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[特別企画]
 ●アカデミー・クイズ/第70回アカデミー賞主要部門受賞結果発表!!

[MOVIE PADDOCK]
 ●出走を待ちわびる新作情報(期待値%つき!)
  心静かに『グラスハープ ─草の竪琴─』、期待値高し!『GODZILLA』ほか

[オススメROAD SHOW]
 ゴールデン・ラズベリー賞5部門制覇の話題作◆『ポストマン』
 映画通をうならせる豪華キャストにドキッ!◆『Touch/タッチ』
 AからJまで、十人十色の青春模様◆『a.b.c.<アー・ベー・セー>の可能性』
 映画の中で本物の芸術に出会える◆『火の鳥』
 ●CHECK11本!

[映画4人衆]
 『ビーン』──ほどよく(?)毒気をぬかれた『Mr.ビーン』

[TOPICS]
 ◆優秀映画輸入配給賞に松竹富士 ほか

[ザ・ランキング]
 ●ダントツ1位の『ビーン』、『タイタニック』も健在

[特集]
 ●春休み特別企画
 ──テレビシリーズビデオに、一度はハマってみたいアナタのために

[オススメVIDEO]
 『コンタクト』──膨大な距離の彼方から、その「音」は飛んできた
 『クロノス』──こんなにもカッコよくて熱くて静かで胸がつまるホラー
 ●CHECK3本!

[BS&CSチェック]
 今週はこの3本!

[COLUMN]
【映画は音楽だ(3)】――春休みのイチ押しサントラ盤! 大作・単館もの各1枚

[ESSAY]
 【映画のノイジオグラフィー(2)~音響の博物誌~】
 ──少女漫画の小さな物音

[占星映画術]
 ◆THE DAY OF BIRTH/星座別オススメ映画


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              ──●特別企画●──

  >>アカデミー・クイズ/第70回アカデミー賞主要部門受賞結果発表!!<<

 去る3月23日(日本時間24日)、ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで
 行われた第70回アカデミー賞授賞式は、ジェームズ・キャメロン監督の『タイタ
 ニック』が、'59年の『ベン・ハー』とならぶ史上最多タイの11部門を獲得して、
 盛況のうちに閉幕となりました。先週号で募集させていただいたアカデミー・ク
 イズの全問正解者は2名! 該当の方には、間違いなくご希望のチケットをペアで
 プレゼントいたします。そして、惜しくも1問はずれた方の中から、抽選で残り3
 名の当選者を決定し、合わせて後ほどこちらからご連絡いたします。短い募集期
 間にもかかわらず、たくさんのご応募ありがとうございました。

          主要部門受賞結果は以下のとおりです。

     <作品賞>      『タイタニック』
     <監督賞>      ジェームズ・キャメロン 『タイタニック』
     <主演男優賞>  ジャック・ニコルソン 『恋愛小説家』
     <主演女優賞>  ヘレン・ハント 『恋愛小説家』
     <助演男優賞>  ロビン・ウィリアムス
             『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
     <助演女優賞>  キム・ベイシンガー 『L.A.コンフィデンシャル』
     <脚本賞>      マット・デイモン、ベン・アフレック
                  『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』

      全受賞結果は、 http://dela.cup.com/watch/academy2.html でチェック!


              ──●MOVIE PADDOCK●──

     出走を待ちわびる新作情報を、期待値%つきでお届けします。

■『グラスハープ ─草の竪琴─』 6月上旬/シネマ・カリテ(期待値75%)
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森の樹の上で暮らす、両親と死別した孤独な少年(エドワード・ファーロング)と夢
見がちな伯母(パイパー・ローリー)。2人の自由な生き方はやがて周囲をも変えて
いき……。トルーマン・カポーティ原作のイノセントなヒューマン・ドラマ。

■『絶対×絶命』 初夏/全国松竹・東急洋画系(85%)
──────────────────────────────────────
刑事フランク(アンディ・ガルシア)の息子は白血病。唯一の骨髄適合者はIQ150の
凶悪犯ピーター(マイケル・キートン)。移植手術の隙を狙い脱走を図ったピーター
とフランクの、息をもつかせぬ大激突! バーベット・シュローダー監督作品。

■『元気の神様』 初夏/新宿東映パラス2他 順次全国(65%)
──────────────────────────────────────
社会や家庭のしがらみの中、強く懸命に生きるシングルマザー真弓と、難しい年頃の
息子カイ。そんな妻と息子を心配して、3年前に死んだ父親がゴーストになって帰っ
てきた! 中村幻児監督の愛弟子、川瀬晶子の脚本家デビュー作。

■『キングダム2』(第3章/第4章) 6月中旬/パルコスペースパート3(70%)
──────────────────────────────────────
洗濯人が衣服を漂白する沼地に建てられた、キングダム(王国)と呼ばれる、最高の
医師と最新技術を備えた国立病院。だが、傲慢な人間たちは、足元の闇に気付きもせ
ず……。深まる謎を追う、ラース・フォン・トリアー監督『キングダム』の続編。

■『GODZILLA』 7月/東宝洋画系・邦画系(90%)
──────────────────────────────────────
全米公開の5月までGODZILLAの全貌は全くの謎。頼りは東宝系主要劇場で一斉上映さ
れている「特報」のみ。第1弾では足と尻尾、現在上映中の第2弾では目が登場。戦車
20台、F-18戦闘機、軍隊1,500人が迎え撃つ、スケールの大きさに期待。


            ──●オススメ ROAD SHOW●──

  情報誌には山ほど映画が載ってるけど、本当に面白い映画はどれだろう……?
    そんな疑問に答える耳寄り情報。この週末はこれさえ見れば大丈夫!

