◆MOVIE Watch(毎週金曜日発行:無料)─────―――──―────1999-1-29


☆今週のHEADLINE☆─────────────────────────────

●オススメ封切り情報
 『メリーに首ったけ』 誰だってキャメロン・ディアスに首ったけ!
 『ヴァンパイア/最期の聖戦』 現代の吸血鬼ハンターを描くカーペンター最新作
 『QUEEN VICTORIA/至上の愛』 スキャンダルの影に騎士道精神あり!
 ○公開作 CHECK 5本!
 『ドッグス』『ノストラダムス』 ほか

●MOVIE PADDOCK 出走を待ちわびる新作情報(期待値%つき!)
 『ギャングシティ』 『コン・エアー』製作総指揮のジム・カウフ初監督作品
 『アンジャリ』 マニラトナム監督による"マサラ"メルヘン ほか

●映画4人衆
 『ラッシュアワー』 持ち味の違う2人がタッグを組んで善戦

●TOPICS
 『永遠と一日』、テオ・アンゲロプロス来日記者会見
 ゴールデン・グローブ賞の各賞が発表! ほか

●興行成績ベストテン

●オススメVIDEO
 『ソウル・フード』 家族をつなぐ、おばあちゃんの料理
 ○CHECK 7本!

●Weeklyレンタルビデオランキング
 リングの恐怖がレンタルビデオでも話題に!?・・・

●BS&CS今週の3本

●COLUMN
 【映画は音楽だ(13)】
  選曲の妙が光るこの作品。バレンタイン目前のこの時期に

●今週誕生の美女

●後記

■■■■■■■■■■■■■■プレゼントのお知らせ■■■■■■■■■■■■■■
「バンディッツ」試写会ご招待!
MOVIE Watchでは3月13日より渋谷パルコSPACE PART3にて公開される、ドイツの音楽
青春映画「バンディッツ」の特別試写会に5組10名さまを抽選でご招待いたします。

開 催 日 時:2月12日(金)18時開場 18時30分開映
場     所:ヤクルトホール (TEL03-3574-7255)
応 募 方 法:下記アドレスまで「バンディッツ」試写会希望と明記のうえメール
        にて、氏名、チケットの送付先を必ず記入してご応募ください。
〆     切:1月30日(土)着分まで
応募先アドレス:movie-watch-present@impress.co.jp
なお、抽選結果の発表は、発送をもってかえさせていただきます。
MOVIE Watchの紹介ページ:
http://www.watch.impress.co.jp/movie/main/guide/bandits/bandits.htm
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                    [◆◆◆オススメ封切り情報◆◆◆]
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『メリーに首ったけ』        誰だってキャメロン・ディアスに首ったけ!
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1月30日より全国東宝洋画系にて公開 '98年/アメリカ/1時間59分 ◇監督・脚本
:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー ◇出演:キャメロン・ディアス、マ
ット・ディロン、ベン・スティラー、リー・エバンス ◇配給:20世紀フォックス

 『ベスト・フレンズ・ウェディング』『普通じゃない』で、メジャーな人気に火が
ついたキャメロン・ディアスの最新作。悪ふざけと下ネタが売りのファレリー兄弟が、
日本のTVドラマで同じことをやれば抗議電話で局の回線がパンクしそうなギャグを連
発。ともすれば下品になりがちな内容がかろうじて最後の一線で踏みとどまれるのも、
ディアス嬢がいるからだろうか。好き嫌いはあるだろうが、笑えるのも確かなのだ。
 □OFFICIAL SITE
  http://www.foxjapan.com/movie/mary/
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『ヴァンパイア/最期の聖戦』  現代の吸血鬼ハンターを描くカーペンター最新作
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1月30日より全国洋画系にて公開 '98年/アメリカ/1時間48分 ◇監督・音楽:ジ
ョン・カーペンター ◇製作:サンディー・キング ◇出演:ジェームズ・ウッズ、
ダニエル・ボールドウィン、シェリル・リー ◇配給:日本ヘラルド映画

