◆MOVIE Watch (毎週金曜日発行:無料)─────────1998-4-17

●HEADLINE―――――――――――――――――――――――───―――――――

[MOVIE PADDOCK]
 ●出走を待ちわびる新作・再映情報(期待値%つき!)
  世界初公開!◆『ザ・ウィナー』
   究極のエンターテインメント◆『ムトゥ 踊るマハラジャ』 ほか

[オススメROAD SHOW]
 キアヌもいいけど、アル・パチーノが絶品!◆『ディアボロス/悪魔の扉』
 異境の地で夢に向かって生きる中国人たち◆『ロンドンの月』
 裏庭ではじまった戦争◆『パーフェクト・サークル』
 傑作スパイ・コメディ!◆『クレヨンしんちゃん/電撃! ブタのヒヅメ大作戦』
 ●CHECK10本!

[映画4人衆]
 『恋愛小説家』──捨て身の真心は、不協和音もハーモニーに変える?!

[TOPICS]
 ◆「CR-GAGAプロジェクト」第1作目決定 ほか

[ザ・ランキング]
 ●『恋愛小説家』、初登場2位

[オススメVIDEO]
 『ベスト・フレンズ・ウェディング』── 「ラブコメ」とあなどるなかれ
 『世界中がアイ・ラヴ・ユー』──しがらみも、道徳も吹き飛ぶ、底抜けの自由
 『東京日和』──この女性を見ていて 見ていないと消えてしまうから
 ●CHECK5本!

[BS&CSチェック]
 今週はこの3本!

[COLUMN]
 【世界の終わりとハードとソフト・ワンダーランド(6)】
 ──燃え尽きた闘魂、そしてノンリニア

[THE DAY OF BIRTH]

             ──●MOVIE PADDOCK●──

    出走を待ちわびる新作・再映情報を、期待値%つきでお届けします。

■『ザ・ウィナー』 6月/シネ・ラ・セット(期待値85%)
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カネと権力と人間の貪欲さが錯綜する街、ラスベガス。真実を手に入れるのは権力、
暴力、それとも愛……? 製作側の事情で、公開延期を余儀なくされていたアレック
ス・コックス監督最新作が、オリジナル・ディレクターズ・カット版で世界初公開!!

■『野獣の肖像』 5月9日/新宿トーア(60%)
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集団の中では生きられなかった「人斬りの鬼」(的場浩司)と、真実だけを追う新人
女性カメラマン(細川直美)。偶然出会った2人は人間同士の付き合いに目覚めてい
くのだが……。的場と対立する組幹部を金山一彦が熱演。

■『栄光のル・マン』('71年作品・再映) 5月23日/シネマ・カリテ3(80%)
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毎年6月、フランスのル・マンで開催される世界最大のカーレース「ル・マン24時間
耐久レース」。前年の大事故で命を落としかけたマイク・デラニー(スティーブ・
マックィーン)が、自らの栄光と人生を賭け、再びレースに挑む……。

■『ムトゥ 踊るマハラジャ』 初夏/シネマライズ(85%)
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観てよし、聴いてよし、歌ってよし、踊ればこの世は楽園と、4拍子そろった強烈な
グルーヴで魂を揺り動かす究極のエンターテインメントを、インドのスーパー・ス
ター、ラジニカーントと、トップ・アイドルのミーナが魅せまくる!!


            ──●オススメ ROAD SHOW●──

  情報誌には山ほど映画が載ってるけど、本当に面白い映画はどれだろう……?
    そんな疑問に答える耳寄り情報。この週末はこれさえ観れば大丈夫!