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ゴールデン・ラズベリー賞5部門制覇の話題作◆『ポストマン』
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全国松竹東急洋画系にて公開中 '97年/アメリカ/2時間56分 ◇監督・製作・主演
:ケビン・コスナー ◇原作:デイビッド・ブリーン ◇出演:ウィル・パットン、
ラレンツ・テイト、オリビア・ウィリアムズ ◇配給:ワーナー

 ハリウッドでワースト作品に贈られる「ゴールデン・ラズベリー賞」を、主要5部
門(作品・監督・主演・脚本・音楽)で受賞した話題作。ケビン・コスナーが『ダン
ス・ウィズ・ウルブズ』以来7年ぶりにメガホンを取り、製作1億ドル、上映時間3時
間の大作に仕上がった。MOVIE Watchでは先週のCheck!でも紹介したが、今週は栄え
ある受賞を記念してのご紹介。「今年の最低映画を見た!!」という話題性はあるぞ。

   ・OFFICIAL SITE
  http://www.thepostman.com/

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映画通をうならせる豪華キャストにドキッ!◆『Touch/タッチ』
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3月28日より公開 '96年/アメリカ/1時間38分 ◇監督・脚本:ポール・シュレー
ダー ◇原作:エルモア・レナード ◇出演:スキート・ウーリッチ、ブリジット・
フォンダ、クリストファー・ウォーケン ◇配給:パイオニアLDC
 ―シネマミラノ 11:30/13:30/15:30/17:30/19:30(~21:20)

 奇跡を起こす青年と、彼を利用しようとする詐欺師や新興宗教団体が起こすドタバ
タ劇。タランティーノの新作『ジャッキー・ブラウン』と同じくエルモア・レナード
原作の映画。この映画はキャスティングが最高。ウーリッチ、フォンダ、ウォーケン
の他にも、ジーナ・ガーション、トム・アーノルド、ジャニーン・ガラファロ、ポー
ル・マザースキー、ロリータ・ダヴィドヴィッチらが出演。映画ファンなら注目だ!

   ・OFFICIAL SITE
  http://www.mgmua.com/touch/

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AからJまで、十人十色の青春模様◆『a.b.c.<アー・ベー・セー>の可能性』
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3月28日より公開 '95年/フランス/1時間40分◇監督・脚本:パスカル・フェラン
◇出演:アンヌ・カンティノー、クリステル・テュアル、アンヌ・カイエール、イザ
ベル・オリーヴ、サンドリーヌ・アタール ◇配給:シネセゾン、キネティック
 ―シネ・ヴィヴァン・六本木 12:30/14:40/16:50/19:00(~21:00)

 フランス最東部、ドイツ国境に近い町ストラスブールを舞台に、20代の若者たち10
人の日常と、新しい人生への旅立ちを描いた青春映画。20代というのは、自分の生き
方をかえりみて、そこに立ち止まるか、戻るか、先に進むかの重要な分かれ道に直面
する時期だ。その悩みっぷりは、フランスも日本も変わらない。映画の中に必ず、自
分と似た悩みを持った人物を見つけられることだろう。悩むときは真剣に悩むべし。

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映画の中で本物の芸術に出会える◆『火の鳥』
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3月28日より公開 '97年/中国/1時間45分 ◇監督・脚本・主演:ヤン・リーピン
◇共同監督・出演:ワン・シュエチー ◇音楽:チャオ・チーピン ◇出演:タナ、
チュウ・ペイウー、ワン・チン ◇配給:大映、東光徳間
 ―中野武蔵野ホール 太陽の少年 11:50/16:25 火の鳥 14:15/18:50

 中国の有名な舞踏家ヤン・リーピンが製作した、自伝的要素の強い作品。目の病で
視力を失いかけている舞踏家タナが、自分の過去を回想するという構成になっている。
少数民族の部落に見られる珍しい風俗など、ビジュアル面での見どころも多い。劇中
で見せるヤン・リーピンの踊りは、文字どおり本物の迫力だ。「月光」「凍てついた
蛇」「両裸樹」「雨絲」「火」「孔雀舞」は彼女の代表作。一見の価値はある映画だ。


●CHECK11本!

★=注目作 ★★=見て損はしない ★★★=これは必見!