 現代社会の闇に生息する吸血鬼(ヴァンパイア)と、最新装備に身を固めたカトリ
ック教会公認のハンターたちの息詰まる攻防。設定の荒唐無稽さとスピード感は、マ
カロニ・ウェスタンのノリ。特殊メイクを使った凄惨な吸血鬼ハンティングの描写は、
『遊星からの物体X』のカーペンター監督ならではだ。独特の映像美はケレン味たっ
ぷりで、好きな人は血液が沸騰しそうな興奮を味わえること請け合い。僕は大好き。
 □OFFICIAL SITE
  http://www.spe.sony.com/movies/jump/f_vampires.html
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『QUEEN VICTORIA/至上の愛』       スキャンダルの影に騎士道精神あり!
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1月30日より公開 '97年/イギリス/1時間46分 ◇監督:ジョン・マッデン ◇脚
本:ジェレミー・ブロック ◇製作:サラ・カーティス ◇出演:ジュディ・デンチ、
ビリー・コノリー、アントニー・シェール ◇配給:松竹富士
 ―ル・シネマ 11:00/13:00/16:20/19:00(~20:55)

 繁栄の絶頂を極めた19世紀のイギリスで、ヴィクトリア女王の身に降りかかった王
室スキャンダルがあった。相手はスコットランド人の従僕ジョン・ブラウン。身分を
越えたふたりの信頼と友情は、やがて恋愛感情にまで高められていく。ふたりの関係
は最後まで「友だち以上、恋人未満」で終わる。だが一見中途半端にも思えるこの関
係が、この映画の中で宝石のように輝いている。まさにこれが『至上の愛』なのだ。
 □OFFICIAL SITE
  http://www.nihon.net/bunkamura/event/queen/queen.htm
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○公開作 CHECK 5本!
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★=注目作 ★★=見て損はしない ★★★=これは必見! (未)=未見

■『ドッグス』 1月30日よりユーロスペースにて公開 ★★★
目の前で逃亡犯を取り逃がした女刑事が、少しずつ犯罪の泥沼に足を取られて行く。
監督は『死国』の長崎俊一だが、映画としてはこっちの方が数段面白い。全編ビデオ
撮影の乾いた画像が、ヒロインの微妙な心理をあぶり出して行く。主演は水島かおり。

■『ノストラダムス』 1月30日より銀座シネパトス他にて公開 ★★
今年の7月に空から恐怖の大魔王が落ちてくると予言した、ミシェル・ド・ノストラ
ダムスの伝記映画。キワモノかと思いきや、これが至って真面目な歴史劇。『ドーベ
ルマン』で悪徳刑事を演じたチェッキー・カリョが、主人公ノストラダムスを熱演。
 □OFFICIAL SITE
  http://www.toho.co.jp/towa/nos/welcome-j.html

■『キラーコンドーム』 1月30日より俳優座トーキーナイトにて公開 ★★
ニューヨーク下町の安ホテルで、男性客がペニスを噛み切られる事件が連続発生。ベ
テラン刑事は犯人がホテル備え付けのコンドームだと考えるのだが……。ハードボイ
ルドな刑事映画をパロったホラー・コメディ。台詞がドイツ語だというだけで笑える。
 □OFFICIAL SITE
  http://is.eunet.ch/kondom/kmovinf.htm

■『完全なる飼育』 1月30日よりテアトル新宿にて公開 ★★
女子高生を誘拐して理想の恋人に仕立てようとした中年男の夢と挫折。監督はバラエ
ティ番組でくだらないダジャレを連発する和田勉。怪優・竹中直人が主人公の中年男
を演じているが、最大の見どころはヒロインを演じた小島聖の大きなオッパイなのだ。

■『ボクらはいつも恋してる!/金枝玉葉2』
                1月30日よりシネマミラノにて公開 ★★
有名な音楽プロデューサーであるサムと、男装の少女歌手ウィンの、ちょっと可笑し
くて切ない恋を描いた『君さえいれば/金枝玉葉』の続編。監督は前作と同じピータ
ー・チャン。恋人同士の前に立ちふさがる、数々のトラブルを描いた辛口ラブコメだ。
                          [Written by 服部弘一郎]