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キアヌもいいけど、アル・パチーノが絶品!◆『ディアボロス/悪魔の扉』
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4月18日より全国松竹東急洋画系にて公開 '97年/アメリカ/2時間25分 ◇監督・
脚本:テイラー・ハックフォード ◇出演:キアヌ・リーブス、アル・パチーノ、チ
ャリーズ・セロン、ジェフリー・ジョーンズ ◇配給:日本ヘラルド映画

 昨年の『フェイク』でチンピラギャングを好演していたアル・パチーノが、今度は
法曹界に君臨する大物弁護士を演じて、鳥肌が立つくらいスゴイ芝居を見せている。
「卑劣な犯罪者を無罪放免にする弁護士こそ現代の悪魔である」というテーマを、比
喩としてではなく、そのまま映画にした異色のオカルトホラー。キアヌ・リーブスの
男っぷり、チャリーズ・セロンの脱ぎっぷりなど見どころ満載。これは強力推薦だ!

・OFFICIAL SITE
 http://www.wbmovies.com/DEVILS/main.html

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異境の地で夢に向かって生きる中国人たち◆『ロンドンの月』
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4月18日より公開 '95年/香港/1時間31分 ◇監督・脚本:張澤鳴(チャン・ツー
ミン) ◇出演:陳孝萱(チェン・シアオシユアン)、劉利年(リウ・リーニエン)、
陳大明(チェン・ターミン)、謝家聲(シエ・チアシェン) ◇配給:東光徳間
 ―中野武蔵野ホール
  離婚のあとに 11:00/14:55/18:50 ロンドンの月 13:10/17:05

 音楽を学ぶためロンドンにやってきたランランは、スポンサーの中国人実業家が、
自分を息子の嫁にするつもりだと知ってショックを受ける。スポンサーの家を飛び出
したランランは、駅で知り合った親切な中年の中国人男性を頼って、ロンドンの下町
を訪れるのだが……。それぞれの夢を実現するため、生まれ故郷を飛び出した中国人
たちの奮闘ぶりを、時にユーモラスに、時にほろ苦く描いた作品だ。最後はホロリ。

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裏庭ではじまった戦争◆『パーフェクト・サークル』
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4月18日より公開 '97年/ボスニア=フランス/1時間48分 ◇監督・脚本:アデミ
ル・ケノヴィッチ ◇製作:シルヴァン・ピュルステイン ◇出演:ムスタファ・ナ
ダレヴィッチ、アルメディン・レレタ ◇配給:大映
 ―岩波ホール 12:30/15:30/18:30 (土日)11:30/14:30/17:30

 国家が四分五裂した旧ユーゴスラビアのボスニア紛争。ある日突然、自分の住んで
いた村や街が戦場になってしまった人々の戸惑いや苦しみを、戦火から逃げ回る避難
民たちの目を通して描いた作品だ。ある朝目が覚めると、裏庭が戦場になって近所の
人たちの死体がごろごろ転がっている恐さ。この映画からは、ニュース映像では伝わ
らない人々の肉声が感じられる。昨年の東京国際映画祭グランプリ受賞作品だ。

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傑作スパイ・コメディ!◆『クレヨンしんちゃん/電撃! ブタのヒヅメ大作戦』
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4月18日より全国東宝邦画系にて公開 '98年/日本/1時間39分 ◇監督・脚本:原
恵一 ◇原作:臼井儀人 ◇製作:シンエイ動画、ASATSU、テレビ朝日 ◇出演
(声):矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ ◇配給:東宝

 『トゥモロー・ネバー・ダイ』『アサインメント』『オースティン・パワーズ』な
ど、今年はスパイ映画が大流行。毎回さまざまな趣向を凝らして楽しませてくれる映
画版『クレヨンしんちゃん』も、今回は本格的なスパイ・コメディになっている。
スケール感、アクションの切れ味、キャラクターの魅力……。どれをとっても実写映
画に負けない面白さ。子供だけに見せるのはもったいない痛快娯楽作! ビックリ!

●CHECK10本!

★=注目作 ★★=見て損はしない ★★★=これは必見!

■『ディディエ』 4月18日より松竹洋画系にて公開 ★★
宇宙からの謎の光線で犬が人間に変身。これは犬版『フェノミナン』か?