■『フラバー』 3月28日より全国東宝洋画系にて公開 ★★
ロビン・ウィリアムス主演の毒にも薬にもならないコメディ映画。時間つぶしに最適。

■『草の上の月』 3月28日よりシネマ・カリテにてレイト公開 ★★
アメリカの冒険小説家、ロバート・E・ハワードの伝記映画。巨漢ドノフリオが熱演。

■『ブレイブ』 3月28日よりシネマライズにて公開 ★
ジョニー・デップの監督デビュー作は、意味もなく深刻ぶったヒューマンドラマ。

■『タイタニック』 全国東宝洋画系にて公開中 ★★★
アカデミー賞14部門にノミネートされ、11部門を獲得。受賞数は史上タイ記録!!

■『フェイス/オフ』 全国松竹東急洋画系にて公開中 ★★★
劇中流れる「虹の彼方に」はオリビア・ニュートン・ジョンが歌ってます。

■『トゥモロー・ネバー・ダイ』 全国東宝洋画系にて公開中 ★★★
ボンド・アクトレスとウハウハ、秘密兵器がゾロゾロ。これぞボンド映画の醍醐味。

■『グッド・ウィル・ハンティング~』 全国松竹東急洋画系にて公開中 ★★★
アカデミー助演男優賞受賞作。脚本・主演のマット・デイモンは脚本賞を受賞。

■『ビーン』 全国松竹東急洋画系にて公開中 ★★
ビデオや映画で見ている限り、我々が彼から迷惑を受けることはない。だから笑える。

■『F<エフ>』 全国松竹洋画系にて公開中 ★★
現在、公開中の邦画でイチオシはこれ。金子修介監督のよさが100%発揮された秀作。

■『フィフス・エレメント』『ミミック』
 3月28日より飯田橋ギンレイホールにて公開 ★
カラリと明るい大バカSF大作と、ジメジメくら~いSFホラー映画の2本立て興行。

■『アルビノ・アリゲーター』 4月3日までシネ・アミューズにて公開 ★★
ケビン・スペイシーの初監督作。警官に取り囲まれた男たちの、必死の形相が見もの。

                           [Written by 服部弘一郎]


                  ──●映画4人衆●──

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『ビーン』──ほどよく(?)毒気をぬかれた『Mr.ビーン』
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富豪のニュートン将軍(バート・レイノルズ)による5,000万ドルの寄付で、米国カ
リフォルニア州グリアーソン・ギャラリーに買い戻された1枚の絵『ホイッスラーの
母』。米国絵画の一大傑作とあって、盛大なお披露目を画策する館長らが英国ナショ
ナル・ギャラリーから「高名な学者」として呼び寄せたのは、実はとんでもないお騒
がせ男、ビーン(ローワン・アトキンソン)だった……。
                              (満点は★5つ)

■この映画はそれなりに面白くていい話。TV版の『Mr.ビーン』はずっと前から大好
き。だけどいいヤツでしゃべるビーンなんて、悪い冗談だきっと。  ★★☆☆☆<唯>

■常に危険ランプ点灯中の要注意人物。でもそんな彼も時には情にほだされる?! 名
画をめぐって大活躍の、いつもとは違った姿にちょっとオドロキ!  ★★★☆☆<巴>

■TV版で描かれるようなシチュエーションではなく、ドラマの一部としてもちゃんと
おさまることのできるビーンというキャラに改めて感心した。   ★★★☆☆<渡>

■今となっては笑い話の「トラウマ」が刺激されて思わず焦る。『ビーン』で不用意
にホロリとさせられるなんて、ヤだな何だかスッキリしない(笑)。★☆☆☆☆<冴>

   ・OFFICIAL SITE
  http://www.mrbean.co.uk/beancont.htm


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              ──●TOPICS●──

◆優秀映画輸入配給賞に松竹富士
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外配協の通産省後援「優秀外国映画輸入配給賞」の第36回の結果が、このたび発表さ
れた。通産大臣賞は、『イングリッシュ・ペイシェント』『セブン・イヤーズ・イン
・チベット』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』などを配給した松竹富士、
特別賞は、『タイタニック』『フル・モンティ』を配給した20世紀FOX、『八日目』
『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のアスミック、スバル座で20週間におよぶ長期興行の
記録をつくった『シャイン』のKUZUIエンタープライズに決定した。

◆CSデジタル放送に参入する東映、「東映衛星放送株式会社」設立
──────────────────────────────────────
東映は、本格的なCSデジタル多チャンネル放送時代の到来に備え、東映グループが所
有する大量の映像コンテンツを有効に活用するため、CSデジタル放送に参入すること
になり、新会社「東映衛星放送株式会社」を設立し、「東映チャンネル」の委託放送
事業を行うことになった。東映グループの所有作品は、劇場用映画約2,500、テレビ
映画約24,000(アニメ約7,000を含む)、教育映画約1,900、ビデオ約260、短編アニ
メ作品約100、合計約28,760作品となっている。

