ドローンジャーナル

ドローンラボと天馬諮問、災害救急現場での応用へ向けた無人航空機(ドローン)による映像伝送の分野で協力

 2018年10月1日、プロのドローンパイロットを育成する一般社団法人ドローン大学校のグループ会社であるドローンラボと、映像圧縮伝送技術を扱う天馬諮問が、ドローンによる映像伝送の運用に向け、協力して実験を進めることを発表した。

災害現場でドローンの活躍が目立った2018年
 2017年からドローンの産業利用が目立ってきたが、2018年はさらに災害現場でのドローンの活躍が目立った。島根県西部地震、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震と地震も多く、西日本豪雨災害をはじめとする台風第12号、台風第20号、台風第21号と気象災害も多かった。それらの災害による被害状況の確認に大きく貢献したのがドローンだった。ヘリコプターに比べて狭い場所での離着陸・運航が可能であり、また迅速に運用が可能なこともあり、自衛隊員や救命士自らがドローンを操縦する機会も飛躍的に増えた。これは、災害支援活動・救命活動に於いてドローンの導入が有効であるという証である。さらに今後は、被害状況の把握という災害事後の利用だけではなく、リアルタイムな利用にも期待されている。

映像圧縮伝送技術を扱う天馬諮問
 映像圧縮伝送サービス事業を主業としてきた天馬諮問は、
・救急車から携帯電話通信回線を利用しカメラ映像
・生体モニター画像をリアルタイムで関連病院へ伝送し、鮮明な映像により病院側で処置の準備や救急隊に指示可能なシステムを提供
・医療映像をリアルタイム高圧縮しライブ配信し、患者へのインフォームドコンセント、カンファレンス、学術発表資料、医療スタッフの情報共有に活用できる次世代の手術映像記録・管理・共有システムの提供
をするなど、災害・医療分野において患者データを管理するクラウドシステムとすべての情報を関連付け互換性をもたせた医療現場で活用しやすい映像伝送システムの研究・開発と提供を行なってきた。今回のドローンラボおよびドローン大学校との協力により、すでに同社が行っている救急車から携帯電話通信回線を利用しカメラ映像、生体モニター画像をリアルタイムで関連病院へ伝送するシステムを救急車からではなく、ドローンから行うことを目指す試みである。

ドローンビジネスの創造をインキュベーションするドローンラボ
 ドローンラボは、ドローンビジネスの創造をインキュベーションする目的で2016年に設立し、その最初の事業として、人材育成を目的としたドローン大学校がある。同校は、東京大手町、名古屋名駅、瀬戸内岡山、福岡博多と全国に4つのキャンパスを持ち、開校以来300名以上の入校生を迎えて来た実績あるドローンスクールである。「ドローンのビジネススクール」という同校のスローガンの通り、ドローンを趣味ではなくビジネスにする人を対象とした充実したカリキュラムで指導を行っている。今回の天馬諮問との協力により、災害や医療分野でのドローンの活用範囲が広がることで、新たなドローンビジネスの創造に期待をしている。

映像圧縮伝送サービス × 無人航空機(ドローン)で効率的な災害・医療活動を支援
 すでに天馬諮問が行っている救急車から携帯電話通信回線を利用しカメラ映像や、生体モニター画像をリアルタイムで関連病院へ伝送するシステムにより、災害現場で行われているDMAT(災害派遣医療チーム)が得た情報を災害緊急対策本部等の情報ハブにいち早く的確に伝送することが可能である。このシステムの起点となる情報収集にドローンに搭載されたカメラを使うことで、医療チームだけではなく、災害・消防などの全スタッフや本部とのリアルタイムな情報共有ができ、効率的な活動が可能となる。ドローンラボのグループであるドローン大学校では、すでに消防特別救助隊員に向けた無人航空機(ドローン)の安全な運航を行うための知識と技術を習得するためのトレーニングの実績もあり、ドローンでの映像圧縮伝送もカリキュラムに含めたいと考えている、とした。

ドローン大学校と天馬諮問が協力して開始した画像転送実験