2018年10月23日、TerraDroneは同社が開発・販売を行う、i-Construction対応のドローン専用画像処理・解析ソフトウェア「Terra Mapper デスクトップ版」を導入した作業効率改善事例を管野組 大垣允人氏から紹介されたことを発表した。

左 2018年5月着工前 右 2018年8月施工中

1.ドローン導入のきっかけ
 従来地上からデジカメで撮影していたデータを、空撮による現況把握を行うことで上空から鮮明に撮影することが可能になり、説明・報告資料として活用できるようになったため。

2. Terra Mapperの導入による現場効率の向上
 ドローンで撮影した連続写真から点群生成を行い、解析機能の断面図、土量計算を使用して進捗管理を行うことで、現場の時間と労力の効率化に確実に繋がっている。

業務内容とTerra Mapper導入前の課題
 主な業務は、道路の新設工事をすること。平地の道路新設だけではなく、山間部を切り開いて道路新設工事を行う。従来の手法では、TSを使用して20m間隔で現況地盤の横断測量を行い、平面図設計データと現況データを重ねて土量の算出を行うが、20mの間に変化点が存在する場合、正確な土量を算出することが困難だった。

ドローン測量の魅力
 UAV(ドローン)測量を導入し、空撮した写真から点群生成することで、3次元データの管理が可能になり、”面”として現場を把握できるようになった。従来のダンプカーの台数での土量計算に比べて、UAV測量による3次元での現況把握を行うことで、正確な土量計算が可能になった。正確な土量計算は、工事の生産性を上げ、コスト削減にも繋がり、大きなメリットを感じている。i-constructionに必須というイメージの強いドローンだが、3次元管理を行うことで設計に細かな変更が発生した際にも、改めて測量をする必要がなくなるのも、魅力の一つである。

左 2018年5月着工前 右 2018年8月施工中 ( UAV写真から生成した3次元データ)

ドローン×地上レーザースキャナー
 地上レーザースキャナーの点群と、ドローンの連続写真から作成した点群を合わせることで、相乗効果を発揮することが可能になる。地上レーザースキャナーは地上に立てて使用するため、急勾配の法面や建物の屋根の点群データを取得する場合には適していない。そのような場合、ドローンなら上空から撮影した連続写真から点群データを取得することができ、地上レーザースキャナーのデメリットを補うことができる。

TerraMapperの強み
 ユーザーインターフェイスのわかり易さと、国産メーカーならではのサポート体制が強みである。3次元データを扱う上で、ソフトウェアの操作性が優れていることは、導入後の従業員の負担軽減にも繋がる。点群ソフトは初めての導入で不安もあったが、初心者であっても簡単に操作することができた。サポート体制が充実しているのも、安心して使用できる理由の一つだと思うと述べた。

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申込みは下記リンクより。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfhZ18n6Y9lKb6y_w9kyvDyZXJwE3_qiDaacalbo_IQVJ1M8A/viewform