◆『スウィート・ヒアアフター』夏休み公開決定
──────────────────────────────────────
KUZUIエンタープライズ配給の『スウィート・ヒアアフター』は、渋谷シネマライズ
で夏休みに公開が決定した。童話『ハーメルンの笛吹き』をテーマにしたアトム・エ
ゴイアン監督のヒューマン・ドラマで、主演はイアン・ホルム、サラ・ポーリー、ブ
ルース・グリーンウッド。同作品は、'97年カンヌ国際映画祭グランプリなどを受賞
している。


            ──●ザ・ランキング●──

  『ビーン』がダントツの1位。アカデミー賞11部門受賞の『タイタニック』は
  まだまだ健在、14週目でさらに動員数が伸びている。『ポストマン』は初登
  場8位。ゴールデン・ラズベリー賞5部門受賞には恐れ入りました。来週の予
  想順位は、ビーン→タイ→フラバー→トゥモロー→グッド。

  【配収】
  1 初(─)ビーン                ( 1週)
  2 →( 2)タイタニック             (14週)
  3 ↓( 1)トゥモロー・ネバー・ダイ       ( 2週)
  4 ↓( 3)フェイス/オフ            ( 4週)
  5 ↓( 4)グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち ( 3週)
  6 ↓( 5)ドラえもん・のび太の南海大冒険    ( 3週)
  7 ↓( 6)ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ( 2週)
  8 初(─)ポストマン              ( 1週)
  9 ↓( 7)マウス・ハント            ( 3週)
 10 ↑(11)銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー ( 3週)

 興行通信社調べ
 1998/3/21~1998/3/22(銀座・新宿・渋谷3地区代表館集計)


             ──●春休み特別企画●──

   >>>テレビシリーズビデオに、一度はハマってみたいアナタのために<<<

      ◇ 春はどのみち眠い。どうせ眠いのだから、この際ずっと気に ◇
     ◇ なっていたにちがいない、ビデオのテレビシリーズにどっぷ ◇
     ◇ りとハマりこんで、みんなで寝不足になりましょう。    ◇

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【テレビシリーズのススメ】
──────────────────────────────────────
宇宙人や怪事件を扱った『X-ファイル』は、日本でもすでにシーズン・フォーがビデ
オでリリースされるという快進撃が続いている。『ER』や『ビバリー・ヒルズ高校白
書』などの人気ドラマもあるが、時はやっぱり世紀末。『X~』に代表されるような
「サイコ路線+超現象」はまだまだ下火になりそうもない。

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惰性の魅力!◆『X-ファイル』
──────────────────────────────────────
 テレビシリーズのポイントは、ついつい惰性で見てしまうところにある。毎回どん
な世界が展開されるか予測がつくという安心感と、1時間弱というコンパクトな拘束
時間、さらにキャラクターが気に入った場合は鬼に金棒だ。どんなによくできていて
も、テレビは何十話にも及ぶ長丁場になるから、当然おもしろくない回もあるはずだ
が、キャラにハマればそんなことは気にならなくなる。
 このパターンにもっとも当てはまるのは、やはり『X-ファイル』だろう。FBI捜査
官モルダー(デヴィッド・ドゥコブニー)&スカリー(ジリアン・アンダーソン)の
2人は、今やドゥコブニー&ジリアンが売れる前の未公開ビデオまで発売されている
ほどの大人気。セカンドあたりになると何が起こっても驚かなくなり、モルダー&ス
カリーが活躍していればいいんだという気にさえなってくる。さらに『X~』のうま
いところは、どうしても次が見たくなるように、事件の謎はあくまでも謎のまま終わ
らせておく点だ。これは連続ものの王道だが、『X~』の次回への引っぱりは相当な
もの。例えばサードの最終話「タリサ・クミ」は、セカンドで登場した宇宙人ハンタ
ーや、忘れた頃に出てくる謎の人物、そして久々にモルダーの母親も登場するという、
豪華キャラが勢ぞろい。これまでの謎が一気に解決か?と思わせておいて何も解決し
ないばかりか、さらに謎が増えてしまうのだ。当然、続くシーズン・フォーを制覇し
たくなることはまちがいなし。しかも、シーズンも4回目となれば、いい加減レベル
ダウンしているのでは、という不安は一切無用。相変わらず安定した高いレベルを保
っている。『X~』に関してはオススメ巻はなし。ファーストから全部見よう。

