) 3 ↑( 4)ユー・ガット・メール ( 5週) 4 ↓( 3)'99春・東映アニメフェア ( 2週) 5 ↓( 1)ガメラ3/邪神〈イリス〉覚醒 ( 2週) 6 →( 6)ドラえもん のび太の宇宙漂流記 ほか ( 2週) 7 ↓( 5)スネーク・アイズ ( 3週) 8 →( 8)ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ ウルトラマンガイア・超時空の大決戦 ( 2週) 9 ↑(12)踊る大捜査線/THE MOVIE (20週) 10 初(─)微笑みをもう一度 ( 1週) 興行通信社調べ1999/3/13~1999/3/14(銀座・新宿・渋谷3地区代表館集計) -------------------------[◆◆◆オススメVIDEO◆◆◆]------------------------ 少女が大人になる過程のドラマをドイツの女性監 督が描いた『ビヨンド・サイレンス』。少女役の 子も大人役の女性もとてもかわいくて魅力的。 ---------------------------------------------------------------------------- 『ビヨンド・サイレンス』 幸せな家庭で育っても、壁を超えてこその成長がある ---------------------------------------------------------------------------- 【データ】 '96年/独/1時間53分(3/26発売:アミューズビデオ) 監督:カロリーヌ・リンク 出演:シルヴィー・テステュー,タチアーナ・トゥリープ 耳の聞こえない両親を手話通訳で支える一方で、愛情を注がれて少女は大人になっ た。しかし彼女が求めた進路は音楽の道だった。勉強のため田舎の家を出て街に出る 少女と、やるせなさの残る父との間に横たわった溝。やがて訪れるいくつかの出来事 を乗り越えて、少女は成長し、父もまた何かを感じとる。ストーリーのドラマ性とは 裏腹に現実をドライに見つめる監督の視点が、親子の理解の姿をリアルに描き出す。 ---------------------------------------------------------------------------- ○CHECK 10本! ---------------------------------------------------------------------------- ■『エクソシスト 特別版』2時間2分/米(3/26発売:ワーナー・ホーム・ビデオ) 緻密な演出とリアリティで少女への悪魔憑きと神父の苦闘を描き出した歴史的作品が デジタルリミックス版で復活。今回新しく付属したメイキングには、25年ぶりに語ら れた監督・原作者・出演者たちの熱いメッセージや笑えるやりとりまで収録されてお り、ファンは必見。 監督:ウィリアム・フリードキン 出演:リンダ・ブレア,エレン・バースティン ■『マーキュリー・ライジング』1時間52分/米(3/26発売:CICビクタービデオ) 国家機密の暗号を解いてしまい、隠蔽のために命を狙われることになった自閉症の男 の子。心を閉ざした彼を、パラノイアの過去を持つ刑事が命がけで守りつつ、陰謀を 暴いていく。 監督:ハロルド・ベッカー 出演:ブルース・ウィリス,アレック・ボールドウィン ■『ラスト・ウェディング』1時間34分/豪(3/26発売:CICビクタービデオ) 世界一美しい島へやってきた3組のカップル。その中のひとりは、余命があとわずか で、この島でのウェディングを夢見ていた。ふたりのために手作りの最高の結婚式を 計画する4人。そしてすばらしき運命の日が……。 監督:グレーム・ラティガン,デヴィッド・ジャイルス 出演:ジャクソン・トンプソン ■『リバース』1時間31分/米(3/20発売:日本コロムビア) 交渉のミスで人質を死なせてしまった女性刑事がテキサスの砂漠でヒッチハイクする ことになり、やがてタイムマシーンで悪夢の場面の20分前に戻されてしまう。彼女は 繰り返す過去の中で未来を変えることができるのか……。 監督:ルイス・モーノウ 出演:ジェイムズ・ベルーシ,カイリー・トラヴィス ■『スライディング・ドア』1時間39分/米(3/21発売:パイオニアLDC) 朝からのトラブルで最悪な気分のまま地下鉄の駅へ向かったひとりの女性。発車のベ ルを聴いてあわててホームを走ったものの列車の扉は目の前で閉じた。しかしこのと き、ギリギリ間にあって滑り込んだ「もしも」の自分が、ドアの向こうでもうひとつ の1日を送ったとしたら…… 監督:ピーター・ハウィット 出演:グウィネス・パルトロウ,ジョン・ハンナ ■『卵の番人』1時間26分/ノルウェー (3/22発売:ユーロスペース/日本スカイウェイ) ノルウェーの森の中の一軒家で暮らす、ファーとモウは老兄弟。その平穏な日々に、 怪しげな容貌の男・ファーの息子が卵のコレクションとともに割り込んでくる。 監督:ベント・ハーメル 出演:スヴェレ・ハンセン,ヒェル・ストルモーン ■『ヤジャマン 踊るパラダイス』2時間45分/インド (3/22発売:日本スカイウェイ/アジア映画社) 『ムトゥ踊るマハラジャ』の黄金コンビの、主演としての初共演作品。熱き男の、涙 と怒りのバトル、そして華麗なる極楽群舞。 