2019年4月16日、A.L.Iはテクノプロ・コンストラクションと包括的業務提携を締結したことを発表した。

業務提携の背景

 現在、建設業界ではIoTや、AI、ビックデータといった次世代技術革新やスマートデバイスの普及、労働人口減少という環境変化を背景に、新しいテクノロジーとデータベースを駆使した急速なロボット化の必要性が急激に高まっている。
 そのような市場背景の中で、これまで長期にわたり、国内だけでなく海外への事業展開も積極的に進めるエンジニア派遣業界を代表するテクノプロ・グループコンストラクションと、ドローン業界を牽引していくテクノロジーを持つスタートアップである同社が協業することにより、機動力と専門性を担保した包括的なソリューションの開発・提案を行う。

業務提携を通じて目指す姿

 同社ではAIによる点検/検査ソリューションに対応するため、子会社のドローンデパートメントが提供するドローン操縦士派遣サービスを通じて多種多様な現場データを取得、ディープラーニングし、その精度を高めている。
 加えて、同社で開発した冗長性の高い完全自律飛行型ドローンをサービス展開に向けて準備しており、営業網とインフラ業界のプロフェッショナルネットワーク拡大を進めている。その一環として今回の業務提携を通じ、ドローン技術領域において同社が開発・運用する予定のAIによる点検/検査ソリューションに特化したプラットフォームサービス「SMARK(スマーク)※」、並びに完全自律飛行型ドローンの活用、テクノプロ・コンストラクションのクラウド測量統合プラットフォームとのデータ連携を図ることで、これまでよりさらに高精度で費用対効果の高いドローンソリューションサービスの実現を目指していく、としている。

 今後、同社とテクノプロ・コンストラクションは同業務提携を含む、各種ドローンにおける折ゅーションの強化を通じて、世界中が抱えるインフラ老朽化と新たな建設における事前調査の効率化を目指した未来の実現を推進していく、と方針を示した。

※SMARK(スマーク)について
【SMARK(スマーク)】は、ウェブアプリケーションを通じて誰もがカンタンにAIによる画像診断を行えるように点検 / 検査に特化したマーキングツール。

AI画像診断“SMARK® ※通常撮影した右側の写真・動画を、左側の写真にあるようにヒビ・割れ等をAIで自動的に検出し、解析レポートを表示
SLAMによるドローン自律飛行用の3Dマッピングシステム ※ドローン撮影とSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を用いて、屋内などの構造を3Dマッピング化。これにより、非GPS化においてもドローンの自律飛行が可能
散布ドローン ※あらかじめ設定したルート上を自律飛行し、農業用薬剤や種子などを散布することが可能