            [◆◆◆MOVIE PADDOCK◆◆◆]
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            出走を待ちわびる新作情報を、
            期待値%つきでお届けします!
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■『ギャングシティ』
3月下旬/渋谷シネパレス・横浜マイカル松竹本牧ほか(期待値70%)
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麻薬ディーラーにブツを渡して金を受け取り、殺してブツを取り返す悪徳刑事。しか
し、たった今殺した相手は潜入捜査官だった! 脅し、証拠隠滅、偽証の強要などな
ど、ありとあらゆる仕掛けを駆使して展開される、生き残りをかけた逃亡の行方やい
かに!? 『コン・エアー』製作総指揮のジム・カウフ初監督作品。出演は、ジェーム
ズ・ベルーシ、トゥパック・シャクール、レラ・ローコンほか。
 □OFFICIAL SITE
  http://www.mgm.com/gangrelated/
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■『アンジャリ』
4月中旬/キネカ大森ほか(80%)
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知的障害と虚弱体質のため、施設で育てられていた少女、アンジャリが家に戻ってき
た。ハンディを抱える彼女にとって、家族や町の一員になるのは大変なこと。でも、
誰かが涙を流せばそれを拭い、抱きしめられると笑顔で応える彼女の無垢な命が、次
第に人々の心を開いていく……。インド映画界の巨匠、マニラトナム監督作品。出演
は、ラグヴァラン(『ムトゥ踊るマハラジャ』)、レーヴァティ(『ザ・デュオ』)
ほか。
 □OFFICIAL SITE
  http://www1.sphere.ne.jp/there-s/anjali/index.htm
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■『クンドゥン』
GW/恵比寿ガーデンシネマ(80%)
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チベットの最高指導者として、現在も生き続けるダライ・ラマ14世。その幼少から成
人へと至る、真の人間的成長を描いていく。マーティン・スコセッシ(『タクシー・
ドライバー』『レイジング・ブル』ほか)監督最新作。脚本は『E.T.』のメリッサ・
マシスン、撮影は『ファーゴ』『ショーシャンクの空に』のロジャー・ディーキンス。
フィリップ・グラスが音楽を手がけている。
 □MOVIE WEB "KUNDUN"
  http://www.movieweb.com/movie/kundun/index.html

              [◆◆◆映画4人衆◆◆◆]
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『ラッシュアワー』 持ち味の違う2人がタッグを組んで善戦
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中国領事の娘が誘拐され、急きょ香港警察から派遣されたリー捜査官(ジャッキー・
チェン)。部外者の口出しを苦々しく思うFBIは、ロサンゼルス警察(LAPD)のジェー
ムズ・カーター刑事(クリス・タッカー)に、リー捜査官の捜査への介入を阻止する
ため協力を要請した。憧れのFBI捜査官になれる絶好のチャンスとばかり、張り切っ
て臨んだカーターに与えられた任務は、いわばリーの"お守り"役。少女の救出のため
中国領事館に急ぐリーをまいて、自らの手柄のため捜査に割り込もうとするカーター
だったが……。
                        (満点は★5つ/半は★半分)
■招かれて、そこそこ暴れて帰っていく。劇中の役と現実のジャッキーがダブりませ
んように。プールバーの乱闘はさすが。今度はもちっとヤマ欲しい。★★半☆☆<唯>

■ジャッキー万歳! ハリウッド映画での成功と、これからの活躍を十分に確信でき
る。アクションの密度の濃さと美しさは誰にも真似はできません。 ★★★☆☆<古>

■「お手軽サイズにまとめてみました」的な印象。せっかくの新コンビだもの、もっ
とハチャメチャかつド派手にやってくれてもいいのでは?     ★★半☆☆<巴>

■傍目にはわからない苦労が、きっといっぱいあったはず。それを露骨に感じさせな
い出来映えにまとめた監督と、ジャッキーのバランス感覚はスゴイ。★★★☆☆<冴>

 □OFFICIAL SITE
  http://www.gaga.co.jp/movie/rush1.html

                            [◆◆◆TOPICS◆◆◆]
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★『永遠と一日』、テオ・アンゲロプロス来日記者会見
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1月27日(水)帝国ホテル「鶴の間」にて、ギリシャ・フランス・イタリア合作『永
遠と一日』('98年カンヌ映画祭パルムドール大賞受賞作)の公開に先立ち、テオ・
アンゲロプロス監督の来日記者会見が行われた。会見には、ディレクター・オブ・プ
ロダクション(現場制作)としてクレジットされ、アンゲロプロス夫人でもあるフィ
ービー・エコノモプロスも同席した。会見のほとんどは記者からの質疑応答に終始し、
その内容もまた、監督の作品を反映するかのように、映画から政治まで広い範囲に及
んだ。『永遠と一日』は、3月下旬よりシャンテ・シネ2にてロードショー。提供=株
式会社フランス映画社/日本ビクター株式会社、配給=フランス映画社。会見内容
(質疑応答)の詳細はWEBにて。