監督:R・V・ウダヤクマール 出演:ラジニカーント,ミーナ,ナポレオン,マノラマ ■『生きない』1時間41分/日本(3/25発売:バンダイビジュアル) 保険金で借金を返すための自殺バスツアー。そこへ乗り込んできた招かれざる客のた めに、少しだけその歯車が狂うのだが……。出演のダンカンが脚本も担当。 監督:清水浩 出演:ダンカン,大河内奈々子,尾美としのり,グレート義太夫,左右田一平 ■『ギターはもう聞こえない』1時間38分/仏(3/26発売:シネカノン) アンダーグラウンドの歌姫・ニコが死去したのち、かつての夫でもあったガレル監督 が彼女との思い出をもとに撮り上げた愛の日々。'91年ベネチア映画祭銀獅子賞受賞。 監督:フィリップ・ガレル 出演:ブノワ・レジャン,ヨハンナ・テア・シュテーゲ ■『ミミ』52分/仏(3/26発売:日活) 親戚宅に世話になっている12歳の少女。狼の視線と邪魔者扱いに挟まれながら、病巣 のような都会の一角で少女は荒んでいく。『カルネ』のギャスパー・ノエが撮影およ び製作。 監督:ルシール・アザリロヴィック 出演:サンドラ・サマルティーノ [Written by 唯よーじゅ] [◆◆◆Weeklyレンタルビデオランキング◆◆◆] 3月7日~3月13日 ============================================================================ ◆◆◆◆◆◆◆ カルチュア・コンビニエンス・クラブ TSUTAYA提供 ◆◆◆◆◆◆◆ レンタルビデオ全国総合ランキング(字幕+吹替え版) ♪♪♪レンタル前に要チェック!♪♪♪ 【TSUTAYA調べ】 ============================================================================ 【 1】(4)マスク・オブ・ゾロ ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント ---------------------------------------------------------------------------- 【 2】(-)ディープインパクト CIC・ビクタービデオ ---------------------------------------------------------------------------- 【 3】(1)ブラッド パイオニアLDC ---------------------------------------------------------------------------- 【 4】(3)TAXi ポニーキャニオン ---------------------------------------------------------------------------- 【 5】(-)仮面の男 ワーナーホームビデオ ---------------------------------------------------------------------------- 【 6】(-)GODZILLA(ゴジラ) 東宝 ---------------------------------------------------------------------------- 【 7】(初)ホーム・アローン 3 フォックス ホーム エンターテイメント ---------------------------------------------------------------------------- 【 8】(-)ポケットモンスター~ミュウツーの逆襲 メディアファクトリー ---------------------------------------------------------------------------- 【 9】(7) L.A.コンフィデンシャル ポニーキャニオン ---------------------------------------------------------------------------- 【10】(9)リーサル・ウェポン4 ワーナーホームビデオ ---------------------------------------------------------------------------- *このランキングは全国の「TSUTAYA」943店舗のデータにより集計されてます。 ()内は前回のランキング □TSUTAYAのホームページ:http://www.tsutaya.co.jp/ [◆◆◆BS&CS今週の3本◆◆◆] セレクター:古山 慶 ---------------------------------------------------------------------------- 3/23(火)『バードケージ』 WOWOW(16:00~) ---------------------------------------------------------------------------- ショークラブ「バードケージ」のオーナー兼演出家アーマンドと、店の看板スターの アルバートは、男同士だが私生活でも愛し合う、最高のパートナーだった。