2017年7月19日 15:00
というわけで6月にMacBook Pro 13インチ TouchBar付きの2016年モデルを購入しました。
ここ10年ほどはWindowsを主に使用していた私が突然Mac欲しい病に罹患したのには、理由はいくつかありますが、「どうしてもMacじゃなきゃいけなかった」「Windowsではどうひっくり返っても実現不可能だった」というポイントは一つだけ。それは日本語入力の「ライブ変換」です。
ライブ変換の破壊力がやばい
たまたまMacを触る機会があり、そこで日本語入力をした時のことです。最近のMacの日本語入力は「変換操作が不要になるライブ変換」が標準になっているというのは知識としては知っていましたが、実際に試したことはありませんでした。が、実際に試してみて即衝撃を受けるとともに、即「もうこの日本語変換じゃないとダメや!!」となった次第。
そもそも、日本語変換、正確にはかな漢字変換というのは非常にかったるいものです。こっちは頭に思い浮かんだ文字をアウトプットしたいだけなのに、その過程で生じる余分な作業たるや! 英語での入力の場合、脳内に浮かんだ文字、文章と実際に手が打ち出す文字、文章は完全に一致しますが、日本語の、それもローマ字入力の場合、
・脳内に文章が浮かぶ
・それを脳内で一度ローマ字に変換する
・ローマ字をキーボードで打ち込む
・打ち込んだローマ字を都度、スペースキーを押すなどしてかな漢字変換する
・誤った変換結果などは単語ごとに選択して都度修正する
という複雑きわまる過程を経ているわけです。かったるいですね。
しかし、Mac日本語入力の「ライブ変換機能」ですと下記のようになります。
・脳内に文章が浮かぶ
・それを脳内で一度ローマ字に変換する
・ローマ字をキーボードで打ち込む。打ち込んだ端から自動でかな漢字変換されていく。
・誤った変換結果などは都度修正する。
箇条書きにするとたった1項目の違いですが、しかしこのわずか1項目が強いる認知的負担というのは相当なものだったのだと、ライブ変換を使ったあとなら思います。思考とアウトプットの間を邪魔していた、いくつものフィルターのうちの一つが外された、というイメージです。これによって思考した文章が多少なりともダイレクトにアウトプットへ伝わるのはもちろん、記述速度自体も向上します。実際、ライブ変換は会議や取材などで記録を取るのに非常に重宝します。
Macの日本語変換は、かな漢字変換の精度自体は、正直ATOKに比べれば大きく劣ります。しかし、劣るといってもそこは50歩100歩。いかに精度が優れた日本語変換であろうとも、その精度が100%にならない限りは、本質的に人間がしなくてはいけないことは変わりません。仮に99.9%の正しさで変換できたとしても、残りの0.01%で間違う限りはあとで人間の目で見直し、修正する必要があるわけですから、ある意味、90%と99%の間に本質的な違いはないわけです。
MacBook Pro 13 with TouchBar 2016を購入
そんなわけで、もういてもたってもいられなくなり、一刻も早くMacを買うで!というテンションになってしまいました。
実際に購入するにあたって、候補となったのは現行MacBookおよびMacBook Proシリーズです。
MacBookの最新モデルはパフォーマンスがだいぶ上がっており、モバイル用途ならこれが一番かなと思ったのですが、ポートがtype-Cひとつだけというのがネックになり除外。15インチはパフォーマンスには惹かれましたが、サイズ的に普段使いのバッグに入らないので除外。
となると13インチMacBook Proですが、TouchBarありと無しの2種類があります。TouchBar無しの方はバッテリー容量がやや多く駆動時間が長いのが魅力ですが、type-Cポートが2つしかなく、電源つないでDisplayPortで映像出力したら全てふさがってしまう計算。であれば、type-Cポートが4つと余裕があるTouchBarありのモデルを選択。
MacBookシリーズはちょうど5月に新製品が出たばかり。MacBook ProであればCPUがSkylake→Kabylake世代へんと進化していますが、正直パフォーマンスの差は微々たるもの。であれば、ということで、Apple公式オンラインストアの「整備済製品」で昨年モデルを安く手に入れることにしました。
最終的に購入したのは、Intel Core i7 3.3 GHz、メモリ16GB、SSD512GBのモデル。CPUは割とどうでもよかったのですが、メモリとストレージ容量が希望に合うもので在庫から選んだら、結果的に一番上のスペックとなりました。
すでに1カ月ほど使用しているわけですが、やはりライブ変換は概ね快適。そのほかは、便利になった点もあり、そうでない点もあり……という感じでしょうか。以降の連載?では、10年ぶりのMac使用にあたっての汗と涙と紆余曲折をお送りしたいと思います。