 □『永遠と一日』記者会見レポート
  http://www.werde.com/movie/interview/eoniotita.html
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★ゴールデン・グローブ賞、ドラマ部門の作品賞に『プライベート・ライアン』
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現地時間1月24日夜に発表された、今年度のゴールデン・グローブ賞(ハリウッド外
国人記者協会主催)映画・ドラマ部門の作品賞に、スティーブン・スピルバーグ監督
(同監督賞受賞)の『プライベート・ライアン』が選ばれた。映画・ミュージカル/
コメディ部門の作品賞は、グウィネス・パルトロウ(同主演女優賞受賞)主演による
"Shakespeare In Love"。その他、各賞は以下のとおりです。

      [第56回ゴールデン・グローブ賞 映画部門受賞結果]

◆ドラマ部門
作品賞    『プライベート・ライアン』
主演女優賞  ケイト・ブランシェット("Elizabeth")
主演男優賞  ジム・キャリー(『トゥルーマン・ショー』)

◆コメディ・ミュージカル部門
作品賞    "Shakespeare In Love"
主演女優賞  グウィネス・パルトロウ("Shakespeare In Love")
主演男優賞  マイケル・ケイン("Little Voice")

外国語映画賞 セントラル・ステーション(ブラジル)
助演女優賞  リン・レッドグレイブ("Gods and Monsters")
助演男優賞  エド・ハリス(『トゥルーマン・ショー』)
監督賞    スティーブン・スピルバーグ(『プライベート・ライアン』)
脚本賞    Marc Norman、 Tom Stoppard("Shakespeare In Love")
作曲賞    バークハード・ダルウィッツ、フィリップ・グラス
                    (『トゥルーマン・ショー』)
主題歌賞   "The Prayer" (『キャメロット』)
      (作詞・作曲デビッド・フォスター、キャロル・ベイヤー・セイガー)

 □"Shakespeare In Love"
  http://www.miramax.com:8888/mm_front/owa/download.entryPoint?midStr=742

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★三木のり平氏、死去
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映画「社長」「駅前」シリーズの味のある演技で親しまれてきた、俳優の三木のり平
(みき・のりへい)/本名・田沼則子(たぬま・ただし)氏が、1月25日午前8時46分
肝腫瘍のため入院先の病院で死去した。74歳だった。大正14年、東京生まれ。日大芸
術学部卒業後、三木鶏郎グループを経て東宝へ。森繁久彌氏らと出演した映画「社
長」「駅前」シリーズやTVのCMで人気を博す一方、舞台俳優・演出家としても活躍し
た。
葬儀・告別式は、31日午後1時から東京都文京区の護国寺桂昌殿で営まれる。
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★全米興行収入、"Varsity Blues"が2週連続首位
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先週末の全米興行収入は、"Varsity Blues"が2週連続で首位に立った。2位はロビン
・ウィリアムズ主演の"Patch Adams"、3位はジョン・トラボルタ主演の法廷ドラマ
"A Civil Action"。

 □"Varsity Blues" OFFICIAL SITE
  http://www.varsitybluesmovie.com/

           [◆◆◆興行成績ベストテン◆◆◆]
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  『ラッシュアワー』は初登場2位。前週までと比べて、動員数も『アルマ
  ゲドン』に肉薄する大健闘ぶり。同じく初登場の『リング2/死国』も3位
  に入り、今なお人気が持続している『踊る大捜査線/THE MOVIE』を含む
  上位4作品に観客が集中する結果となった。
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  【配収】
 1 →( 1)アルマゲドン                ( 7週)
 2 初(─)ラッシュアワー               ( 1週)
 3 初(─)リング2/死国                ( 1週)
 4 ↓( 2)踊る大捜査線/THE MOVIE           (13週)
 5 ↓( 4)ジョー・ブラックをよろしく         ( 6週)
 6 ↓( 3)6デイズ/7ナイツ              ( 6週)
 7 ↓( 6)ドクター・ドリトル             ( 6週)
 8 →( 8)マイ・フレンド・メモリー          ( 5週)
 9 →( 9)のど自慢                  ( 2週)
 10 →(10)花のお江戸の釣りバカ日誌          ( 5週)