■『上海グランド』 4月18日よりシネマスクエアとうきゅうにて公開 ★
1930年代の魔都上海を舞台にした、アンディ・ラウとレスリー・チャン主演のドラマ。

■『ボッカチオ'70』 4月18日より三百人劇場にて公開 ★
'60年代のイタリア映画界を代表する監督と女優たちが参加したオムニバス大作。

■『JANK FOOD/ジャンクフード』 4月18日よりユーロスペースにて公開 ★★
東京の夜に集うさまざまな人間模様を描き出す、山本政志監督の最新作。

■『クーリンチェ少年殺人事件』 4月18日よりシネ・ラ・セットにて公開 ★★
映画祭用の3時間バージョン。ラストの衝撃は完全版と変わらないと思います。

■『恋愛小説家』 全国東宝洋画系にて公開中 ★★★
「最近のハリウッド映画は特撮ばかりで退屈だ」と思っている人はこれを見なさい!

■『タイタニック』 全国東宝洋画系にて公開中 ★★★
4月25日から劇場が変わります。大きなスクリーンで見るなら今のうちに!

■『フル・モンティ』 全国東宝洋画系にて公開中 ★★★
この映画については「つまらなかった」という不満の声を聞いたことがない。

■『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』 松竹東急洋画系にて公開中 ★★★
マット・デイモンはこの映画と次回作『レインメーカー』で大ブレイクするよ!

■『フェイス/オフ』 4月24日まで全国松竹東急洋画系にて公開 ★★★
アクション映画の要素がぎっしり詰まった一大娯楽編。これは映画館で見なきゃ!

                           [Written by 服部弘一郎]


                   ──●映画4人衆●──

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『恋愛小説家』──捨て身の真心は、不協和音もハーモニーに変える?!
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メルビン(ジャック・ニコルソン)はマンハッタンに暮らす独身の人気恋愛小説家。
しかし、実生活では人間嫌いで潔癖症の毒舌家。そんな彼が、病弱な息子と暮らすシ
ングル・マザーのウェイトレス、キャロル(ヘレン・ハント)に恋をして……。

                               (満点は★5つ)

■閉ざされていた心の鍵を、そっと開けてくれるかのような人間讃歌。朝一番のパン
屋の、焼き立ての香ばしさが感じられそうなくらい素敵なラスト。 ★★★★☆<渡>

■主人公の「変さ」が悪気じゃなくて性格なんだって、ヘレン・ハント演じる女性は
なぜわかってやらないのかと思ってたけど、そこがミソなのか。  ★★★★★<唯>

■それぞれに訪れる日々を、もがきながら不器用に生きている。そんな彼らの可笑し
さと哀しさが、時に自分自身を見ているようで愛しくて愛しくて。 ★★★★★<巴>

■出会いと、それに伴う自分の変化を、拒まず悔いることなく突き進む人生の潔さ。
心の風通しがよくなって、自然な喜怒哀楽の快感がよみがえる。  ★★★★☆<冴>

・OFFICIAL SITE
 http://www.spe.sony.com/movies/asgoodasitgets/


                ──●TOPICS●──

◆「CR-GAGAプロジェクト」第1作目決定
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GAGAとクリーク・アンド・リバー社が、共同で制定したプロジェクト「CR-GAGAプロ
ジェクト」の第1作目がこのほど決定した。このプロジェクトは、映像作品などのク
リエイターによる優れた企画を発掘、作品化することを目的として昨年11月にスター
ト、今年1月31日までの3ヶ月間に198企画の応募があり、第1回作品は、日本初のフル
3DCGムービー/フィギュアニメーション『VISITOR』に決まった。『VISITOR』は、
2099年の宇宙を舞台にしたスペース・アクションで、すでに昨年末から製作に入り、
今年9月に完成する見込み。製作費は総額2億円、劇場公開は未定だが、TV、ビデオ、
ゲームソフトなどとしてのリリース方法も検討中。