──────────────────────────────────────
オススメは第4巻の「古びた鍵」、第10巻の「支配されざる者」◆『ミレニアム』
──────────────────────────────────────
 「今さら何十巻も見る気がしない……」という人には『ミレニアム』だ。『X-ファ
イル』のサード途中から製作総指揮のクリス・カーター以下、ほとんどの製作スタッ
フがこちらへ移行して作ったサイコ・サスペンスの1話完結もの。
  主人公のフランク(ランス・ヘンリクセン=『エイリアン2』のアンドロイド役の
人)は、犯罪現場にいた人間の残留する思念を感受できるという特殊能力の持ち主。
プロファイラーとして活躍したFBIを引退し、今は特殊能力集団「ミレニアム」に所
属し事件解決に協力しているという設定だ。「プロファイラー」という言葉にはいい
加減うんざり!と思うかもしれないが、今までのものとは一味違うので誤解のないよ
うに。とにかくオススメの第4巻、幼児虐待を扱った「古びた鍵」を見てほしい。ア
メリカではよくある事件かもしれないが、1人1人のキャラクターがよ~く描き込まれ
ていて、人間の奥底に潜む残酷さがじりじりと迫り来る感じが本当にぞっとする。さ
らに第10巻の「支配されざる者」では、この世の中には言葉では説明のつかない大い
なる<悪>が存在するということを、非常な説得力をもってじっくりと、しかもファ
ンタジックに見せてくれる。たった1時間弱の話なのに、毎回毎回ずっしりと見応え
十分で満足度大の本格派だ。フランクの寡黙で実直なキャラもハマる人はハマるはず。

──────────────────────────────────────
全部見ないと気が済まない◆『プロファイラー 犯罪心理分析官』
──────────────────────────────────────
 同じくプロファイラーが活躍するシリーズといえば『プロファイラー 犯罪心理分
析官』だ。FBIの凶悪犯罪特捜班に所属する美人プロファイラー・サム(アリ・ウォ
ーカー)が、毎回さまざまなサイコ・キラーと対決する。サムもまた、事件現場で犯
罪の残像を見ることができる特殊能力の持ち主で、フラッシュバックで画面に映し出
される映像が見ている方にもヒントになったりして面白い。1話完結だが、全編を通
してサムに付きまとう正体不明の連続殺人犯ジャックが登場するので、見始めたら全
部見ないと気が済まなくなるだろう。オススメはジャックの罠によりサムがピンチに
陥る第4話「ストーカー」とジャックの隠れ家が発見される第13話「ジャックの隠れ
家」。作りが丁寧でレベルが高いが、サムがちょっと冷たい感じで愛嬌に欠けるので
キャラ執着度は弱いかも。

──────────────────────────────────────
小難しいのはイヤという人に◆『ダークスカイ』
──────────────────────────────────────
 『X-ファイル』のようにちらりちらりと宇宙人が姿を見せたりするのとは違って、
薄気味悪いエイリアンがしょっぱなからがんがん登場する『ダークスカイ』。話は有
名なロズウェル事件に始まりJFKの暗殺もビートルズの人気も、全ては侵略してきた
地球外知的生命体の仕業だというもの(かなり強引なのだが)。これに対抗する組織
が政府の秘密機関“MJ-12”で、エイリアンが“神経筋”(にょろにょろした兜ガニ
のような形をした生命体)を人間の脳に移植して地球を支配しようとするのを阻止す
るべく存在している。が、正義の味方かというとそうではなく、市民には事実を隠し、
人間が犠牲になってもエイリアンの研究を進めようとする非人道的な面がある。
 テレビものにはその時々の社会的な流行が反映されるものだが、とにかくアメリカ
ではエイリアンの存在肯定ムードと自国政府に対する不信感(『X~』も根底にはこ
れがある)でいっぱいらしい。映画界でも『メン・イン・ブラック』や『陰謀のセオ
リー』など、今年はそういった傾向が見られた。キャラ執着度からいくと、主役のジ
ョン(エリック・クローズ)はいかにもアメリカらしいナイス・ガイだし、相棒のキ
ム(ミーガン・ウォード)はチャーミング&美人なのでポイントが高い。また、'60
年代の音楽やファッション、自動車などもポップでカラフルで楽しめる。第1巻のみ
『悪魔のいけにえ』のトビー・フーパーが監督しているので、とりあえずこの導入編
をオススメする。

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ひと昔前のオカルト映画のような気品◆『ポルターガイスト ザ・レガシー』
──────────────────────────────────────
 “MJ-12”“ミレニアム”など、極秘任務をおった秘密組織というのはなんとなく心
惹かれるものがある。『ポルターガイスト ザ・レガシー』もそのひとつで、超能力
集団“ザ・レガシー”のメンバーが世間で起る不思議な超常現象を解決する1話完結
ものだ。「ポルターガイスト」というだけあって、椅子が持ち上がるとか子供がすす
り泣く声が聞こえるとかいった、かなりアナログでクラシカルな色が強い。キャラ執
着度からみると、5人のメンバーが順番に持ち回りで事件を解決するため、毎回同じ
キャラが活躍しないのでちょっと弱い。また次回へのひっぱりもないので、徹夜して
でも最後まで見てやるという気にならない。が、その分、ちょっと暇な時などに1巻
だけ借りてきて見るという楽しみ方ができて便利かもしれない。オススメは第2巻の
「時間の止まった街」。迷い込んでしまうと外界には戻れなくなってしまう不思議な
街の話で、ひと昔前の品のいいオカルト映画という感じでなかなかよい。