 興行通信社調べ1999/1/23~1999/1/24(銀座・新宿・渋谷3地区代表館集計)

-------------------------[◆◆◆オススメVIDEO◆◆◆]------------------------
      華やかな人気作品がひしめく今週、ヒット作を押さえて
      オススメしたいのは『ソウル・フード』。家族、あるい
      は友人と囲む食卓の温かさを今こそ改めて確かめて。
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『ソウル・フード』── 家族をつなぐ、おばあちゃんの料理
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【データ】
監督:ジョージ・ティルマンJr 出演:ヴァネッサ・L・ウィリアムズ/ヴィヴィカ・A
・フォックス/ニア・ロング

 黒人大家族の物語。ビッグ・ママは3人の娘を持つ大黒柱。毎日曜には「サンデー
・ディナー」のために、離れて暮らす家族たちが一同に会す。ビッグ・ママの真心を
込めた料理が食卓を埋め尽くし、普段は口喧嘩の絶えない娘たちも一口食べれば笑顔
に戻るという具合。でも、ビッグ・ママが倒れたことをきっかけに食事会は中止とな
って……。監督の実体験が元となっており、語り部となる<おばあちゃん子>のアマ
ッドは彼自身が投影されたキャラクター。衝突し合いながらも許しあう家族、そして
そんな家族もそれなりの努力があってできていくものなのだ、ということを再認識さ
せてくれる。                     [Written by 巴りよた]
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○CHECK 7本!
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■『大いなる遺産』1時間52分/米
(2/5発売:フォックス ホーム エンターテイメント)
チャールズ・ディケンズの名作を翻案。少年の日の思い出を胸に、NYで画家を目指す
青年。成功とともに迎える再会が物語る運命とは……。
監督:アルフォンソ・キュアロン 出演:イーサン・ホーク/グウィネス・パルトロウ

■『仮面の男』2時間12分/米(2/5発売:ワーナー・ホーム・ビデオ)
デュマの名作『鉄仮面』をベースに、ダルタニヤンと三銃士の活躍を描く。暴君と化
した若き国王と、幽閉されていた弟の二役を人気絶頂のL・ディカプリオが。
監督:ランダル・ウォレス 出演:レオナルド・ディカプリオ/ガブリエル・バーン/
ジェレミー・アイアンズ/ジェラール・ドパルデュー/アンヌ・パリロー

■『リプレイスメント・キラー』1時間27分/米
(2/5発売:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)
『フェイス/オフ』のジョン・ウー製作総指揮により、『男たちの挽歌』のチョウ・
ユンファがハリウッド進出。鮮やかな銃撃戦とともに、組織に刃向かう殺し屋を演じ
る。
監督:アントニー・フークァ 出演:チョウ・ユンファ/ミラ・ソルヴィーノ

■『ライアー』1時間42分/米(2/5発売:アスミック)
殺人容疑で取り調べられる男。しかし彼はいつしか刑事たちを話術で操り始める。観
客をもまた操り欺いていくサスペンススリラー。
監督:ジョナス・ペイト/ジョシュ・ペイト 出演:ティム・ロス/レネ・ゼルウィガ
ー/クリス・ペン/マイケル・ルーカー/ロザンナ・アークエット

■『プリーチング』1時間40分/英(2/5発売:アート・キャップ)
違法行為の調査のためSMクラブに潜入した保守派議員はクイーンに気に入られ、やが
て英国王立裁判所での証言台で苦渋の選択を迫られる。
監督:スチュワート・アーバン 出演:グィネヴィア・ターナー

■『ヴィゴ カメラの前の情事』1時間43分/英=仏(2/5発売:アミューズビデオ)
『新学期 操行ゼロ』などを残した映画監督ジャン・ヴィゴ。『アタラント号』の製
作を通し、運命の恋人との愛に生きた半生を描く。
監督:ジュリアン・テンプル 出演:ロマーヌ・ボーランジェ/ジェイムズ・フレイン

■『L.A.クロッシング』1時間42分/米(2/5発売:アートポート)
殺人の濡れ衣を着せられた上に命を狙われる男。味のある俳優陣競演のアクション。
日本未公開作品。
監督:ジェイムズ・ブルース 出演:トニー・ダンザ/マイケル・マドセン
                          [Written by 唯よーじゅ]