ところが、 アーマンドの息子が超保守派上院義員の娘と結婚することになり……。3/20から公開 される『パッチ・アダムス』のロビン・ウィリアムス主演作。 ---------------------------------------------------------------------------- 3/24(水)『F/X 引き裂かれたトリック』 SKY CINEMA(13:00~) ---------------------------------------------------------------------------- 映画界で特殊視覚効果(SFX)の仕事をしている男が、司法省のある機関から暗殺の 偽装依頼を受け、陰謀に巻き込まれていくサスペンス・アクション。主人公が変装・ 偽装を駆使して活躍するアイディアが、この作品の魅力。気に入った方は、同チャン ネルでこの後に放映される続編、『F/X イリュージョンの逆転』もどうぞ。 ---------------------------------------------------------------------------- 3/25(木)『スクエアダンス』 パワームービー(前10:30~) ---------------------------------------------------------------------------- 少女ジュマは、気難しく頑固な祖父と2人で暮らしていた。ある日、ジュマの前にか つて自分を捨てた実の母が現れて……。家族の絆と愛を描いた秀作。祖父を演じるジ ェーソン・ロバーツの演技が光る一品。ロブ・ロウが知恵遅れの青年を好演している のにも注目。 [◆◆◆COLUMN◆◆◆] ============================================================================ 【世界の終わりとハードとソフト・ワンダーランド(17)】 温故知新なのか? Hi8を救えッ! ソニーのアナログ救済計画[Digital8]その真意とは!! ============================================================================ 従来のHi8テープにDV規格の録画/再生を可能とする新フォーマット、[Digital8]が 登場したッス。無論そんなことするのソニーなんですけど、コレって一体なんなんだ よ、おいーッ! と、これからMiniDVカメラを買おうと思っている人なんかは考え込 んじゃってるんじゃないかと思います。まぁ簡単に言いますと、新規格を次々と産み 出してきたフォーマット・ファクトリーSonyの旧規格へのケジメですな。いい風に言 うと。 DVは、昨年販売されたビデオ・カメラのシェア75%。すでに不動のメインストリー ムに成長している。そういった現状で、Hi8ユーザーは大量の映像資産を抱えたまま、 日々、恐怖と不安に駆られながらもRECボタンを押し続けている。Hi8はこれからどう なるんだ? ベータみたいになって生産量が激減したらテープ価格が上がっちゃうん じゃないのぉ? と。さらに問題は、今使っているHi8カメラが潰れた時だ。MiniDV に買い換えると、今まで撮ってきたテープが全部パァー。またHi8を買うのも何だし、 Hi8デッキ買う予算はないし、とHi8ユーザーにとっては問題山積み。そんなユーザー へのソニーからの提案が、[Digital8]。 8ミリ/Hi8方式で録画した今までのテープが再生でき、しかもHi8テープにDV方式の 高画質録画。[Digital8]の登場でHi8テープの安定供給も続く、と、Hi8問題を一気に 解決。ただ、テープ走行速度が変わるため、録画時間は120分テープで60分と半分に。 それでも、まだまだ価格の下がらないMiniDVテープと比較すると1/3のコスト。そし て、メリットはユーザーにだけある訳じゃない。ソニーも成熟したHi8のインフラを 再利用できるから、開発コストを抑えられ、最初から低価格の製品を提供できる…… と、まぁイイことづくめの[Digital8]だが、その将来性には不安が残るのだ。今回登 場したDCR-TRV310Kと110K、どちらもDV端子がついていてVAIOとの相性もバッチリだ し、信号自体はDVだから同等のレンズなら画質もMiniDVに劣らない。が、問題はテー プのサイズ。Hi8はMiniDVの倍は大きい。つまり、カメラの小型化では決定的に不利。 また、[Digital8]は、高価なDVカメラが売れない海外市場向けの廉価版デジカムとい う説もある。となると、上位機種の登場も期待薄。他メーカーが簡単に[Digital8]に 乗ってくるとも思えないし、うーん、どうでしょう。まぁ、ソニー党の僕としては、 Hi8ユーザーへの礼儀だと思いたいけどネ。 □DCR-TRV310K/110K http://www.sony.co.jp/ProductsPark/Consumer/VD/DCR-TRV310K/index.html [Written by 藤原タカシ] [●☆●今週誕生の美女●☆●] ---------------------------------------------------------------------------- ◆ホリー・ハンター◆ Holly Hunter [1958.3.20.