──────────────────────────────────────
極秘ファイルを再現する実録ドラマ◆『サイ・ファクター 超常現象特捜隊』
──────────────────────────────────────
 さて、極秘任務を負った秘密組織はまだある。『サイ・ファクター 超常現象特捜
隊』の実在する組織、OSIR=自然科学調査研究所がそれだ。ダン・エイクロイドがス
トーリー・テラーをつとめる本作は、未確認生物や超能力、転生、タイムスリップな
どのOSIRの極秘ファイルを再現する実録ドラマ。気象現象を扱う回はちょっとダレる
が、第5巻の超常現象が人為的・作為的なものであることを解明しようとする4つの話
はおもしろい。上記のどのシリーズにも興味が持てなかったという人は、ドラマ性云
々を排除した、この実話集なら楽しめるかも。

『X-ファイル』
★シーズン4(全12巻)までレンタル中(フォックス ホーム エンターテイメント)

『ミレニアム』
★1~11巻レンタル中(フォックス ホーム エンターテイメント)

『プロファイラー 犯罪心理分析官』
★1~7巻 レンタル中(バンダイビジュアル)

『ダークスカイ』
★1~10巻レンタル中(ソニー・ピクチャーズエンタテンメント)

『ポルターガイスト ザ・レガシー』
★1~7巻レンタル中(日本コロムビア) 8巻が4/1にリリース

『サイ・ファクター 超常現象特捜隊』
★全5巻レンタル中(ビームエンターテインメント)
                            [Written by 今祥枝]


              ──●オススメVIDEO●──

 ◇ ジョディのファン必見の『コンタクト』、先日紹介した『冷たい瞬間を ◇
 ◇ 抱いて』で主人公の少女を演じたジーナ・マローンが、ジョディ演じる ◇
 ◇ 科学者の少女時代の役に大抜擢。わずかながら重要なシーンです。   ◇

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『コンタクト』──膨大な距離の彼方から、その「音」は飛んできた
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 壮大な宇宙空間を飛行するカメラを思わせる、秀逸なオープニングCG。ジョディ・
フォスター演じる科学者が少女の頃から抱いていた宇宙への憧憬を軸に、やがて衝撃
的な瞬間とともに現実のものとなる宇宙との交信=コンタクトへ向けて、ドラマは休
みなく進行する。アカデミー賞ノミネートに食い込んだ音響の迫力によって、宇宙か
らのメッセージが重厚に響きわたり、耳に残る。ぜひ大音量で見てほしい。

【データ】'97年/米/2時間30分(4/3発売:ワーナー・ホーム・ビデオ)
製作・監督:ロバート・ゼメキス 原作:カール・セーガン
出演:ジョディ・フォスター、ジェームズ・ウッズ、マシュー・マコノヒー

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『クロノス』──こんなにもカッコよくて熱くて静かで胸がつまるホラー
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 老古物商が店で発見した「ブツ」。それは余命少ない富豪が部下に探させていた、
小さな歯車じかけの装置。黄金虫かスカラベを思わせるその装置の恐るべき仕掛けが、
孫と穏やかに老後を過ごそうとしていた老古物商の運命を変え、「クロノス」の名の
もと、不死と引き替えに血と悲劇を求めていく。映像の雰囲気から老人の迫真の変貌
ぶり、セットや衣装の乱れ具合まで、驚くべきカッコよさ。ロン・パールマンも最高。
そして、孫役の女の子の静かな瞳の存在感が、小さな手が、胸をしめつけてやまない。

【データ】'92年/メキシコ/1時間32分(4/3発売:オンリー・ハーツ)
監督:ギジェルモ・デル・トロ 美術:トリータ・フィゲロア 
出演:フェデリコ・ルッピ、ロン・パールマン、タマラ・サナス


●CHECK3本!

■『イルマ・ヴェップ』1時間39分/仏(4/3発売:日本ヘラルド映画)
困った人たちの、映画を愛するがゆえの騒動そしてマギー・チャンのラバースーツ!

■『素晴らしき日』1時間49分/米
(4/3発売:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン)
ミッシェル・ファイファーとジョージ・クルーニー共演のラブストーリー。

■『ボディ・バンク』1時間58分/米(4/3発売:東和ビデオ)
米医学界を舞台にしたサスペンス。ヒュー・グラントとジーン・ハックマンが共演。

                           [Written by 唯よーじゅ]


             ──●BS&CSチェック●──

◆今週はこの3本!                    セレクター:松岡洋子
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 4/2(木)『あなたが寝てる間に……』 スター・チャンネル(13:00~)
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地下鉄の改札で働く孤独な夢想家ルーシーの、キュートなクリスマス・ラブ・ストー
リー。主演のサンドラ・ブロックがとてもかわいくて、画面の前で応援したくなる。
ちょっと季節はずれだが、幸福な気持ちになりたい人は必見。

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 4/3(金)『エグゼクティブ・デシジョン』 スター・チャンネル(21:00~)
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テロリストにハイジャックされた、ジャンボ機の乗客を救出する任務をおった特殊部
隊。隊長演じるスティーブン・セガールの姿の消し方が、まさに「エグゼクティブ・
デシジョン」。その潔さが全編にあふれるスペクタクル・アクション映画。