◆『寺山修司と天井桟敷』(没後15年特別企画上映会)開催
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5月2日(土)から15日(金)まで、大阪高槻市の高槻松竹・セントラルでは、寺山修
司没後15年特別企画『寺山修司と天井桟敷』<シュールでアヴァンギャルドな寺山修
司の世界>と題して各種作品上映会を開催する。

PART1 演劇実験室「天井桟敷」舞台ビデオ上映(高槻セントラル)
    5/2~15 各日19:00~

PART2 寺山修司の長篇映画「代表作と遺作」(高槻松竹)
    5/2~ 8 各日19:30~

PART3 寺山修司の実験映像ワールド(高槻松竹)
    5/9~15 各日19:30~/21:10~(2回上映)

全作品共、一般・学生1,200円均一(全作品共通前売2プロ券2,000円)
     (劇場窓口/チケットぴあにて発売中)

また、これに先立ち、4月18日(土)~5月1日(金)まで『'20アヴァンギャルド・レ
トロスペクティヴ』と題して、衣笠貞之助、フリッツ・ラング、ルイス・ブニュエル
ら、1920年代に咲き乱れた才能の数々、全8作品を一挙公開。詳しくは、高槻松竹
(0726-83-1083)まで。

◆『TOKYO EYES』、カンヌ出品
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ユーロスペース配給の日仏合作『TOKYO EYES』が、5月13日から始まるカンヌ国際映
画祭の「ある視点」部門に出品される。脚本・監督はフランス人のジャン=ピエール
・リモザン(『夜の天使』『天使の接吻』)、主演は吉川ひなの、武田真治、杉本哲
太、水島かおり。やぶにらみという謎の男と、1人の少女の出会いと別れを描く都市
物語。フランス公開は9月、日本でも今秋公開予定。

◆『元気の神様』、公開劇場変更
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ゼアリス配給『元気の神様』の公開劇場が、初夏・新宿東映パラス2から、6月・丸の
内シャンゼリゼに変更された。同作品は、懸命に生きるシングル・マザーの日常を、
ファンタスティックに描くソウルフル・ドラマ。ヒロインは松田美由紀、他に古尾谷
雅人、内山真人、監督は中村幻児、その愛弟子で1児の母でもある川瀬晶子が脚本家
デビュー。

◆監督協会新人賞に原将人監督
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日本映画監督協会の'97年度(第38回)新人賞は、『20世紀ノスタルジア』の原将人
監督に決定した。


            ──●ザ・ランキング●──

 初登場の『恋愛小説家』は2位。『タイタニック』にはおよばないながらも、
 急きょ、レイト・ショー公開を決めた会場も出る盛況ぶりはさすが。今週末
 公開の『ディアボロス/悪魔の扉』で、アル・パチーノの「悪魔」の演技に
 期待高まる。来週の予想順位は、ディアボロス→タイ→恋愛小説家→ビーン
 →グッド。

  【配収】
  1 →( 1)タイタニック             (17週)
  2 初(─)恋愛小説家              ( 1週)
  3 ↓( 2)ビーン                ( 4週)
  4 ↓( 3)グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち ( 6週)
  5 ↓( 4)トゥモロー・ネバー・ダイ       ( 5週)
  6 ↓( 5)フェイス/オフ            ( 7週)
  7 初(─)ドーベルマン             ( 1週)
  8 ↓( 6)ドラえもん・のび太の南海大冒険    ( 6週)
  9 ↓( 7)フラバー                ( 3週)
 10 ↑(11)ポストマン              ( 4週)

 興行通信社調べ
 1998/4/11~1998/4/12(銀座・新宿・渋谷3地区代表館集計)


              ──●オススメVIDEO●──

   ◇「愛にはいろんなカタチがある」、映画はそれをお手軽に教えてくれ◇
   ◇ます。非現実的に見えても、いるんです、こういう人々がどこかに。◇
   ◇自分のちっぽけな恋愛体験を何倍にも広げてくれる3本です。   ◇

