ドローンジャーナル

日立システムズとパスコがドローンによる3次元測量作業を支援

-現場作業の標準化と品質向上を支援するクラウドサービスの提供を開始-

 2018年7月17日、日立システムズと航空測量大手のパスコは協業し、ドローンによる 3 次元測量を支援するサービスを9月から提供開始することを発表した。本サービスは日立システムズの「ドローン運用統合管理サービス(*1)」を通じて、パスコが開発した現場支援アプリケーション「PADMS®-SmartSOKURYO(パダムス-スマートソクリョウ)」を全国の建設会社や測量会社向けに提供するクラウドサービスである。
 本サービスの提供により「i-Construction」の実現に向けて、作業手順の標準化と品質向上を図ることができ、作業のやり直し防止や業務の効率化を実現できる。

(*1) ドローン運用統合管理サービス:全国のサービス拠点やクラウド基盤を活用し、ドローンの操縦や撮影代行、撮影した画像の加工と分析、パブリッククラウドも活用したハイブリッドクラウド環境でのデータの保管・管理、さらには業務システムとのデータ連携を支援する日立システムズのクラウドサービス。3 次元測量データの作成も同サービスで提供することが可能。

背景

 建設分野では、労働人口の減少や高齢化の進展などにより生産性向上が大きな課題となっている。そのため国土交通省では、3次元測量データやICT建機などを活用して建設生産システム全体の生産性向上をめざす取り組み「i-Construction」を推進している。
 そうした中でドローンによる測量は、3 次元測量データを効率よく作成できる手段として注目されている。しかし、要求精度を担保するためには、撮影計画通りに現場作業を実施する必要がある。例えば対空標識の設置位置のズレなどにより、計画していた撮影コース通りに飛行できなかった場合、要求精度を担保できず、対空標識の再設置や撮影のやり直しが必要になるためドローン活用における課題になっていた。

サービスの概要

 本サービスは、土木工事においてドローンを利用して3次元測量を行う際にフライト準備からフライト終了後まで、ドローン空撮を正しく行うための現場作業支援サービスである。具体的には、タブレット端末上で作業計画に基づいた作業項目を提示するとともに、音声ナビゲーションにより漏れなく作業を実施することを支援します。対空標識を設置する際には、GPS機能により撮影計画通りの場所へ設置することを支援する。撮影終了後はタブレット上で撮影角度や枚数に不備がないか、焦点がずれた写真がないかをその場で確認でき、必要に応じて取り直しできる。
 これにより、撮影計画に基づき正しい手順通りに撮影を行い、要求精度を満たす3次元測量データを作成することが容易になる。また、遠隔地にいる管理者が現場の作業状況を即時に把握できるリアルタイム情報共有機能や、フライト実施後のレポート作成を支援する機能も有している。これらの機能を日立システムズのクラウドで提供する。

対空標識の設置確認
タブレット画面例※タブレット画面は、屋外での視認性を考慮し、2タイプの背景色を用意している。

<作業チェック機能>
・フライト前チェック
(音声ナビゲーションによるカメラ・バッテリー・周辺電波の確認など)
・対空標識設置位置チェック
(GPS を活用した正確な位置座標など)
・撮影成果の品質チェック
(角度、ピント、枚数、ラップなど)
<リアルタイム情報共有>
・複数現場の作業内容をオンラインで共有
・撮影計画の変更をリアルタイムに現場へ指示
・遠隔地から各現場の作業状況を確認
<レポート作成支援>
・フライトのログデータから飛行実績レポートの自動作成により、国土交通省への報告を支援
 なお、同サービスは、「JUAVAC(*2) ドローン エキスパート アカデミー」の測量基本技術コースのカリキュラムに採用されることが決定しており、実際の現場で本サービスを適切に活用するスキルの習得を支援する。
(*2) JUAVAC:一般社団法人日本UAV 利用促進協議会

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