2018年11月19日、バイエル クロップサイエンス、XAG、XAIRCRAFT JAPANの3社は、日本国内市場におけるドローンを活用した共同事業開発の独占契約を締結したことを発表した。今回の契約を通じて、今後3社は、日本市場や生産者の要望に対してオーダーメイドのソリューション開発を目指し、日本の農業の持続可能な成長に貢献していくとの展望を示した。

 現在、世界的規模で、食糧問題の解決や農業効率化が急務とされており、そのためのソリューションとして、IoTと農業の融合化など、農業のデジタル化が注目されている。特にドローンの活用は、センシング技術および、農薬、肥料、種子等の散布技術による省力化など、精密農業として大きく期待されている。
 国内においても、農業の後継者問題が深刻化する中、担い手である日本の農家の省力化を見据え、ドローンを活用した技術開発のニーズが高まっている。

 バイエル クロップサイエンスは、水稲、畑作、野菜および果樹の豊富な農薬ポートフォリオと付帯サービスで、農家の方々をサポートしている。一方、XAG および XAIRCRAFT JAPANは、農業に特化したドローンによる精密散布技術に特長を持っている。

 今回の契約締結によって、それぞれの強みを生かし、日本における「共同ドローンビジネスプロジェクト」「ドローン農薬散布技術の共同開発」「デジタル農業の共同開発およびデータの相互補完」の3つのプロジェクトに取り組むことで、日本の農家の個別のニーズや課題に対応するオーダーメイドのソリューションを提供していく。共同事業開発における初年度目標は、農業用ドローン市場のシェア30%獲得という目標を示した。

 今後、3社は、日本の農業市場のさまざまな問題を解決すべく、担い手の省力技術、高効率農業、精密農業の実現に向けて、新規技術、ビジネスモデルの開発を加速させ、イノベーションを提供していく、としている。