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 4/3(金)『フルメタル・ジャケット』 WOWOW(午前8:00~)
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スタンリー・キューブリックの描くベトナム戦争。海兵としての厳しい訓練を受け、
ベトナム戦争に赴く若者たち。ジワジワと神経がマヒし、ジワジワとその目に狂気が
宿っていく姿が恐ろしい。エンドマークが出ても、固まってしばらく動けません。


               ──●COLUMN●──

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【映画は音楽だ(3)】――春休みのイチ押しサントラ盤! 大作・単館もの各1枚
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◆『トゥモロー・ネバー・ダイ/オリジナル・サウンドトラック』
(ポリドール/POCM-1232/税抜価格\2,427)

 スパイ・アクションのルーツ回帰を果たしたピアース・ブロスナン主演のニュー・
ボンド2作目は、サウンドトラック的にも「007シリーズ」の基本パターンに立ち返っ
た内容となった。かつて、このシリーズはポール・マッカートニーやカーリー・サイ
モンなど旬のアーティストを起用しても必ず「007」ノリにさせてしまっていたが、
今回テーマを歌うシェリル・クロウもご多分にもれない。"女ローリング・ストーン
ズ"の異名も、ここでは影をひそめている。デヴィッド・アーノルドが手がけるスコ
アもテクノという90年代のフレーバーを振りかけつつ、かつてのジョン・バリー・サ
ウンドを彷彿とさせてくれる。極めつけは、あの「ジェームス・ボンドのテーマ」を
テクノ・アーティストのベテラン、モービーがリメイクしていること。お国柄か、UK
のアーティストには「007シリーズ」マニアが多いことはわりと知られていることだ。
挿入歌として、k.d.ラングが1曲収録されているが、これももちろん「007」な仕上が
り。

◆『エンド・オブ・バイオレンス/オリジナル・サウンドトラック』
(ユニバーサルビクター/MVCF-24021/税抜価格\2,420)※スコア盤は別売

 ヴィム・ベンダース監督といえば音楽に造詣が深い監督として知られている。これ
までも通好みのアーティストから最先端のアーティストまでその作品ごとに特徴をも
たせた、サントラ盤が楽しみな監督の1人である。なかでも '84年の『パリ・テキサ
ス』は作品とともにライ・クーダーのサウンドトラックが話題となっていた。今回の
新作は、13年ぶりにそのライ・クーダーと組んでアメリカで製作された。しかし今回
は彼のスコアだけがすばらしいのではない。数々のビッグ・アーティストの書き下ろ
し未発表曲が収録されているのである。U2&シンニード・オコナー、トム・ウェイツ、
REMのマイケル・スタイプなど、聞いただけで垂涎ものだ。さらにヒップホップのDJ
シャドウやアンビエント・ジャズ・テクノのハウィーBなど最新のジャンルに対して
もベンダースはどん欲だ。さらに全体を覆う気だるい雰囲気、これもまた堪能できた。

                           [Written by 大竹利実]


                    ──●ESSAY●──

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【映画のノイジオグラフィー(2)~音響の博物誌~】──少女漫画の小さな物音
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 漫画家・岩館真理子の作品に『雲の名前』というのがある。小高い丘に長い階段が
あり、主人公の女性は子供の頃、空にのぼって帰ってこられないから、その階段にの
ぼってはいけないと母から教えられる。母はその階段をのぼって帰ってこなかった。
少女が大人になってその階段をのぼっていくと、そこは空に続いているのではなく、
ただの古い家と、漫画家の家族が住んでいるだけ。物話はそこの家族の秘密が中心に
なるわけだが、この丘の上の家と、空の雲が妙に印象深い。
 『萌の朱雀』(1997年・日/河瀬(仙頭)直美監督)を見て、なんとなくこの漫画
を思い出した。奈良の山道をのぼっていくと、古い家屋、そこに住む家族、縁側から
望む丘陵と広い空。この映画が思い出させるのはその漫画ばかりではない。日傘を差
した母と小さい女の子と少年の後姿のワンシーンは、高野文子の作品のプールを休ん
で母と帰る少女のシーンを彷彿とさせた。『萌の朱雀』にはあの乾いた線描の少女漫
画に見られるゆったりした間合いが、たしかにあったような気がする。とりわけトイ
ピアノや風鈴の音が、効果音として少女漫画と似通った微細な内面を挑発する世界を
構成しさえしている。マンガでいうコマの空白に「ポーン」や「チリーン」という擬
音が記されるように、映画の中にあっても不自然な感じを受けないようにも思えてく
る。
 夏目房之介によると少女マンガにはコマの内包、重層、間白の強調といった独特の
コマ構成法が見られるという(夏目房之介『マンガはなぜおもしろいのか』)。ひょ
っとすると、ドキュメンタリーと劇映画の境目に新しい表現を見つけようとした河瀬
(仙頭)直美の方法も少女マンガの構成法を潜在的にはらんでいたのかもしれない。
この映画の間合いはたしかに劇映画の尺度とは重ならない類のものだ。言葉にできな
いような「思いのかさ」をいたたまれぬくらいの間合いに沈めこんだというべきだろ
う。まさしく湯舟に沈んだ少女が目の高さで確認した湯のかさのようなものだったか
もしれない。
 ナイーブな虚無感のようなものは女性に限ったことではないかもしれないが、やは
り、女性が持ちうる生理的な暗がりと地続きにある精神の歪みと密接に関係している
ように思えてならない。前年のカンヌ国際映画祭カメラドール(新人賞)が『ラブ・
セレナーデ』の女流監督シャーリー・バレット(豪)であったことも含め、映画のみ
ならず各分野で女性の進出が目覚ましいが、今後も女性ならではの感受性が、生理的
な暗がりに横たわる鉱脈を掘りあててくれるにちがいない。
                             [Written by 竹本穣]


