2019年4月16日、テラドローンインドネシアは、(一財)電力中央研究所(以下 電中研)の協力の下、ドローンを使用した送電線点検の実証実験を、インドネシアにて成功したことを発表した。この実証実験では東ジャバ州及びバリ州で、インドネシア国有電力会社PT PLN (Persero)(以下PLN)が所有する送電線を点検。およそ10分間の飛行で、送電鉄塔4本を含む、計2キロもの送電線点検を完了した。

 点検のレポートは、テラドローンと電中研が共同開発したソフトウェアシステムを使用することで、点群または3Dマップデータとして取得することができる。このデータを活用し、送電線間の距離の測定、緩み始めた部品の特定が可能。さらには、ドローンを使用することで、送電線付近の枝葉を正確に識別できることから、効率的な植生管理も可能となった。

送電線点検レポート(一例)
送電線点検レポート(一例)

 従来では、点検作業員が高所、また高圧電力が流れる電線・電柱付近で作業を行う必要があったため、点検には危険が伴った。しかし、長距離飛行が可能なドローンを使用することで、点検作業員の危険性の低減、また人件費などのコストの削減を実現。さらには高画質で詳細なレポートの取得も可能となった。

 テラドローンは、世界トップクラスの測量・点検サービス実績を基に、インフラ、鉱業、農業、公益事業など幅広い分野でのサービス提供が可能である。また同社は、ドローン技術を活用し、様々な分野におけるより安全で効率的なサービス提供を行なっていく、と今後の展望を示した。