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『ベスト・フレンズ・ウェディング』── 「ラブコメ」とあなどるなかれ
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「28歳になっても互いに1人だったら結婚しよう」数年前、親友とそう誓い合ったジュ
リアン。だが約束の日の目前、彼が若い子と結婚!? 小娘なんぞに彼を取られてなる
ものか。主演のジュリア・ロバーツをはじめ、脇を固めるキャメロン・ディアスやル
パート・エヴェレットのキュートな魅力爆発。大笑いした後、なんだかじんわり。

                           [Written by 巴 りよた]
【データ】'97年/米/1時間44分
(4/24発売:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント)
監督:P.J.ホーガン 出演:ジュリア・ロバーツ、ダーモット・マルロニー、
キャメロン・ディアス、ルパート・エヴェレット

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『世界中がアイ・ラヴ・ユー』──しがらみも、道徳も吹き飛ぶ、底抜けの自由
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 初めてのミュージカルで笑いも倍増した、ウディ・アレンの新作。あんまりシャレ
にならない状況でもなぜかお腹では笑っているというのが、ウディ・アレンの魅力の
ひとつ。今回はある一家をとりまく勝手な人たちが勝手に恋愛。妻の前夫もなぜか妙
に仲良し。なんだかんだで歌って踊って、ひと味もふた味もクセのある笑いを満喫。

【データ】'96年/米/1時間42分(4/24発売:アスミック)
監督・出演:ウディ・アレン 出演:ナタリー・ポートマン、ジュリア・ロバーツ

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『東京日和』──この女性を見ていて 見ていないと消えてしまうから
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 写真家アラーキーと陽子夫人の関係を題材に、竹中直人が自ら主演して再構築した
新しい恋の記録。ともに暮らす妻であり、ちょっとしたハズミで壊れてしまう永遠の
少女、そして触れがたい恋人。この劇中の陽子を中山美穂が独特の浮遊感とともに熱
演。彼女を見守るか、退くか。でも、この女性像は、現実に確かにいる、誰か。

【データ】'97年/日本/2時間1分(4/24発売:フジテレビ)
監督・出演:竹中直人 出演:中山美穂、松たか子、鈴木砂羽、浅野忠信

●CHECK5本!

■『タクシー』1時間54分/スペイン=仏(4/21発売:日本コロムビア)
18歳の少女(イングリッド・ルビオ)の恋と仕事と、スペインの社会問題を描く。

■『ゴー・ナウ』1時間23分/英
(4/24レンタル:イメージファクトリーアイエム/シネカノン)
難病の青年と恋人との青春のドラマ。ロバート・カーライル主演。

■『陰謀のセオリー』2時間15分/米(4/24レンタル:ワーナー・ホーム・ビデオ)
記憶を失い名前もわからない男。唯一憶えていたのは女性弁護士を守ることだった。

■『Ardman Collection』53分/英(4/24発売:アミューズビデオ)
『ウォレスとグルミット』のクリエイター集団製作のクレイ・アニメ短編集全9話。

■『家族の気分』1時間50分/仏(4/24発売:CICビクタービデオ)
『百貨店大百科』のクラピッシュ監督作品。かなりおかしくて、ちょっといい話。

           [Written by 唯よーじゅ(exept 『ベスト・フレンズ~』)]


            ──●BS&CSチェック●──

◆今週はこの3本!                    セレクター:古山 慶
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 4/18(土)『合衆国最後の日』 NHK衛星第2(21:30~)
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4人の男が刑務所を脱獄、ミサイル基地のコントロール・センターを占拠し、ホワイ
トハウスにとんでもない要求を突きつける。緊迫の連続と衝撃的なラストをぜひ!
職人、ロバート・アルドリッチ監督作品。

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 4/23(木)『アンダーグラウンド』 WOWOW(15:10~)
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戦乱の旧ユーゴスラビア。武器商人マルコは、避難民を地下にかくまい武器を製造さ
せる。そして50年後……。1995年、カンヌを笑いと強烈な批判で揺るがし、パルム
ドールをかっさらった問題作だ。問題作は一応チェック。