生まれ] 一見堅そうな顔立ちが見せる、柔らかい口もとの微笑みやセクシーな視線がついつい 気になり、いつの間にか翻弄されてしまう。またそれが彼女を見る楽しみだったり。 『ピアノ・レッスン』('93 監督:ジェーン・カンピオン 出演:ハーベイ・カイテル) でアカデミー主演女優賞を受賞。 ▽その他オススメな出演作品 『ブロードキャスト・ニュース』'87 監督:ジェームズ・L・ブルックス 出演:ウィリアム・ハート 『赤ちゃん泥棒』'87 監督:ジョエル・コーエン 出演:ニコラス・ケイジ 『愛を奏でて』'92 監督:マーサ・クーリッジ 出演:ジーナ・ローランズ 『コピーキャット』'95 監督:ジョン・アミエル 出演:シガーニー・ウィーバー 『ホーム・フォー・ザ・ホリデイ』'95 監督:ジョディ・フォスター 出演:ロバート・ダウニーJr. 『クラッシュ』'96 監督:デビッド・クローネンバーグ 出演:ジェームズ・スペイダー 『普通じゃない』'97 監督:ダニー・ボイル 出演:ユアン・マクレガー ◆フランソワーズ・ドルレアック◆ Francoise Dorleac [1942.3.21.生まれ] カトリーヌ・ドヌーヴの実の姉。妹が華々しく名声を得る一方で、劣らぬ魅力と、勝 る妖艶さを振りまいて'60年代を駆け抜けた。『ロシュフォールの恋人たち』('66 監 督:ジャック・ドゥミ 出演:ジーン・ケリー)でドヌーヴとの共演が見られたのも束 の間、25歳の若さで生涯を閉じた。 ▽その他オススメな出演作品 『リオの男』'63 監督:フィリップ・ド・ブロカ 出演:ジャン・ポール・ベルモンド 『柔らかい肌』'64 監督:フランソワ・トリュフォー 出演:ジャン・ドサイ 『袋小路』'66 監督:ロマン・ポランスキー 出演:ドナルド・プレザンス 『10億ドルの頭脳』'67 監督:ケン・ラッセル 出演:マイケル・ケイン [Written by 唯よーじゅ] ▼MOVIE WatchのHP http://www.watch.impress.co.jp/movie/ ---------------------------------------------------------------------------- ●劇場招待券プレゼント! ---------------------------------------------------------------------------- MOVIE Watchでは3/26(金)より渋谷のパルコ・スペースパート3で公開する 『シックス・ストリング・サムライ』の劇場招待券を5組10名さまに抽選でプレゼン トいたします。 ご希望の方は3月22日までに下記メールアドレスに 「シックス・ストリング・サムライ」の劇場招待券希望と明記のうえ、氏名、発送先 住所を添えてご応募ください。 なお、発表は発送をもってかえさせていただきます。 応募先メールアドレス movie-watch-present@impress.co.jp □MOVIE Watchの作品紹介ページ http://www.watch.impress.co.jp/movie/main/guide/samurai/samurai.htm ----------------------------◆◆◆ 後記 ◆◆◆---------------------------- ■衛星放送で『蜘蛛女のキス』を観た。鑑賞したくなった理由はラウル・ジュリア だったんだけれど、W・ハートがよかった。もう一度じっくり観てみたいな。 <巴> ■『バグズ・ライフ』の音楽のR・ニューマンは、'70年代に優れたシニカルなポップ ミュージックを歌ってたシンガーソングライター。興味があれば聴いてみて。 <古> ■虚構が、現実よりもっと現実に寄り添う瞬間の驚き。ある意味でそれを逆手にとっ たCGアニメ、観終わった子供たちが、母の手の温もりを忘れませんように。 <冴> ▼問い合わせ先 ────────────────────────────── movie-watch-info@impress.co.jp :記事内容 ウォッチ編集部 ad-sales@impress.co.jp :広告関連 インプレス A&D sales@ips.co.jp :配信先等 インプレス販売 ▼購読中止・配信先変更 ────────────────────────── 下記のURLから、ポイントアップシステムのメンバーIDとパスワードを入力し、案 内にしたがって、中止・変更をしてください。なお、メンバーID等が不明なときは、 sales@ips.co.jpまでご連絡ください。 http://www.ips.co.jp/pointup/query.htm ────────────────────────────────────── 発行人 塚本慶一郎/編集人 井芹昌信 発行 株式会社インプレス 〒102-0075 東京都千代田区三番町20 編集:デラ・ジャパン株式会社(紺野美樹、服部弘一郎、唯洋樹、菊池朋子) Copyright(C) 1997-1999 Impress Corporation. 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