       [◆◆◆Weeklyレンタルビデオランキング◆◆◆] 1月17日~1月23日
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【 2】(-)GODZILLA(ゴジラ)                  東宝
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【 3】(初)L.A.コンフィデンシャル              ポニーキャニオン
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【 4】(-)リーサル・ウェポン4             ワーナーホームビデオ
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【 5】(3)タイタニック         フォックス ホーム エンターテイメント
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【 6】(-)ジャッカル                          東宝
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【 7】(5)スクリーム 2                     アスミック
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【 8】(初)リング                      ポニーキャニオン
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【 9】(初)らせん                      ポニーキャニオン
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【10】(7)レインメーカー                レントラックジャパン
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*このランキングは全国の「TSUTAYA」962店舗のデータにより集計されてます。
()内は前回のランキング
            □TSUTAYAのホームページ:http://www.tsutaya.co.jp/

            [◆◆◆BS&CS今週の3本◆◆◆]
                            セレクター:松岡洋子
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 2/1(月)『デビル』 WOWOW(14:00~)
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ハリソン・フォード VS ブラッド・ピット、重ねてタイトルのイメージからミーハー
なハリウッド・ムービーの匂いが漂って敬遠された方も多いのでは? ラブ・ストー
リーを期待すると裏切られるので要注意。実はアイルランド問題を背景とした硬派な
作品なのだ。監督は「ソフィーの選択」のアラン・J・パクラと聞けば納得。もちろ
ん2人の競演は期待を裏切らない。
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 2/5(金)『アマデウス』 WOWOW(正午~)
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こちらも男と男の闘いの物語。天才音楽家モーツアルト VS 秀才音楽家サリエリの確
執を描いた大作。豪華な舞台、豪華な衣装、豪華な音楽。それに負けない俳優2人の
熱演は、音楽家の才能のせめぎ合いを歴史を超えて写し出す。天才とナントカは紙一
重、その間に立つ理性的な秀才はいつの世も悩める存在。あるいは平凡が一番かも!?
'84年アカデミー8部門受賞作。
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 2/5(金)『すべてをあなたに』 WOWOW(18:00~)
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トム・ハンクス初監督作品。'60年代、小さな町から生まれた小さなバンドが、やが
てスターとなり、挫折していく姿を描く。メンバー1人1人に向けるトム・ハンクスの
目が優しい。高校時代、みんながバンドマンになりたがっていた文化祭を思い出す。
温かくてせつない気持ちにさせてくれる作品。

                            [◆◆◆COLUMN◆◆◆]
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【映画は音楽だ(13)】 選曲の妙が光るこの作品。バレンタイン目前のこの時期に
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◆『ルル・オン・ザ・ブリッジ/オリジナル・サウンドトラック』
(東芝EMI/TOCJ-66004/税抜価格\2,427)

 ミラ・ソルヴィーノの歌声ではじまるサントラ盤。映画のほうは、『スネーク』や
『ブルー・イン・ザ・フェイス』の脚本を書いたことで注目、現代アメリカを代表す
ると言ってもいい作家、ポール・オースターが監督を務めている。このサントラは彼
の映像にシンクロするように目立ちすぎず、かといって埋もれることもない渋い選曲
のセンスが光る。楽曲を全面的にサポートしているのがジャズの老舗レーベル、ブル
ーノートであるのも珍しい。ただし、ブルーノートといって思い起こされるモダンジ
ャズ中心の選曲というわけではなく、エディット・ピアフのシャンソンあり、アマリ
ア・ロドリゲスのファドあり、ホリー・コール、カサンドラ・ウィルソン、リナ・ホ
ーンらのジャズ・ヴォーカルありとヴァラエティに富んだ収録。さらにはオペラまで
1曲入っていたりも。ヒップホップテイストのオルガン・トリオであるメデスキ、マー
チン&ウッドはオススメだ。大人(になりたい)のカップルに聞いてもらいたい1枚。

◆『ユー・ガット・メール/オリジナル・サウンドトラック』
(イーストウエスト・ジャパン/AMCY-2981/税抜価格\2,381)

