2018年6月15日、SEQSENSEは、シリーズAファイナンスとして総額約10億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。

 第三者割当増資の引受先は、三菱地所、既存株主であるTIS及び、ジャフコが運営するファンドである。今回の資金調達によりSEQSENSEは、経営基盤の強化を図ると共に、警備ロボット及び、クラウドシステムの開発力強化を行う。また、本格的な実証試験を行い、今年度中のセキュリティロボットシステムの商用化を目指す。

 SEQSENSEは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のはやぶさ/はやぶさ2プロジェクトメンバーをはじめ、20年以上フィールドロボットの開発に携わっている明治大学理工学部の黒田洋司教授らが設立した自律移動型ロボットを開発するスタートアップである。自律移動型ロボットは、レーザースキャナーを用いた3次元マッピング技術でロボット周辺の環境をリアルタイムに把握し、その形状から人間を判別することができるため、人間が存在する商業施設やオフィスビルなどの環境下でもGPSや事前の地図情報無しにスムーズに移動できる点が特長である。 24時間の巡回警備を要する施設内の警備など高度なセキュリティレベルを求められる一方で、人材の確保が難しい領域からサービスの提供を始めその後は、自律移動型ロボットの活用が望まれる分野に合わせた機能開発を行い、サービス提供領域を広げていく予定だ。