2019年4月25日、FLIGHTSは、Airsight Australia と提携し、LiDARシステム「NextCore RN50」の提供を開始したことを発表した。Airsight Australiaは最先端の空間情報シテム及びサービスを行っており、特にドローンを使用した検査、マッピング、空撮ビデオ、写真などを様々な分野に提供している。

 Airsight Australiaが開発したLiDARシステム「NextCore RN50」は、正確なIMU(ジャイロセンサー)とGPSを統合したシステム構成のため、高精度で低価格を実現している。IMUを用いたLiDARシステムは、これまで1,000万円超の高価格帯だったが、「NextCore RN50」は、低価格での提供が可能なため、同社では600万円台で販売する。

 同年6月より、同社は全国各地で、「NextCore RN50」のデモンストレーション、製品説明会を実施する。また、運用時の保守パックも準備し、国内のLiDARドローンの普及に貢献していく、としている。

LiDARシステム「NextCore RN50」の特長

高精度でありながら低価格を実現
・正確なIMU(ジャイロセンサー)とGPSのシステムを統合したシステム構成により高精度に。
・ハードウェア部分にQuanergy社製「M8 LiDAR ユニット」を採用することで、低価格を実現。

既存の低価格帯LiDARドローンの課題に対応
・既存の低価格帯LiDARドローンはIMUを使わないGNSSのみで位置姿勢推定を行う測位方式を採用。そのため、IMUを使ったLiDARシステムより精度が劣る課題があった。
・「NextCore RN50」は、正確なIMUを使用するため、従来のLiDARシステムと同性能を実現。

GISエンジニアの必要なく自動でデータ処理が可能
・Airsight Australia開発のデスクトップ仕様のソフトウェアと、クラウド型のソフトウェアを提供。
・アップロードするだけで、自動でデータ処理されるため、GISエンジニアが不要。

DJI製「Matrice600 Pro」に搭載可能
・汎用機であるDJI製「Matrice600 Pro」搭載設計。
・重量2.5kgと軽量のため、最大23分の飛行時間を確保。

距離精度5cm以内・最大50haのスキャンが可能
・毎秒420,000ポイントのデータ取得し、秒速10mの単一フライトで、距離精度5cm以内・最大50haのスキャンが可能。

「NextCore RN50」で捕捉された点群(DJI製 Matrice600 Pro搭載・1フライト)
DJI製 Matrice600 Pro搭載「NextCore RN50」

LiDAR搭載ドローンとは

航空機搭載型に比べ、安価で近接したデータ取得が可能
・ドローン搭載により安価になり、維持管理も楽に。
・余分なデータを取得せず、広範囲の点群化を実現。
・樹木の下の地表面データに対する3次元測量が可能。

急速に拡大しているLiDAR搭載ドローン市場
・2017年に20億円規模と評価され、2023年までに226億円規模の市場に成長すると予測されている。
(出典元:Mordor Intelligence LLP著「世界のLiDARドローン市場」 )

LiDARシステム「NextCore RN50」スペック

LiDARシステム「NextCore RN50」