 このメール・マガジンを読んでいる貴方なら必ずや興味を抱いているはずの映画
『ユー・ガット・メール』。いまや恋愛映画の定番となっている『めぐり逢えたら』
のノーラ・エフロンがキャストをそのままに、シチュエーションを電子メールという
現代的なものに変え、ロマンスを盛り上げてくれる映画をつくった。サントラは『め
ぐり逢えたら』の時と同様に、過去のスタンダード曲や埋もれた名曲をセレクト、と
てもスタイリッシュな彼女のセンスを感じさせてくれる内容だ。シンガーソング・ラ
イターであるニルソンが3曲収録されているのをはじめ、ランディ・ニューマン、ロ
イ・オービソン、ルイ・アームストロングら'50年代から'90年代までのヴォーカル曲
中心。すでにヒットしている「エニワン・アット・オール」はキャロル・キングの新
曲。久々の歌声がうれしい。2人で聞いても、1人でも聞いてもよし。
                           [Written by 大竹利実]

            [●☆●今週誕生の美女●☆●]
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◆ジェニファー・ジェイソン・リー◆ Jennifer Jason Leigh [1962.2.5.生まれ]
誕生日も歳も近いせいか、気のせいか、先週紹介のブリジット・フォンダと共通する
キリッと結んだ口もとが魅力の表情系美女。そしてまさに『ルームメイト』('92 監
督:バルベ・シュレデール)でブリジット・フォンダに段々似てくる同居人を好演。
『グレート・ウォリアーズ 欲望の剣』('85 監督:ポール・バーホーベン 出演:ルト
ガー・ハウアー)では中世のタペストリーから抜け出た妖精とも見まがう裸体を惜し
みなく披露。不機嫌そうな表情ほどカワイイ、永遠の無邪気さをも感じさせる女優。
▽その他オススメな出演作品
『初体験/リッジモント・ハイ』'82
監督:エイミー・ヘッカリング 出演:ショーン・ペン
『ブルックリン最終出口』'89
監督:ウリ・エデル 出演:スティーブン・ラング
『マイアミ・ブルース』'90
監督:ジョージ・アーミテージ 出演:アレック・ボールドウィン
『未来は今』'94
監督:ジョエル・コーエン 出演:ティム・ロビンス
『ミセス・パーカー ジャズエイジの華』'94
監督:アラン・ルドルフ 出演:ピーター・ギャラガー

◆シャーロット・ランプリング◆ Charlotte Rampling [1945.2.5.生まれ]
『愛の嵐』('74 監督:リリアーナ・カバーニ 出演:ダーク・ボガード)のデカダン
&フェティッシュな超有名シーンで注目を浴びた名女優。しかしなぜか一部のカルト
なファン以外にはあまりチェックされてないらしい不思議な存在。『オルカ』('77
 監督:マイケル・アンダーソン 出演:リチャード・ハリス)や『エンゼル・ハート』
'87 監督:アラン・パーカー 出演:ミッキー・ローク)に出ていたことを憶えていな
いという人も少なくない。あどけない少女にも厳格な女神にも化けるあの腫れぼった
いマブタが発する眼光は、一度見たら忘れられないはずなのに。
▽その他オススメな出演作品
『地獄に堕ちた勇者ども』'69
監督:ルキノ・ヴィスコンティ 出演:ダーク・ボガード
『スターダスト・メモリー』'80
監督・出演:ウディ・アレン
『評決』'82
監督:シドニー・ルメット 出演:ポール・ニューマン
『美しさと哀しみと』'85
監督:ジョイ・フルーリー 出演:ミリアム・ルーセル
                          [Written by 唯よーじゅ]

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----------------------------◆◆◆ 後記 ◆◆◆----------------------------
■『リング2』、続編ながら前作より満足度あって、『~3』もぜひなんて。このご時
世にCGに頼らず画像・照明処理で押し通したところも意外な怖さを生んでた。 <唯>

■ラピュタ阿佐ヶ谷でアンコール上映中の「ユーリー・ノルシュテイン祭」は、かな
りのオススメ特集。彼の作品は、美しいメロディのように心に深く入り込む。 <巴>

■春の匂いを感じながら歩く夕暮れ時の道のりの懐かしさ。なぜかそんなやさしさの
ようなものを感じさせる、ジャッキー&クリスのコンビに妙な感慨をおぼえて。<冴>

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