ドローンジャーナル

センシンロボティクス、日本初 通信鉄塔点検におけるドローン撮影からレポーティングまでをすべて自動化

-鉄塔点検パッケージ「TOWER CHECK」β版の提供を開始-

 2018年10月31日、センシンロボティクスは、ドローンを用いた鉄塔点検パッケージ「TOWER CHECK(タワーチェック)」β版の提供を開始することを発表した。カメラを搭載したドローンを自動運行させて点検対象の鉄塔を撮影し、その撮影データに基づきAIを活用した画像認識/解析による錆や腐食の発生個所の自動検知し、点検結果のレポート作成までを自動実施する。ドローンの自動航行から画像認識/解析、レポート作成までを一気通貫で自動化する日本初のサービスであり、点検業務の少人化・コスト削減・作業効率化を実現する。

サービス開発背景

 従来の鉄塔点検は、作業員の昇塔による目視点検を基本としており、それに伴う作業工数や人件費が重くのしかかり、さらには墜落等の事故リスクを常に伴うものであった。TOWER CHECKでは、鉄塔の近接目視点検および1次点検を自動運行ドローンの運用により代替えをすることが可能である。自動運行に加え、簡易な飛行設定、レポーティングまでを自動化することで、コスト・作業効率・安全性、あらゆる面の課題解決を目指す。同社試算では、鉄塔点検コストを従来の約57%削減することも見込めるケースもあった。同社は、このTOWER CHECKを主に通信事業者・電力事業者向けに本格展開していくため、β版での実証実験及びトライアル導入を推進していく、との考えを示した。

サービス基本機能と特徴

1.ドローン自動航行による自動撮影
 鉄塔点検業務に特化したパラメータを持ったGCSを活用することで、2ステップの簡易な設定で3D自動飛行ルートを作成する。従来であれば、10数項目のパラメータ入力を手動で行う必要だった煩雑な飛行ルート設定作業が、ウィザード形式で2ステップ(中心点決めおよび鉄塔情報)の入力のみで自動航行の撮影が可能に。設定ルートに沿ってドローンが自動航行をしながら、搭載されたカメラで点検対象の鉄塔をくまなく撮影する(特許出願中)ため、作業員の技量に左右されない再現性の高い点検を実現できる。

2.自動異常検知および近接目視支援機能
 ドローンで撮影した画像を解析処理することで、錆や腐食の発生個所を自動で検知する。AI/Deep Learningを応用した独自エンジンにより、錆や腐食の特徴を捉え、発生個所の抽出を行う。ボルトのゆるみなどの異常項目に対しては、3Dモデリングに紐づいた画像を確認することで近接目視と同等の点検が可能であり、ユーザーによる検知作業も行える。

3.レポーティング自動生成
 さび・腐食などの自動検知結果はクラウド上で管理され、3Dモデリング上に異常発生個所として自動でプロットされ(特許出願中)、レポートが作成される。ユーザーによる目視点検結果も組み合わせることで、より精緻で効果的なレポーティングが可能となる。

<サービス利用フロー>

サービス利用フロー

自動検知・画像解析について

 「TOWER CHECK」では、システム計画研究所(ISP)の開発したAI/Deep Learningを応用した独自の画像解析エンジンにより、精度の高い錆・腐食の検出機能を提供する。ISPの独自技術では、通常は大量の学習データを必要とするDeep Learningの手法を少量の学習データで実現。データの蓄積を待たずに開始でき、点検データの蓄積に応じた短いサイクルで異常検知の性能を向上させる。

サービス形態

 初回準備として、「FRIGHT CORE」※1を使用した鉄塔を対象とした自動航行設定講習を実施する。初回点検業務実施時に同社スタッフがサポートを行い、2度目以降はユーザー側で実施。

※対象のドローンを持っている場合はプリケーションのみの提供も可能。
※1ドローン業務自動化プラットフォーム「FLIGHT CORE(フライトコア)」顧客業務の自動化を実現する、統合プラットフォーム。地上管制システム、業務実績管理システム、データ連携システムの3つのシステムから構成され、特別な知識や技術がなくてもドローンによる業務自動化を簡単に実現可能。