ヴイストンは、研究開発用台車ロボット「4WDSローバーVer2.0」を2019年1月31日より販売したことを発表した。

4WDSローバーVer2.0

 「4WDSローバーVer2.0」は、4輪の独立駆動輪を備え、それぞれの車輪をステアリングで方向転換させることにより、全方向へのスムーズな動作を実現する移動台車ロボットである。
 可搬重量約40kg、最高速度1.6m/sで、様々な用途の研究、開発用のベースロボットとして、また、搬送台車としての活用など、広範囲な用途に対応できる。Wi-Fi/BLE/Bluetooth Classicの無線通信規格と、USBシリアル通信に対応しており、PCやタブレット、Raspberry Piなどから制御できる。また、ROSを使った制御に対応している。制御ボードには、Arduino互換ボード「VS-WRC021」を搭載しており、Arduino IDEを用いてプログラムすることで動作させることも可能である。

商品特長

全方向移動台車ロボット
 4輪のメカナムホイールを駆動輪として使用しているため、前後方向の移動や旋回動作だけでなく、左右方向や斜め方向への平行移動が可能である。さらに、各ホイールにサスペンションを装備したことで、1cm程度の段差であれば各輪が確実に接地し、安定した走行を実現する。

ステアリングの動作

無線/有線接続で制御
 Wi-Fi/BLE/Bluetooth Classicの3種の無線通信と、有線のUSBシリアル通信に対応している。指定のコマンドを用いることで、PCやタブレットなど、様々なデバイスから本体を制御することが可能である。また、Raspberry PiのGPIOソケットと互換のコネクタが搭載されているため、ロボット本体にRaspberry Piを簡単に搭載することができ、制御にも使用することができる。

左:無線コントローラ、右:Raspberry Pi 3B搭載(オプション)

ROSメッセージ通信でコントロール
 Wi-Fiまたは、USBシリアル通信を用いてROS環境に接続することができる。ROSのメッセージ通信に対応しているので、速度や旋回量の指令値を、わずか数行のコードでメカナムローバーに送信することができる。導入ドキュメントとサンプルプログラムが付属するため、初心者でも、ROS環境で制御システムを作成し、簡単に動かすことができる。
※ROSを動作させるデバイスは別途用意する必要がある。

SLAMサンプルによる地図作成

Arduino IDEでプログラム可能
 メカナムローバーVer2.0の制御ボードである「VS-WRC021」には、ESP-WROOM-32 マイコンが搭載されている。そのため、Arduino IDEを用いて制御プログラムを作成することが可能である。また、製品付属のライブラリには、モータ制御関数や通信関数が含まれているので、少ない開発負担で制御プログラムを作成することもできる。

Arduino IDE

製品概要

製品名:4WDSローバーVer2.0
型番:4562179394534
価格:オープン
サイズ:383(L)×376(W)×188(H)[mm]
バッテリー:12Vシール鉛312wh
駆動方式:4輪駆動、4輪独立ステアリング、サスペンション
モータ:DCモータ 70W×4
回転検出:ホール素子、エンコーダ ※要エンコーダオプション(別売)
付属品:充電器、無線コントローラ
インターフェース:USBシリアル、Wi-Fi、Bluetooth Classic、BLE
※注文時オプション:バンパーセンサ(前後、全周)、レーザレンジファインダー、Raspberry Pi 3B、ホイール用エンコーダ