DJIは、UAV写真測量に対応できる人材を日本で広く育成していくことを目指し、写真測量の目的、役割、手順とUAV(ドローン)の知識、操縦方法、法規制などを体系的に学ぶことができる教育プログラムをコマツとdoの協力のもと、2018年夏より提供することを発表した。

 2016 年より国土交通省は、建設現場における労働環境の改善、および生産性を向上させるために調査・測量から設計、施工、検査、維持管理・更新までのすべてのプロセスにおいて ICT 技術を活用する「i-Construction」を推進しており、ドローンによる写真測量も急速に広まりつつある。建設生産プロセス全体を効率化することで建設業界の生産性向上や労働力不足解消に貢献するツールの一つとして期待されているドローンだが、写真測量知識を持つドローンオペレーターの数はまだ限られていることが課題である。

 コマツは建設・鉱山機械分野で国際的なリーダーとしての地位を確立する一方、 ユーティリティ(小型機械)、林業機械、産業機械や物流、サービス関連事業などの分野において も幅広い商品とサービスを提供している。DJIはリモート操縦できるマルチコプターの実現に尽力しており、プロやアマチュアユーザーのために革新的なドローンとカメラ技術を開発、製造している。doは、DJIとITサービス開発を手がけるORSOが共同出資によって設立された。

教育プログラム概要

・対象者:測量知識の有無に関係なく、UAV 写真測量の導入を検討している企業または個人
・カリキュラム例:UAV 写真測量概要、DJI ドローンの安全基準、UAV 写真測量の手順と方法、ト ラブルシューティング等 ・提供開始時期:2018 年夏以降
・企画・運営:講習の企画・運営、および認定証発行は do が担当

 コマツは、建設現場のあらゆる情報を ICT で繋ぎ安全で生産性の高い「未来の現場」を実現するソリューション事業「スマートコンストラクション」を 2015 年 2 月より日本で開始以降、コマツ社内でドローン測量の人材育成に取り組んできた。コマツが持つ UAV 写真測量の知見に DJI のドローンに関するノウハウを統合したこの教育プログラムは、対象地形を撮影した複数の写真を専用の解析ソフトウェアで解析し、3D データファイルを作成するまでを習得することが可能で、 do が 2018 年 夏より提供を開始する。3 社共同で建設現場の課題解決のために連携・協力を進めていく。