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 4/24(金)『さすらい』 スタームービーズ(22:30~)
──────────────────────────────────────
現在『エンド・オブ・バイオレンス』公開中のヴィム・ベンダース監督の最高作にし
てロード・ムービーの金字塔。3時間にも及ぶ作品だが、不思議と飽きない。社会生
活からのロード・アウト願望の有無に関わらず、必見。


                    ──●COLUMN●──

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【世界の終わりとハードとソフト・ワンダーランド(6)】
 ──燃え尽きた闘魂、そしてノンリニア
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 4月4日、東京ドーム。7万人の観衆が見守る中、「燃える闘魂」がリングを降りた。
コブラツイストからのグランドコブラが、1つの時代に巨大な終止符を打った。
 日本の世紀末はいつからだったのか、21世紀の子供たちにたずねられた時、筆者は
こう答えるだろう。アントニオ猪木がリングを去った時からだ、と。花道に消える猪
木の老体に、時代の変化を感じずにはいられなかった。巨大なパラダイムを失ったこ
れからの新日に期待したい。
 さて、時代の変化といえば、ここ数年、ビデオの編集環境も激変を続けている。
「ノンリニア編集」をご存じか。ノンリニアとは、ノンなリニア。つまり、リニアに
あらず。えッ、リニアがわからない、そーですか。リニアとは、「長い直線」を意味
し、ビデオテープがそれにあたる。ただこの場合、記憶媒体の形状というよりは、編
集点へのアクセスの方法と考えたほうがいい。テープだとイン点を出すには、そこま
で送るか戻す必要がある。編集点が遠ければ遠いほど、それだけ時間もかかる。とこ
ろが、ノンリニア編集においては、欲しい映像までダイレクトにアクセスすることが
できるのだ。しかも、リニア編集では、途中に1カット差し込むだけで、そっから後
ろは全部やり直しとなるが、ノンリニアだとどこに差し込もうが、どっから差し引こ
うが自由自在なのである。このメリットは大きい。故・伊丹十三監督の『マルタイの
女』もAVID(アビッド)によるノンリニア・システムで編集が行われている。
 ただ、ノンリニア編集は、素材をコンピュータのハードディスクに圧縮して取り込
むため、民生機の場合、どうしても画質の劣化、システム構築のコストがネックとな
っていた。が、今月25日、松下電器からDVデッキ内蔵のリニアとノンリニア、両方に
対応するハイブリッド・DV編集システム「デジタルAVCスタジオFX-CR01」(\698,000
/税抜)が発売となる。AVメーカー初のDVノンリニア編集システムである。デスクト
ップ・ムービーもまた新しい時代を向かえようとしているのだ。次回、その詳細をお
伝えする。
                           [Written by 藤原タカシ]


          ──●THE DAY OF BIRTH(4/18~4/24)●──

 4/18 ジェームズ・ウッズ(1947)、宅麻伸(1956)

 4/19 村野武憲(1945)、根本りつ子(1959)、アシュリー・ジャッド(1968)

 4/20 アドルフ・ヒトラー(1889)、ライアン・オニール(1941)、
    ジェシカ・ラング(1949)、ヴェロニカ・カートライト(1950)、
    大沢樹生(1969)

 4/21 イギー・ポップ(1947)、アンディ・マクドウェル(1958)

 4/22 キティ・ゴードン(1878)、ベティ・ペイジ(1923)、冨田勲(1932)、
    ジャック・ニコルソン(1937)、シェリル・リー(1967)、川合千春(1973)

 4/23 シャーリー・テンプル(1928)、国広富之(1953)、黒田勇樹(1982)

 4/24 ガブリエル・フィゲロア(1907)、シャーリー・マクレーン(1934)、
    バーブラ・ストライザンド(1942)、嶋田久作(1955)、山咲千里(1962)、
    大鶴義丹(1968)


◆星座別オススメ映画はwebへのリンクに移行しました。
 http://www.cup.com/yoge/tarot/astro/
占い協力:TAROT-ASTROLOGY OF THE WEEK


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