           ──●占星映画術(3/28~4/3)●──

◆THE DAY OF BIRTH
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 3/28 ズディニェク・スヴェラーク(1936)、的場浩司(1969)、水野真紀(1970)

 3/29 ヴァンゲリス(1943)、クリストファー・ランバート(1957)、
    M.C.ハマー(1963)、エル・マクファーソン(1964)、西島秀俊(1971)、
    滝沢秀明(1982)

 3/30 ウォーレン・ビーティ(1937)、エリック・クラプトン(1945)、
    林原めぐみ(1967)、セリーヌ・ディオン(1968)

 3/31 大島渚(1932)、クリストファー・ウォーケン(1943)、戸川純(1961)、
    ユアン・マクレガー(1971)、筒井道隆(1971)、上原さくら(1977)

 4/ 1 セルゲイ・ラフマニノフ(1873)、三船敏郎(1920)、
    アリ・マッグロウ(1938)、スコット・E・アンダーソン(1964)、
    鷲尾いさ子(1967)

 4/ 2 ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805)、上田浩一(1941)、
    入江雅人(1963)、西尾まり(1974)

 4/ 3 ドリス・デイ(1924)、マーロン・ブランド(1924)、前田武彦(1929)、
    カトリーヌ・スパーク(1945)、エディ・マーフィ(1961)


◆星座別オススメ映画
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占い協力:TAROT-ASTROLOGY OF THE WEEK
 http://www.cup.com/yoge/tarot/astro/

○おひつじ座(3/21~4/20)
  オススメ映画は『シーズ・ソー・ラブリー』。気持ちが乱れる原因は過去にあり
  ます。早く消化して前に進めるといいのですが。仕事運は上昇中。
○おうし座(4/21~5/21)
  オススメ映画は『ウィッカーマン』。古い人の意見も一応聞いておけば、自分の
  行動の自由度が逆に増すでしょう。月・金曜はラッキーデイ。
○ふたご座(5/22~6/21)
  オススメ映画は『八月の光』。とりあえず運命の流れにはしたがっておきましょ
  う。仕事関係ではいいことがあります。金銭面は運に頼らず堅実に。
○かに座(6/22~7/22)
  オススメ映画は『ブレイブ』。世間のゴタゴタに嫌気がさしても、運勢は何かと
  フォローしてくれる時期なので、自分の思いこみを大事にして前進しましょう。
○しし座(7/23~8/22)
  オススメ映画は『Touch/タッチ』。自分ならではの長所が生かせるチャンスを
  見落とさなければ、予想以上にうまく事が運ぶでしょう。火曜日は少し注意。
○おとめ座(8/23~9/23)
  オススメ映画は『F<エフ>』。会う機会が減っても、気持ちは意外に長続きする
  のであきらめないで。でも身の回りに目を向ければさらなる出会いが。
○てんびん座(9/24~10/23)
  オススメ映画は『草の上の月』。望む関係になかなかならなくても、お互いわり
  と思いあっていたりもします。現状に不満なら少し時期を待ちましょう。
○さそり座(10/24~11/22)
  オススメ映画は『オスカー・ワイルド』。無理に完璧を求めて、余計なものにこ
  だわると運を逃します。必要なことはすでにちゃんとクリアしているかも。
○いて座(11/23~12/21)
  オススメ映画は『女優マルキーズ』。望みがかなうかわりに心のほうは傷つくか
  もしれません。ちょっとしたケガにも注意。仕事運はもうしばらく上昇中。
○やぎ座(12/22~1/20)
  オススメ映画は『ビーン』。生活はある意味満たされても、心のどこかに不満が
  あるかも。その原因は誰かひとりの人だったりします。週末の仕事は控えて。
○みずがめ座(1/21~2/18)
  オススメ映画は『フラバー』。何かと煮詰まりがちなので、何より気分転換が必
  要です。今やっていることから少しの時間離れてみましょう。
○うお座(2/19~3/20)
  オススメ映画は『トゥモロー・ネバー・ダイ』。運はついてても危険も多いよう
  です。人を信じすぎるとあとで面倒が増えます。水・木曜は特に注意。


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