HP、新デザインのアルミ筐体を採用した「Mini 5101」 ~BTOでHD液晶や128GB SSDなどを選択可能
米Hewlett-Packard(HP)は24日(現地時間)、新筐体を採用した高スペックなミニノート「Mini 5101」を発表した。最小構成での価格は449ドルで、米国での出荷開始は7月下旬。
~ところでネットブックって何?
2008 年1月、ASUSTekのEee PC 4G-Xの発売を皮切りに登場した「ネットブック」。小型軽量で持ち運びやすいだけでなく、リーズナブルな価格などから、今までにない幅広いユーザー層を取り込むことに成功した、ネットブックの魅力に迫る!
2007年の6月、台湾でおこなわれたコンピュータの祭典、COMPUTEX TAIPEI 2007においてお披露目されたASUSTekの「Eee PC」。7インチの小型軽量ボディに199ドルという価格で発表されたそのミニノートPCは、2007年の10月に台湾や米国で発売され(実際には299ドル、399ドルの2製品が販売された)、全世界で話題をふりまいた。
日本においてもPC関係のニュースサイトはこぞってEee PCを取り上げ、日本での発売を心待ちにするユーザーを大量に生み出した。そして2008年1月、ASUSTekは「Eee PC 4G-X」を日本で発売、爆発的なブームを巻き起こした。
もちろん、今までにも小型軽量のモバイルノートPCは多数のメーカーから発売されていた。特に、小さくて軽い物好きの日本では、モバイルノートというジャンルは海外に比べると好調で、パナソニックやソニー、東芝など大手メーカーでもラインナップの定番となっている。しかし、メインPCたりうる高性能を目指していたため、20万円台前後という価格帯を維持していた。
そんな日本のマーケットに登場したASUSTekの「Eee PC 4G-X」は、基本スペックにおいては従来の高性能なモバイルノートにまったくかなわないものの、市場価格は5万円を切るという、今まででは考えられない低価格を実現していた。Eee PC 4G-Xは初回出荷分の1万台をわずか3日で売り切るという快挙を成し遂げた。現在では、多数のメーカーがこれに続き、低価格ミニノートPC、通称「ネットブック」の製品を相次いで投入している。
Eee PCのヒットを皮切りに、PC市場を席巻している「ネットブック」。一般的なモバイルノートともっとも異なるのは、性能だ。CPUをはじめとするスペックは一般的なノートPCよりも概して低く、特に液晶ディスプレイは小型・低解像度である。
とはいえ、ネットブックというカテゴリは、単なるモバイルノートの廉価版として世に出たわけではない。むしろ、設計思想自体がまったく別物であるともいえる。ではどんな製品がネットブックと呼ばれているか? 筆者としては以下のように考える。
ネットブックの特徴として、一般的なパソコンと比較した場合に非常で安価であることが挙げられる。そして、ネットブックを購入する上で必ず理解しておかなければいけないのは、ネットブックは、パソコンとしての性能は低いということだ。
とはいえ、ネットブックの性能が低いというのは、あくまでも現在のノートパソコンの水準から見た場合での話である。現在、PCの性能向上は、動画や3Dゲームといったリッチコンテンツを最大限に楽しめることを目指している。しかし振り返ってみれば、インターネットやメールの利用、ビジネス文書やレポートの作成ができればそれで十分、というユーザーも依然、多く存在している。ここにネットブックの存在意義がある。
ネットブックは、インターネットやメールといった作業を主に行なうためのデバイスなのだ。インターネットやメールを利用するという目的に十分応えてくれる、しかも非常に安価で―それがネットブックの醍醐味というわけだ。
性能が低いとはいいつつも、Windows XP等の一般的なOSを採用していて間口は広く、USBなどのインターフェースが用意され、通常のPCとして問題なく利用できるのも、ネットブックの強みだ。しかも、安価なため比較的乱暴な扱いも気にならず、小型軽量で気軽に外に持ち出すことができる。また、無線LANや、イー・モバイルなどの無線WANを用いれば、ワイヤレスでどこでもインターネットを利用することが可能になる。
さらに、この特性を活かした購入方法がネットブックには存在する。量販店の店頭などでは、ネットブックに無線WANの利用契約、および通信デバイスをセットにして販売していることが多い。このセットプランを用いると、非常に安価な初期投資でネットブックが購入でき、ネットブックの普及に一役買っている。
2008年3月、ネットブックのブームを後押しする形になる発表がCPUメーカーであるインテルから行なわれた。「Atom」と呼ばれる低消費電力のCPUを発表したのだ。これはまさにネットブックやUMPC向けの製品で、この発表後一気にネットブックの人気に拍車がかかることになった。
Atomは従来ネットブックに使われていたCPUと比較して、とても低消費電力だ。現在では、発売されるほとんどのネットブックにAtomが搭載されている。Atomの登場によって、ネットブックが本来想定されていたインターネットやメールの利用に加え、動画鑑賞などのマルチメディア処理にもそこそこ対応できるようになった。少なくともインターネットなどで配信されている動画を見る程度の用途なら、楽々とこなすことができるようになったわけだ。
ASUSTekのEee PCを筆頭に、日本HP、デル、Acer、MSI、工人舎、マウスコンピューター、ソーテック、東芝など、多数のメーカーがネットブック市場に強力なネットブックをひっさげて参入の名乗りを上げている。現在のところは日本での発表がない富士通やLenovoも海外ではネットブックの発売を発表しており、動向が気になるところだ。次回は各メーカーのネットブックを取り上げ、特徴などを紹介して行く予定だ。
山本 倫弘 プログラマ、SE、雑誌編集を経てライターに転進。しかし転進後もプログラムやSE、雑誌編集を生業としているよく分からない状態が続いている。ダイエットのために制限している、月一回の宅配ピザが好物。 |
米Hewlett-Packard(HP)は24日(現地時間)、新筐体を採用した高スペックなミニノート「Mini 5101」を発表した。最小構成での価格は449ドルで、米国での出荷開始は7月下旬。
株式会社工人舎は、ネットブック「SK」シリーズを6月26日に発売する。価格は69,800円。
台湾ASUSTeK Computerは、Disneyとコラボしたネットブック「Disney Netpal by ASUS」シリーズを発表した。
富士通株式会社は、ネットブック「LOOX M」をモデルチェンジし、6月20日に発売する。価格はオープンプライスで、直販サイト「WEB MART」での価格は59,800円。
IONプラットホームを採用した初のノートPCが発売された。発売されたのはドスパラの独自製品「Cresion NA」で、実売価格はWindows XP Home Edition付きで69,979円、OS無しで59,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。そのほかWindows Vistaなども選択可能だ。